うさぎの極北ヒットエンドラン日記

 

 

「こんにちは。ようこそ小樽へ」

 黒いスーツに白いマフラーを風にたなびかせたWしゃまが微笑んで、車のドアを開けてくだしゃった、瞬間。

 空にはワインボトルが浮かび(幻覚)、お車はワイン色に輝き(錯覚)、雲はワインのシャーベットと化して(雹のマチガイでし)世界中はバッカスの祝福に満たされたの、でちた。(あり?)

「こんにちはっ!」

 バスを間違って傷心、いつもに増してヨタヨタだった凪しゃんがいきなりテンションアップ。

「助手席に乗りたいですっ!」

 凪しゃん以外のお二人はWしゃまとは初対面。仕方ないねと譲ってくりまちた。チェーンアップさりたスカイラインに乗せていただいて、えへへへへ♪

 Wしゃまはもちろん、うさと凪しゃんをスキなんじゃありましぇん。業務の一環とちて、購入暦の長い(額は大したことない)客としょの紹介客を迎えに来てくりただけデシ。んでもやっぱりうれちぃな♪

ちなみに普通は、送迎はナイナイでし。こりをお読みのみなしゃま、電話ちて困らせたりちないでね。うさたちは本来、南小樽駅からタクシーで行くつもりでちた。2000円くりゃいって書いてありまちた。んでも、あり、帰りはどしましか。お電話で呼べるのかな、予約ちていた方がいいのかな、って思ってお尋ねちたら、業務に余裕のある時期だからと仰って、迎えに来てくりることになったのでし!

「たくさん菜の花をありがとう。妻と美味しくいただきました」

 Wしゃまがユってくりて、うさうさは、テレテレ。うさは2月の上旬から3月いっぱい、極北の婚約者・なきうさしゃまや旭川で行きに埋もれているMらしゃまに、河川敷や土手でタダで摂れる菜の花の芽を送り続けていたのでし。殆ど毎週、いいかげん飽きたと思われてもひるまずに。だって菜の花狩りはうさの生きがいなんだもの♪

 しょんでね、前に一度、菜の花を持って来た時に、『我慢できなくて蕾をちょっと食べちやった』と仰ったWしゃまにも今年は時々、送りつけていたの〜。バリンタインもそりで済ませてちまったよーな……。タダのもので義理をすませてちまうビンボウなうさ。でもWしゃまは菜の花がスキスキで、パスタやおひたしで食べてくだしゃったんだって。うきゅ!

 よーかった、よかったでしぃー。

「ワインとよくあって本当に美味しかった。こんなことを言ったら怒られるかな、うちのモモちゃんも大好きで、買った野菜は食べないのにあの菜の花の炒め物は欲しがって膝に来るの」

 おぉ、Wしゃまの本妻(笑)とウワサの高い、ワンコのももちゃんでしね!うさ怒ったりしましぇんの。ももちゃんにも食べて貰ってうれちぃな!なきうさしゃまのおウチではインコしゃんも、味見をちてくりた筈でしの〜。

「あの、Wさま、小樽麦輪っていうベーグル屋さんご存知ですか?」

 タイミングを見計らって二義しゃんがお尋ね。んでも、Wしゃまはご存知ありましぇんでちた。じゃんねん。うぉっ!うさの背中に、後部座席から、Aぢゃ子しゃまの無念の念派が突き刺さりましぃ。し、しょーがないじゃないでしかぁ〜。カンベンちてよぉ〜!

 お車はひゅんひゅんと加速ちて、朝里川温泉へ。うぅーん、どんどん雪山になっていきまし。ヒグマしゃんがまだ棲むという山の中に北○道ワイン工房はありまし。ぎゅいーん!

 Wしゃまはしゅんごく運転がお上手でちた。普段、雪道を、クマしゃんのエボ君に乗せてもらっているうさが言うのでしからマチガイありましぇん。だってうさ、冬の札幌でタクシーに乗った時は恐怖で震えたモン!お車が揺れてたからぁ〜。カーブのたびにズズッと後ろのタイヤが滑っていくの、恐かった〜!

 あり以来、冬の極北では地下鉄か徒歩での移動をココロに決めている、うさでし。

 まぁともかく、ココはWしゃまのホームグランド。クマしゃんと同じくらい華麗にカーブを曲がってゆかれまし。びゅーんびゅん!途中で除雪車が居たので、避けますよ、と声をかけていただいてから、対向車線に出てひゅっと抜いてびゅんっと戻ってびゅいーん、って!きゃあー!

 カーブの手前の対向車を華麗にスルーちていくスカイライン、しゅってきーぃ!

 うさうさはうきゅきゅ!Wしゃま、惚れ直しちゃうぅ〜!

 20分くりゃいでギャラリーに到着。あの、Wしゃま、こりツマラナイものでしがお土産でし。菜の花、今度は咲いているお花と、あと、福岡空港で買ってきた空港限定のチーズケーキ、でぇし!

「ありがとう。みんな、お土産をもらったよ」

 ギャラリーのカウンターの中にはおねいしゃまたちが数人。えへ、いつもお騒がせな、うさでしぃ〜。ぺこり。

今回、うさにはヤバウがありまちた。しょりは工場の見学をしゅるというコト、でし。今までこりだけ通っているのに試飲に夢中で、見学を一度もちたことがなかったから……。ふきゅ……。

 工場見学は時間が決まっていまし。んでも本当に、この時期はお客様が少ないみたい。ま・夏休み前の3/14、でしからね。ちかもしょの翌週には、3/20()-3/22()の日程で蔵出し特売会が行われる予定になっていまちたからいっしょう閑散、でちた。土曜日とはいえギャラリー内には若いシトたちが56人の集団、そりにご夫婦が居ただけ〜。

 だから、時間じゃないけどWしゃま、うさたちを案内ちてくりまちた。若いシトたちを接待ちていたね新顔のソムリエしゃんに何かを指示ちて、うさたちをおいでと手招きちてくりたの。うふふ!

びっくりの通路から工場に降りて、ワインの醸造行程を拝見いたちまちた。けっこうしかった……。詳しい行程は、いつかナニカの小説のネタにちなければならないので、ココ手はカキカキいたちましぇん。常に取材を怠らないうさうさでし!こりは取材よ、取材でし!取材ってユってるでちょーっ!(ぜぇ、はぁ)

 はっ、白熱ちてちまいまちた。(ヨロヨロ)最近、みなしゃまに、遊び人うさぎって誤解さりていて、傷つくことの多い、うさでし。(ぜぇはぁ)

 まぁとりあえず見学を終えて、ギャラリーで試飲をいただきまぁし!うきゅきゅー!またチィズを与えていただきまちたの。ありがとでし!ワインが並べらりて、今回はお若いシトも半分、試飲のお世話を、やいてくりまちた!

 しょの準備をちながら。

「さっきのお客さんたち、何か買った?」

 若いシトにWしゃまが小声で聞いてまし。いいえ、と、お若いスタッフしゃんはお答え。

「でしょ。あのね、ああいうお客さんの相手はあんまり、熱心にしなくていいから。何も分かっていないし知りたいとも思ってないのに、説明したって、無駄なだけだから」

 おぅ、Wしゃま!優しいお顔をちて、けっこう言いましネ!

 しょこで、うさたちが聞いていることに気づいたWしゃまはにっこりと笑って。

「ねぇ。出来の悪い子に勉強を教えても可哀想ですよね」

 おぅっ!

 今日何回目かの、ふぉーる・いん・らぶらぶーっ!

 うさぎのうさは、頭が良くて口が悪いシトを大好きでしっ!

 うさって、もちかちてもちかちたら、Mかもしりま、しぇーんっ!

 あ、でも、罵られたくはないから違うカナ?

 ま・しょんなこんなちながら試飲は進んでゆきましの。ごくごく。今回も20本以上をいただきまちた。若いスタッフしゃんは一生懸命、注いでくりたけど、能書きが足りないトコロがあったからうさが補いまちた。金のラベルは限定醸造でお高いんでしよぉ〜。と、ユっても一本、3000円くりゃいでしけどね。あっ!鶴沼のバッカスでしっ!こりネットでは完売にかってる〜!ギャラリーには残っているのなら買わなければ。うさの守護神の名前がついた葡萄で醸造さりた、辛口のしゅっきり白ワイン、でしの。

「試飲が終わりましたら、アイスをわたしからサービスさせていただきます」

 と、Wしゃまがやさちぃことを、言ってくりまちた。うぅっ!いただきましーの!あむあむち終わって、ギャラリーをうさうさは徘徊。あ、いこまん、なに悩んでましか?

「宴会用のワインを買ってきてって、頼まれているの。うさ、どれがいいと思う?」

 ん?タケちゃん(いこまんの旦那しゃま)のお仕事での研修が終わった後の宴会用のワイン?人数は何人くらいでしか?10人近い?ならこりがオススメ、『ナイアガラワイン』のパック詰めよ!葡萄が豊作だった年のナイアガラワインが5本分、パックに入って、お値段は二本とちょっと分!保存もきくし開封後、しばらくは大丈夫だし、とっても便利でしぃのよ〜!

「ありがとう」

 いこまんは持っていた買い物籠にパックを入れまちた。スタッフしゃんがうろうろ、いこまんの籠をいつ『お持ちします』って言おうかと、周囲をうろついておらりまちた。ダブルインカム、セレブな人妻のいこまんはけっこうな額を買い込まれまちたでしよ〜。凪しゃんはいつもの、2006年のデラウェアを一箱と、あと色々。でも、買っても買っても、一万円にならない〜。

 一万円をなんとか超えて送料無料になるよーにちて、他に、持ち帰りで『特選ナイアガラ』を買い込みぃ〜。うふふ。何にするのかって?明日、イベント会場で会うトラしゃんにあげるのデシ。ふふふ、手荷物を増やしてやるのでし。ふーっふっふっふっふ!

 しょの為の『特選ナイアガラ』!置き捨てたり他の人に廻したり、できる物ならしてみろの逸品なの。出来る筈がないでし。抱いて持って帰るしかありましぇん。きゅーっきゅっきゅっ!トラしゃんも、足音がっちゃんがっちゃんの、仲間ぁ♪

「うさ……、どうしてそんな意地悪を……」

「お土産買って上げるのは意地悪じゃないけど……、ちょっと、楽しそう過ぎよ?」

 いこまんとAぢゃ子しゃまにたしなめられてしまったうさ。反省。

 反省ついでに、告白いたしマシ。

 この時点で1430分。

 朝ごはんが遅かったうさうさ一行は、お昼を食べておりましぇんでちた。

 結果、何が起こったか。

 

 ……うさうさ酔い潰れ、マチタ。

 

 ううっ、うさとちたことが、申し訳なく情けない、でしぃ〜。小樽駅まで送っていただいて、札幌駅で乗り換えて空港へ。空港のロビーでもうさ、ぐーぐー眠ってしまったの、でし。(うさは酔っ払うと眠ってしまうタイプ)

 お土産購入のご案内も出来なかったこと、いこまんとAぢゃ子しゃまにはココロより、お詫びもうしあげまし。ううっ、やっぱりいつものコースじゃなかったからダメだったのでし!佐藤水産の工場二階のレシトランで、まんまお仲いっぱいたべて、ちょうどよくみなれた頃にギャラリーに着く、あのコースは最強でし。

うきゅーん!

 オノレが普段、エボ乗りのクマしゃんと飼い主のSしゃまに、どりほど贅沢な接待を受けているか思い知った、うさ。

 ……ひっく。

 ごめんなしゃい、お二人。今度、今度こそ、うさ頑張りましから、リベンジさしぇてね!

 新千歳発のヒコーキは21時の出発。お仕事を終えて合流のSしゃまは、しょの佐藤水産のミックスお握りを買ってきてくりていまちた!

 ううっ、ありがとう、Sしゃま!

 おいちぃ、おいちいでし。はぐ、はぐ。

 びえ……。うさ、自分の無力を痛感でし。ちょっと極北に詳しくなったからって、ツウなフリをちてちまいまちた。うさはまだ、極北の初心者でし。学ぶことばかりでし。次にもし、JRで小樽へ行くことになったら、ワインギャラリーに行く前に『ニューなると』で鶏の丸揚げを食べてからか、小樽パインでパスタをあむあむちてからに、しましっ!

 ……ひっく。ぐっしゅん……。

 

 ともあれ、うさたちはスカイマーク、Sしゃまはエアドゥの、それぞれ最終便で羽田へ到着。第二ターミナルで集合、ということにちまちぃた。時刻は夜の11時。夜の羽田空港は面白かったデシ。シャッターが閉まるとなんか、景色が変わっちゃいましねぇ。

 ホテルは有明ワシントン。ビッグサイトでのイベントに限れば最高の立地デシ。しょこまではタクシーで乗りつけまちた。4人でしからねぇ〜。最終のモノレールには間に合う時刻でちたが、浜松町から有明までタクシーに乗るとやっぱり、3000円くりゃいかかるから、トータルで比べればしょんなに変わらないデシ。高速を使ったほうが安くなると言われて、お願いしましぃとお返事。道がすいていたから、20分くりゃいで着きまちた。

 しょりから、みんなで、ねむねむ。しょの前に、Sしゃまっ!

「ん?」

 Aぢゃ子しゃまが考えたANNA用語の審判をお願いいたしましっ!

「言ってみよ、うさ」

 朝シャンは朝のシャンプーにあらず、シャンパンである。

「……ぷっ!採用!」

 クラブルームに泊まると、ここぞと贅沢をしまくるうさたちでし。トラしゃんは1月のリーガで、朝ごはんに「ミックスフルーツのシャンパンがけ」という、ローマ人のよーな贅沢をちておりまちた。全く、しょんなバチアタリなお贅沢を教えたのはダレでしか!

 ……え、うさ……?

 違うでし!うさはムジツ、無実でし。びえぇぇーん!

 

 ともあれ、イベントに参加ちて、「ベスター」が早々に売り切れ、「復讐」を刷り忘れ、困った凪しゃんはリボーンスペースをAぢゃ子しゃまといこまんに任せて逃亡ちて。

 帰りはいこまんだけ早い飛行機でちた。から、残念だけど12時過ぎに羽田空港行きのバスに乗るのを見送って、バイバイ。うさたちは相変わらずのK頼しゃまの車で浜松町へ出て、いつもの『あおしま』でランチタイム。ここ、ステーキのお肉がとっても、柔らかくておいちぃの。今はビアキッチンを名乗っているけれどちっと前まではステーキハウスでちた。びぃるもおいちぃけど、お肉もおいちぃよね。あむあむ。

 東京はお金持ちしゃんの住む街だから、うさの甲斐性でおいちぃものを食べようとしゅると、どーちても同じ店になってちまうの、でしぃ〜。ランチタイムは特選牛のサーロインステーキがパンまたはライスとスープつきで1000円。オススメでし。

 おなかいつぱいになったうさは、みなしゃんにご挨拶ちて、またねと手を振り、帰路についたのでちた♪

 

 

 

                うさぎの反省極北日記・完