うさぎの京都旅行記・しょのニ

 

 

 京都旅行初日、先に眠ったKらいしゃまはお部屋が暑かったのか、バッタンバッタン、ベッドで大暴れ。暖房は切っていたけどあったかなお部屋でし。よちよち、うさが窓を開けてあげまちょ……、ん、なんて完璧密封の二重窓でしかぁ〜。寒気も騒音も完全シャットアウトでし。外の窓を開けると、冷たい空気が入ってくるのはいいんだけど、JRの工事の音も聞こえちゃいましの。ふきゅん。ま、手前の窓を開けておけばちっとは冷えるでちょ。

 しょーいえば、このリーガロイヤルホテル京都は新撰組・不動村屯所跡地、とユわりていまし。筋向いの場所だという説もあるしょうでしが、屯所もホテルも敷地がひろぉいかりゃ、きっとドコかは引っかかってるでし。もちかちたらうさがネンネちているベッドの真下が、ひーちゃんが寝ていた場所かもしりましぇん。うふふふふ。ひーちゃんの上で眠る、うさぁ〜。

 史実新撰組の屯所に紛れ込んだら、うさはうさ鍋にしゃれしょうなのでイヤイヤでしが、真選組の屯所なら入りこんでみたいなぁ。縁の下に穴をホリホリちて厨房に紛れ込めば、副長の夜食作ってる山崎しゃまがうさにも、玉子焼きの端っこを分けてくりるかもしりましぇーん!

 しょんなこんなの妄想を考えているうちに、うさにも眠気がきまちた。おやしゅみ、なしゃい。しゅぴ、しゅぴ。

 

 

 翌朝。

 もぞもぞ、うさうさ一行が起きだしたのは、9時前くりゃい。うーん、うさながらよく眠ったなぁ。おっきちてお顔を洗って、Kらいしゃまが買っていてくりたパンを、はぐはぐ朝ごはん。なんだか昨日から甘えっぱなしでし。ごめんね。

 コーヒーはうさが南国から持ってきまちたけど。ついでにお箸も持ってきてまちた。なんか昨日、マンマ食べようっていうときになって、「あ、お箸がない」ってKらいしゃま仰ったの。んで、人生は常時キャンピング態勢・見かけを裏切ってアウトドア派・凪しゃんが、あるよ、って、いつも持ち歩いてるバッグから割り箸とお手拭を取り出したのね。

 しょちたらKらいしゃま、ずるッと見事にコケらりまちた。いまさらしょこまでリアクションきめなくても、と、うさはちっと思いまちたデシ。

 しゃて、うさはいこまんに、電話ちておこう♪新車を買ったいこまんは本日、岡山から慣らしをかねて車で旅行に参加なの。なんとホテルまで迎えに来てくりるのでし。らんらん、車があるから、今日もラクチンな移動ヨ。うさってシアワシなうさぎでしぃ〜。お電話は留守録。ということは運転ちぅでしネ。いこまんへ愛のメッセージを録音ちて、がっしゃん。

 お二人とも、いこまんと合流したらすぐランチ、そりからゆったりまったり観光、でしヨ!

「お昼ゴハン、どーすんの?」

「壬生寺近くのアートホテル京都が、食事したら三時間、駐車無料だった」

「なにがあんの」

「和食ならお昼の会席が2500円から。洋食だとサブメニューのバイキングつきで1200円から。どっちも評判よかったよ。行って見てどっちか決めよっか」

「んー」

 相変わらず不真面目な旅行をしゅるうさ一行でしの。京都は駐車場が高くて、一時間600円とかフツーにしゅるから、うさは無料駐車場の場所をキチンとチェックちておきまちた。11時前にフロントに下りていこまんの到着を待ちましの。いこまんは水色の新車で颯爽と迎えに来てくりたヨ!

「おはようございまぁす!」

 相変わらずのキレイなおねいしゃんオーラを纏いつつ、ヒトヅマ・いこまんの登場。うさうさはびょーん、と飛びつきぃ。いこまん、いこまん久しぶりィ。すきすき・だいしゅきぃ〜!

 荷物を乗せてもらって、ごぅ!西本願寺の目の前を通りつつ、道は曲がってるけど道なりに真っ直ぐ、堀川通りを二条城の方向へ進みまし。うーむ、山門を頑として動かさず道の方を曲げた、こりがウワサのご威光でしいのネ。左に曲がって、信号機を二つ越えて、アートホテル京都の駐車場へ、うんちょ!

 時刻は1115分。ランチは1130分から。ちっと時間があいてちまいまちた。しょりを利用ちて、ロビーに出ているパネルでうさたちはランチを決めまし。んー、会席も美味しそうだけどぉ、シェフのおすすめランチ1200円がしゅんごくお得ぅ〜。飲み物・サラダ・デザート・お惣菜のバイキングつきだもん。

 レストランに通って、凪しゃんといこまんはオススメランチ。Kらいしゃまは1500円のはんばぁぐを選択。レシトランはあんまり広くないけど、バイキングコーナーには手作りらちぃお惣菜やサラダが置いてありマチタ。生野菜、コーン、スパゲティサラダ、かぼちゃの煮物、ごぼうのキンピラ、お味噌汁にスープ。ごぼうのキンピラが美味しかったデシ。ケーキもちっちゃいサイズが五種類、フルーツカクテル、飲み物はコーヒーと紅茶、緑茶。うさはコーヒーを……、ん、んっ、出ましぇん〜。コーヒー!

「ロックかかってますよ」

 横からいこまんが教えてくりまちた。うきゅ、うさシッパイ〜。ロックを解除ちてコーヒーを注ぎ、マンマをはぐはぐ。おいちぃ。びぃるが呑みたくなるお惣菜でしぃ。

 メインが運ばれてきまちたの。おすすめ三種盛り合わせは、トマト味のシチューと白身魚のフライと、なんかミンチのお肉を豚肉で包んでどーにかちたおりおりでちた。どりも美味しかったヨ。Kらいしゃまのハンバーグは量がすごくってビックリ。でみぐらそーすの満たされた丸いお皿の中に、ハンバーグが浮いて、上にはチーズもかかってまし。うーん、凪しゃんの掌よりおっきぃー!

 幸い、「わりと薄かった」しょうでKらいしゃま完食。お味はどーだったか聞いていましぇんが、マズイものは食べないシトなので美味しかったのでちょう。パンのいこまんにはあっためたパンが運ばれてきまちたよ。ごはんの凪しゃんとKらいしゃんには?

「ごはんはバイキングにご用意してございます」

 あ、しょうでしか。ごはんも食べ放題なのでしネ。む、ということは、パンを頼んでおいてご飯をたべれば、パンを持って帰れるのでは?

 うーむ、シッパイいたしまちた。いやいや、しょんなはずかちぃことをちてはいけましぇん。でもうさは基本が貧乏でセコイうさぎなの。ん、凪しゃん、ドコ行くの?

「ごはんが余ったから、オカズにきんぴらとってくる」

 白いごはんにキンピラをとってきた凪しゃんがお席に戻ったら。

「カレーがあったよ」

「うん、あった」

「……とりに行く前に教えてよ」

 恨めしそうな凪しゃん。なに言ってるの、ちゃんと見なかったアナタが悪いのヨ。

 食事を済ませて、プチケーキを何種類も食べて。いこまんはフルーツカクテルが食べたかったけど掬うものがなくて困惑。

「スプーンでひとつひとつ取るか、皿を突っ込むか……」

 悩んだ挙句、ウェイトレスのおねいしゃんにお尋ね。ウェイトレスしゃんは、横に掛けてございますよ、とユって、カクテルの容器の横からお玉をとってくりまちた。ありり。

「ちゃんと見ればよかった……」

 ちょっとだけ恥ずかしそうないこまん。どんまいデシ。ゆったりお食事を済ませたら、ちょっと小雨が降ってまし。んー、このまま、ここに車を置き捨てて徒歩五分の壬生寺に行こうかとも思っていたけれどぉ〜。

ANNA情報で、徒歩二分の場所に、無料で停められるところがあるそうです」

「では、そちらで」

 うさ一行の特徴に意思決定が素早い、ということがごじゃいまし。より自信のあるシトが発言をしゅるので、パキパキと物事を取り決めてゆきましの。頼りになるクチコミをもとに、ホテルの駐車場に預けていたお車を取り出して、ぶるるーん。京都の小路を、いこまんの新車は凛々しく駆け抜けてゆきマシ。一方通行に満ちていたせいで、ちっと余計にぐるんぐるん、さしちってゴメンネ。

 駐車場がドコの駐車場だったかは、おメールくりればお教えいたしまし。らんらん、壬生寺へ向かううさ一行。途中、立派なライオンズマンションの前を通りまちた。いいなぁこのマンション。うさ、ここに住んでみたいなぁ。

 壬生寺には以前、時間切れでふられた覚えがごじゃいまし。とりあえず本堂へお参りちて、新撰組が祀られている一角へ。新撰組小唄の歌碑があって、100円入れたらテープが流れるよーになってまちた。

「小唄だってぇ〜。あはははー」

 Kらいしゃま聞いてみたいの?うさ聞かせてあげる!赤いスカートのぽっけから100円玉を取り出して、ちゃりーん。おぉ、けっこうクリアーかつ大きな音声で、新撰組のうちが流れて……、ながれ……。Kらいしまぁー、待ってぇ、しえっかくうさが100円払ったのに、聞いてよぉー!

「聞こえてる聞こえてる」

 クールに歌碑とうさぎにセを向けてKらいしゃまは近藤しゃんの胸像へ。新撰組関連のお墓しょの他が集まる場所には入場料100円が必要でし。ま・文化財を守ってくだしゃっているのでしかりゃ、こりくらいのご芳志は当然のことでしの。

 ちなみに胸像の横には芹沢しゃんその他のお墓がありまし。うーむ、ちっとこりは無神経ではと、うさぎのうさでしゃえ思いまちた。せめて背中合わせにしゅるとか。横から芹沢しゃんに見つめられる近藤しゃんもイヤンでちょうし、近藤しゃんの横顔を見せられる芹沢しゃんもヤナカンジでちょう。魂になってちまったら関係ないかなぁ?

 大音響の新撰組小唄が流れる中、うさうさもお参り。絵馬が掛けてありまちた。

「恋がかないますように、っていうお願いを近藤さんにするのはどーなんでしょう」

「うーん。史実ではけっこうもてていたそうですから、まぁいいんじゃないですか」

「剣道日本一になりたい、っていうのは?」

「それは別口に頼んだ方がよさげ」

 門弟千人を超える道場の主人、とはいえ近藤しゃんの場合、弟子は多摩地方の出稽古に来るワカモノたちが主で、もちろん強かったとは思いましけれど、花のお江戸で知られた剣客、大会で優勝ちて武名を轟かせた、というワケではないでしからねぇ。剣道少年なら見習うべきは、大道場の塾頭を勤めた桂小五郎しゃんとか坂本竜馬しゃんとか。幕臣ならば伊庭八郎とか高橋・山岡のお舟しゃんズとか、凪しゃんご贔屓の佐々木只三郎しゃんとか、しょっちの筋目のヨイ方々の方がよいとうさぎも思いまし。

 しょんなことを話ながら、るんたた、るんたった。史実ひーちゃんたちが確かに歩いた道だと思うとお散歩も楽しいデシ。夜泣きを止めるお地蔵しゃんもあったヨ。実は愛妾に生ませた娘が居た、という噂もあるひーちゃん。甥っ子しゃまが後年、「すいませーん。このへんに、トシゾー叔父さんの娘さんが居るって聞いたんですけどぉー」と探しに来てくりていまし。なんて優しい甥っ子しゃんでちょう。子供は小さいときに亡くなったしょーでし。残念。ひーちゃんも、訓練のために境内に来る時、ついでにお地蔵しゃんにお参りちたかもしりましぇん。

 原田しゃんはお妾じゃなく正式な結婚をちておらりましから、確実におおっぴらに、夜泣きを止めてとお願いちていたかもしりましぇん。うさはぽてぽて、お地蔵しゃんにお尋ね。原田しゃんハンサムでちぃたか?

 お地蔵さんは、笑ってくりまちた。

 うさはオカマのうさぎだから子供は産まないけど、どこかで泣いているお子しゃんのために、ナムナム。泣き止んですやすや眠って元気に育ってネ。

 お参りを終えてうさたちは、次なる目的地へ。っというか、この通りしょのものが目的地というかぁ。北へ行けば二条城、南へ行けば島原。ひーちゃんたちはるんるんと、北へ南へ、歩き回った道デシ。