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A HARD DAY'S NIGHT

(album/Capitol edition)

 

 CD「パスト・マスターズ」未発売の時代において、ビートルズの曲集めはLP「イギリスオリジナル」+「マジカル」+「ヘイ・ジュード」+「レアリティーズ」が最もポピュラーな集め方であった。でも、そのあとは??? 解散したグループに新譜を期待するのは無理、そこで考えられるのは@ソロアルバム収集A海賊盤(未発表音源)収集B廃盤収集などである。

 わたしは昭和58年にこの「転機」を迎えることになった。ちょうどその頃、ビートルズの曲の中でいわゆる「テイク違い」がいろいろと話題になり、NHK-FMなどでも取り上げられる(昭和57年だったと思う)ことがあったため、そのような曲を集めてみたいと思うようになった。そんな折、藤沢の西武百貨店(現在は消滅)で標記のレコードと出会った。アメリカ盤、すなわちキャピトル盤である。このような輸入レコードは普通のレコード店には置いていないのだが、たまたま輸入盤コーナーにあったのを運良く入手できたのである。(このキャピトル盤は後に廃盤となるが、現在海賊盤CDとしての入手が可能である。)

 さて、気になるテイクであるが、まずビートルズの曲は全てモノラルであり、他に同名映画のサントラらしく映画挿入のインストルメンタルナンバー(これはステレオ録音)が何曲か含まれている。ビートルズの曲の中では、@「恋する二人」・・・オープニングのハーモニカのブレイクがない。A「アンド・アイ・ラヴ・ハー」・・・ポールのヴォーカルがほとんどの部分でシングルトラック(英オリジナルはダブルトラック)である。B「僕が泣く」・・・テープ編集により、ワンコーラス長くなっている。C「恋におちたら」・・・オープニングのジョンのコーラスがシングルトラックである。等々の違いが聞き取れる。なお、インストルメンタルナンバーはビートルズの演奏ではないが、「This Boy」のテイクは良く出来ている。映画で傷心のリンゴが街をさまようシーンがあるが、この場面で印象的に使われているので、まさにそのシーンを思い出させる佳曲である。

  購入は昭和58年3月3日、「ディスクポート藤沢西武店」にて。価格は2100円であった。