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    ビートルズ随想記(20)

   歴史的レコーディングから50周年

 

   

   右のアルバムはデビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」で、全14曲のうちシングルのA/B面用にレコーディングされた4曲の他に10曲が加えられた構成となっている。今回(と言うか本日2月11日)にこの内容を取り上げるのは、これら10曲が50年前の今日に一気にレコーディングされたからである。

   1日に10曲…後のスタジオワークに専念する彼らからはとても想像できないハードスケジュールで、リハーサルから何テイクも取り続けて1曲が完成、それを10曲であるから彼らの若きパワーには感服するばかりである。

   良く知られているのはこの日ジョンが風邪声だったことであるが、ラスト(10曲目)に録音された「ツイスト・アンド・シャウト」の迫力はやはり凄い。これはこれからブレイクする彼らの気概が伝わってくる内容であり、エンディングのシンバル音に混じるジョンの咳払いが“頂点への第一章、まずはここまで”と言っているようにさえ感じられる。

    英国の片隅でのパフォーマンス、50年後を知る者は誰もいなかった。