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     ビートルズ随想記(27)

 

全米チャート独占劇から50年

  


 

   

    1964年4月4日、ビートルズのシングルが全米チャートの1〜5位を独占したことは良く知られているが、当時のビルボード誌によれば順位は下記の通りだった。

   

    1位 「CAN'T BUY ME LOVE」 (capitol)

    2位 「tWIST AND SHOUT」 (Tollie)

    3位 「SHE LOVES YOU」 (Swan)

    4位 「I WANT TO HOLD YOUR HAND」 (Capitol)

    5位 「PLEASE PLEASE ME」 (Vee-Jay)

 

   付記したレコードレーベルを見てわかるように当時アメリカではビートルズ楽曲の版権が複雑で、本来なら全てを手掛けるはずの大手capitol Recordが他社につけこまれている様子がよくわかる。しかしこのことが結果的にチャート独占を成さしめたと指摘する向きもある。またビルボード誌のライバルであるキャッシュボックス誌でも同様の現象となっているが、1位と2位が入れ替わり「TWIST AND SHOUT」が1位になっているのが面白い。いずれにせよCapitolがほぞを噛み、マイナーレーベル各社が鼻息荒くレコードを増産する様子が伝わってくるような50年前の話であった。

  


 
国内盤はいずれも東芝音楽工業(東芝EMI)のリリース