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     ビートルズ随想記(29)

 

「S席」とは何なのだろう…

  


 

 

   ポールの日本公演チケットの一般発売が4月19日(土)に行われた。自分は既に公式HPで国立競技場開催分のチケットを確保済みで当日は楽な身分であったが、朝10時発売のサイトを眺めていると概ね15分程度で完売となったようである。またこの日は先行販売で予約済みの購入者にとってのチケット引換開始日でもあった(この分は引換時に席番が判明する)。そんなわけで、この日に自分の座席位置を知ったファンも多かったようである。

 

    ところがこの日のネットでは「先行販売なのに後方席だったガッカリ」「スタンドの糞席だ」「これで17,500円とはヒドい」「アリーナABブロックは所詮関係者向けか」「二度とちけっと○○使わね〜」等々の不平不満が噴出、読んでいてもさすがにマズいのでは…と思わずにはいられなかった。類例は半年前の東京ドーム等でも有ったようだが、今回はさらに広大な国立競技場での話である。

 

   何故こんなことになってしまったのだろう? ちなみに今回の日本公演では東京・大阪共通でS席17,500円・A席15,500円・B席13,500円の3種類のチケットが販売されている。これら席種の座席数は非公表だが、概ね同程度かなと考えるのが自然であろう。ところが実際に自分が公式HP(ブロック指定予約ができる)で予約してみると、一握りのVIP席を除けば最も高額ななずのS席が広いアリーナの前後左右はおろかスタンド席の中央・両脇の前後まで及んでいるではないか! これでは逆にA席B席なんて何処よ?と疑念を抱かざるを得ないし、同様に考えたのは決して自分だけではなかったと思われる。

 

    こうしてみるとS席は全席のおよそ8割以上を占めているものと思われ、さすがに割当て過剰の感が否めない。ちなみに日本公演の前後、南米公演や韓国公演では会場の料金カテゴリーがエリア別に細かく設定されており、例えば5月28日のチャムシル(韓国ソウル)では座席位置によって10段階もの料金設定が確認できた。招聘する国ごとの事情が有るにせよ日本のチケット捌き手法は余りにも大雑把に過ぎ、そのことがファンを困惑させて大いに問題があったと言わざるを得ない。そのせいかネットオークションでは良席の出品の他、“想定外”の辺境席を掴まされたファンによる出品も目立つが、今のところこちらに食いつく購入者は少ないようである…。


今回のアジアツアー(公式HPより)、一番下はソウル公演