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     ビートルズ随想記(46)

 

来日50周年、収穫は書籍にあり

  


 
 

 

    ついにビートルズ来日50周年!本来なら大いに盛り上がりたいところだが、日本武道館でのトリビュート・バンドの公演直前中止やニューメディアリリースの事実上見送りなど拍子抜けすることばかりで、欲求不満のファンも少なくないと思われる。そんななかで今回自分がウム!と感じ入ったのは来日50周年を機に刊行された各種書籍群であり、本稿ではその中から3点を紹介する。(ちなみにいずれもシンコーミュージックからの刊行で、ファンとしてその労を大いに讃えたい。)

 

    まずは「MUSIC LIFE ザ・ビートルズ来日前夜」で、1963年の本邦レコードデビュー前年から来日直前までの様子が詳細に記述され新鮮である。次に「MUSIC LIFE ザ・ビートルズ日本公演1966」は滞在時のドキュメント中心だが、誌面構成の点で当時を知るライターと若手ライターとの役割分担が上手くできており好印象。最後の「ビートルズと日本」熱狂の記録はこのジャンル初の本格的資料集として中上級ファンにとっては格好の研究素材となりそう。こうしてみると来日から50年経過して初めてわかる(究明される)内容も少なくないことがわかり、今さらながら彼らB4の業績には驚かされるばかりである。

 



左から「MUSIC LIFE ザ・ビートルズ来日前夜」
「MUSIC LIFE ザ・ビートルズ日本公演1966」

「ビートルズと日本」熱狂の記録