トップページへ The Beatles Forever へ 懐かしのレコードコレクションへ
(bootleg) |
今回はビートルズ初の訪米50周年を記念して、表題の「RENAISSANCE MINSTRELS (ルネッサンス・ミンストレルズ)VOLUME 1」(TMQレコード)を取り上げてみたい。彼らが1964年2月に初めてアメリカを訪れた際「エド・サリバン・ショー」に出演、高視聴率をあげたことにより全米に知名度が広がったことは有名な話だが、当アルバム(ブートレグ)はその内容を収録したレコードである。 思えばこのレコードを入手した昭和59年は今と異なり動画メディアを手軽に入手できる時代ではなかった。そのためライヴ的パフォーマンスはすべてブートレグレコードに頼らざるを得ず、それが当時のファンにとっては精一杯の収集活動であったわけである。実物は右写真の通りで、いかにも当時のブートレグらしい簡素な装丁である。つまりジャケットは白い厚紙で印刷ナシ、それに黄色いペラスリーヴが1枚付いただけの内容である。それでもこのブートレグは継続的な人気があったらしく、自分が入手したスリーヴも何度か改訂されていて当時としては最新版だったようである。 それでは実際にレコードを聴いてみよう。 曲目はA面が「FROM ME TO YOU」「TWIST AND SHOUT」「THIS BOY」「I SAW HER STANDING THERE」「SHE LOVES YOU」の5曲、B面が「I WANT TO HOLD YOUR HAND」「PLEASE PLEASE ME」「ALL MY LOVING」「SHE LOVES YOU」の4曲と、合計9曲が収録されている。スリーブによれば2月9日と2月16日の2つのショーからの収録となっているが曲順は収録日・演奏順とも全くバラバラで、しかも曲間は無音部のグルーヴでご丁寧にも仕切られている。もっと驚かされる(呆れさせられる)のは、殆どの曲がテープ編集でフレーズの繰り返しを多くして演奏時間が長くなっている点である。これは全9曲のソースでは初期の短い曲ゆえに詰めれば片面で収まってしまうところ、無理矢理両面に収めるための体裁づくりと取れなくもない。しかし真相は不明である。 音源については高音域が強調されていてリンゴのシンバル音がけっこう耳につく。演奏に加えファンの歓声やメンバー(主にポール)の曲目解説が入るのはライヴ盤ならではの良さだが、上述の通りグルーヴのせいで途中で突如切れてしまうのが惜しまれる。 こうしてみると「RENAISSANCE MINSTRELS VOLUME 1」は今となっては殆ど無価値なブートだが、情報の少なかった当時ではこれがあの「エド・サリバン・ショー」出演かと、音質やテープ編集のことなど気にも留めずに聴き入っていたものである(苦笑)。
購入日:
昭和59年4月11日 |
|
「TMQレコード」のレーベルはブタマーク 曲間のグルーヴがはっきりわかる。なにゆえに… |