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シルヴァー・ビートルズ

(album)

 

  ジョージ・ハリスンが亡くなってから、ビートルズサイトの更新がご無沙汰状態であった。そこで今回はビートルズの原点に帰るべく、初期のレコーディングから一枚紹介してみたい。

  標題のレコードは「シルヴァー・ビートルズ」。ビートルズは1962年に英EMIレコードからデビューするわけだが、その前にデッカレコードのオーディションを受けて落ちたことは良く知られている。デッカレコードはまたとないドル箱をソデにしたわけだが、その頃のグループ名が「シルヴァー・ビートルズ」であった。

  録音は1962年の1月1日。なんと元旦である。日本では考えられないことだが、正月よりクリスマスを重視する国ではこんなこともあるのかも知れない。この時のオーディションでは15曲演奏され、そのテープから12曲が解散後にレコード化されて陽の目を見たわけである。この12曲はいずれも他人の作詞作曲による、いわゆる「スタンダード」曲である。残りの3曲はいずれもLennon-McCartneyの「オリジナル曲」だったため、メンバーからレコード化の許可が出なかったようである。もっともこの3曲も現在ブートレグCDで比較的容易に入手が可能である。

  さて、演奏であるが、元気で若々しいね。音質もオーディションテープからのレコード化なので最高である。特にジョージがリードヴォーカルを担当する「Take Good Care Of My Baby」「Three Cool Cats」「Crying Waiting Hoping」などはいずれも佳曲で、デビュー前のジョージのパートが大きなウェイトを占めていたことが推測される。

  このレコードは今はなき「トリオレコード」からのリリースである。トリオレコードはこのあと程なく倒産、この音源はテイチクレコードが継承し、数年後に別のシリーズで再発売された。この時は演歌のテイチクがビートルズのレコードを出すかね〜、と呆気にとられたものである。

   購入は昭和60年4月8日、早稲田「ミュージックショップ・ミハル」にて。価格は2500円だった。