大阪市立自然史博物館で4月3日まで、特別展「植物 地球を支える仲間たち」が開催されています。2月13日午後1時からこの特別展関連のオンライン講演会
「奇妙な植物はどうして進化したか」が行われ、私も聴きました(4月3日までネット配信されている)。講師は、岡崎市にある基礎生物学研究所で生物進化研究部門の教授をしておられるという長谷部光泰さん。長谷部先生はこの特別展の監修もしておられるとのこと。オンライン講演会では特別展で展示されているいくつかの植物たちを取り上げ、それぞれについて進化の視点からその仕組と適応の仕方を中心に詳しく解説していて、とても興味深い内容でした。それに刺激されたこともあって、2月20日の午後私もこの特別展を見学してみました。触れられたりする物はまったくなくて、1時間弱ほど少しずつ展示解説を読んでもらいながら回っただけですが、植物の多様な面、そんなこともあるのだ!と驚くような例もあって、なかなか面白かったです。
それでまず、内容が充実していてとても面白かったオンライン講演会を書き起こしてみました。基本的にスライドを使ってのお話で、しばしば系統樹や多くの写真、実験の動画などを使っての説明で、一部私には分かりにくい所もありましたが、想像もふくめて補いながらまとめてみました。[ ]内は私の補足的な説明、および私が見学時に出会った関連すると思われる展示です。その後に、この講演会では取り上げられなかった、私が興味を覚えた展示について簡単に紹介しました。以下、長谷部先生の講演内容です。
●進化の仕組み
講演タイトルの「奇妙な植物はどうして進化したのか」について。この「どうして」には2つの意味がある。1つは、どんな仕組なのか、どんな仕組で進化したのか。もう1つは、(生物は目的を持って進化するのでなく偶然進化するので)どう適応しているのか。どんな仕組か、どう適応しているのか、この2つの意味があるので、それを考えながらお話しする。
最初に、進化がどういう風に起こるのか、進化の仕組について。進化は、まず突然変異がきっかけ。遺伝子に変化が起こる、それが突然変異。集団内に1個体に突然変異が起こっただけでは進化にはならない。突然変異を起こした遺伝子が全体に広がっていかなければ、進化、新しい種ができることにはならない。その時に、源は突然変異だが、進化を進めるある特定の遺伝子が増えるのを助ける原動力が、2つある。1つは自然選択(もともとはダーウィンが定式化した概念)。例えば、背の高いものと低いのがいたときに、背の高いほうがもてるとすれば、背の高いものの子供がたくさんできるので、だんだん背の高いほうの遺伝子が残るという自然選択(適者生存)。これはある意味必然。特定の選び方がされるので、必然的にそういう遺伝子が残っていく。
いっぽうで、必然ばかりでなく偶然もあるというのを強調したのが、木村資生(もとお)で、彼は「遺伝的浮動」という現象を定式化した。これは、偶然。例えば、ある島の中に2人だけ生き残ったとすれば、その2人の子供がその後世の中に広がってゆく。このように偶然で遺伝子が残る場合もあり、これを遺伝的浮動と言う。必然と偶然2つの要因によって、突然変異が残って広がって行き、それで進化が起こる。これが進化の基本的な仕組。進化は、集団の中で突然変異の遺伝子が変わっていくこと。
最近多様性ということが言われるが、私たちはすべて突然変異体。人は互いにみんな遺伝子が違っている。進化の仕組、原理について、ダーウィンのころから150年くらいの歴史があり、多くのことが分かってきた。しかし、人間は進化の仕組に合っていない。それは、大脳が発達して、知性を持ち文化を持っているので、進化で説明できる部分もあるし、進化を越えている部分もある。だから、進化の原理、例えば自然淘汰があるから人間社会も自然淘汰しなくてはいけないというのは、どう考えても間違っている。我々は、進化を学んで、進化を使っても進化に支配されないようにしなければならない。進化に支配されないようにするには、進化を知ることが大事。
●ラフレシア
世界最大の花。[模型が展示されている。直径1mくらい。1年ほど前京都府立植物園に行った時、観覧温室に入ってすぐの所にラフレシアの標本と模型が展示されていた。]インドネシアやマレーシアなど熱帯のちょっと湿ったような感じの林床に生えている。ラフレシアは、ブドウの仲間の蔓に着生している植物[ラフレシアは寄生植物で、自身では光合成をせず、寄生した植物から栄養分を吸収して育つ]。
植物の類縁関係は遺伝子を使うことで分かる。最近、ラフレシアはトウダイグサの近縁だということが分かってきた。(コミカンソウ、ヤナギ、スミレなどとも近い。)ラフレシアは、トウダイグサなどとずいぶん形は違う。植物の進化の過程は、形の変化がいろいろな所でたくさん起きていて、その理由はなかなか分からないことが多い。
ラフレシアの場合、まず仕組については、細胞の数も大きさも大きくなっている。ではどうやって細胞の数や大きさを大きくしたのか、また、大きくなると言っても、部分部分が同じ割合いで大きくなって全体として調和が取れた形にならなければならないが、その仕組は分かっていない。
では、どのように適応してどんなメリットがあってこの花は生き残っているのか。おそらく、ザゼンソウ(北日本あるいは山地で春先に仏炎包が開いて、花の中が暖かくなり、それで虫を呼ぶ)と同じようなはたらきがあるのではないか。ラフレシアはハエが花粉を媒介する。その時に、花の中を暖かくして中からもわもわと臭いにおいが上に上がるようにしてハエが来やすくしているのだろう。そういうメリットがあるのではと考えられている。
最近分かってきた面白いことがある。植物は違う生物の間で遺伝子をやり取りしているようだ。ラフレシアにはブドウの遺伝子がずいぶん見つかっている。生物の遺伝は、親から子へ縦につながっているが、横にも遺伝子が伝わることで進化、とくに大きな進化が起こることもありそうだということが分かってきつつある。
[ラフレシアのそばには、ショクダイオオコンニャクの巨大な花の模型も展示されている。2mくらいもある大きな花だが、これは複数の花が集まった花序で、単体の花としてはラフレシアが世界最大。]
●オオミヤシ
ヤシの実の中でも一番大きなもの。そして、植物全体の中でも一番大きな種(たね)。オオミヤシの実はだいたい20kgくらいもあり、種はその中に入っており、種は10kgくらいある。このでかい種をつけるオオミヤシは、インド洋西部の島国セイシェル共和国のプララン島と[その北の]キュリーズ島にだけ生えている(以前は回りのいくつかの島にも見られたようだが、今はこの2島だけ)。(オオミヤシの林の写真を見ながら)高さは10m以上はあり、雌雄異株で、雄花と雌花がある。花が咲いてから、実ができ種が熟すまで6、7年もかかる。その間に木の上でどんどん大きくなる。
では、なぜ大きな種をつくるようになったのか。仕組(どこを変えたらどのようにして大きくなるか)はまだ分かっていない。適応については、島が関わっている。植物は種をつくる時に、2つの大きなやり方がある。1つのやり方は、タンポポのように、種を小さくして、たくさん種をつくって遠くに飛ばす。もう1つは、大きな種をつくって、近くで育てる。島の場合には、小さい種をつくったら海にまで飛んで行ってしまって、あまり役に立たない。それよりは、島では大きな種をつくって、他の個体と競争して勝つほうが良い(そのほうが生き残れる)。だから、競争の過程でどんどん種が大きくなっていったのだろう。
オオミヤシだけではなく、島の植物は他の種類でも基本的に種が大きくなる傾向がある。
もう1つ大きくなった理由として考えられているのは、他個体との競争に加えて親との競争。種が親の樹の真下に落ちると、その林床は親の木や回りの木に遮られて暗い光の当たらない場所で、子は育たたない。親木の真下に種が落ちると、ほとんど無駄になってしまう。そこで、オオミヤシは面白い芽の出方をする。オオミヤシは、種から芽が出ると、子葉(ヤシは単子葉植物なので、子葉は1枚)がぐうっと遠くまで伸びて(10mくらいも伸びる)、親元からずうっと離れた所まで芽の先端を持っていって、そこで成長できるようにしている。そして、そこまで子葉が伸びることができるだけの栄養が、この大きな種に含まれている。(朝顔などは、子葉が地上に出て、子葉が光合成をして成長する。)
次に、オオミヤシの実は、ふつうに丸くではなく、なぜ大きくくびれたような形になったのか。[オオミヤシにはフタゴヤシという別名もあるが、中央でくびれていて2つに別れているように見えるから。]中央のくびれたお尻のような形の閘門に当たる所から芽が出る。芽が大きな種の端のほうから出るよりも、中心付近から出たほうが、種の中から栄養を均等に取りやすいのではないか(端のほうだと、大きな種の芽から遠く離れた所からは栄養を取りにくいのではないか)。これはあくまでも仮説で、どうやったら証明できるのだろうか?
[この他にも、「大きすぎる果実」として、インド南部原産のジャックフルーツ(クワ科)の果実が展示されている。食べられる果実としては、世界最大だとのこと。高さ20mくらいはある木に、長さ50cm前後の円筒状の果実が100個くらいつくとか。1個の果実は大きいものでは30kgにもなる。ジャックフルーツの缶詰も展示されていた。これらの果実は、動物に食べられて、種子が広く散布されることになる。また、世界で一番大きな木(太い木)として、メキシコ南部のトゥーレ村にあり「トゥーレの木」と呼ばれているメキシコラクウショウが紹介されていた。幹回りが58mもあるとかで、床にその幹回りを示す線が引かれているようだ。]
●ハネフクベ
ハネフクベはウリ科。[熱帯アジア産のつる植物で、人の頭ほどの大きな果実をつける。その中の種子は長さ3cmくらいで、とても薄い翼がついていて、開くと幅が十数cmにもなる。]ハネフクベの種の翼はとても薄くて、細胞がなんと1層だけ。だから、翼を持っている手が透けて見える。この翼はグライダーをつくる時に参考になったという記述もあるが、この翼の形は、よく飛びはするが、方向を制御しにくい形で、グライダーには使えない。しかしこの方向性が定まらないというのはとても大事なことで、木の上から多くの種が散布される時に、一定の方向にだけ飛んでいくよりは、ランダムにゆらゆらといろんな方向に遠くまで飛ぶのが良い。この形は(決まった方向に飛ばなくてはならないグライダーには不向きだが)ハネフクベにとってはとても良い形。
●コウルテリマツ
コウルテリパインの松ぼっくりは、高さ25cm、重さ5kgもある。アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス近くの山にはいろんな松が自生していて、その中の1種。松は、山火事の後で生えてくる木。カリフォルニアの山火事はよくニュースになるが、山火事は松にとっては次の子供が増えるためのいい機会になっている。この松の松ぼっくりが、どうしてこんなにでかくなったのか、仕組についても適応的な意味も分かっていない。
●クックソニアと陸上植物の起源
クックソニア・バランデイは、目に見えるサイズの植物化石としては世界最古のもので、しかも世界初公開だとのこと。チェコの国立博物館に収蔵されていた品の中から偶然に見つかったものだそうだ。[「バランデイは、発見地のチェコのバランディアンという地域名より。100年以上前にフランスの古生物学者が発見したものだが、博物館の引っ越しに伴う整理で2011年にその重要性が再発見されたようだ。見た目は、細い棒の先に丸い頭がついたような形(マッチ棒?)に見えるとか。]
研究者の習い性としてこの化石を初めて見た時の印象は、「これって本物?」だった。印象化石になっていると言われて、雄型と雌型をフォトショップで合わせてみると、ぴったり合った(だから本物だろう。でもまだ実物は見ていない)。このクックソニア・バランデイは、4億3000万年前[古世代シルル期中期]で、世界最古の見つかっている陸上植物。
陸上植物とはなにか。花の咲く被子植物、裸子植物、シダ植物、小葉植物(イワヒバなど)、コケ植物の、5つの大きな群からなる。陸上植物に一番近縁なのは、緑藻。陸上植物に一番近い緑藻としては、これまではずうっと(陸上植物にちょっと形が似ているように見える)車軸藻だと思われていた。しかし、遺伝子を調べると違っていて、(陸上植物にはぜんぜん似ていないが)アオミドロの仲間あるいはミカヅキモの仲間が陸上植物に一番近いことが分かってきた。
陸上植物の一番の祖先はどんな形をしていたのだろう。最初はアオミドロのように糸状だったのかも知れないが、陸上植物の祖先では形が変わっていたはず。この陸上植物の祖先がどんなものだったのかが、植物の進化における大問題。2つ可能性がある。1つは、コケではないか。コケは(系統的には)一番根元。もう1つは、前維管束植物。クックソニアは、二股に別れるのが特徴(形は前維管束植物に似てはいるが、そうではない。)
コケは、系統的に陸上植物の根元にあるとともに、枝別れしないという特徴(真っすぐ伸びる)がある。(展示では、高さ40cmもある、ニュージーランドやインドネシアなどに分布する巨大なコケも紹介されている。わさわさと真っすぐ伸びている。)形から考えると、枝別れしないコケが最初で、そこから枝別れする前維管束植物が進化してきたのではと考えられる。しかし、化石は出てこない。古い化石はみな枝別れしている。どちらが本当なのか、大問題。
コケの再生の研究をしていた時に、コケのある遺伝子を壊したら、コケは枝別れする能力を持っていないと思っていたのに、枝別れするコケができてしまった。コケも枝別れする能力を持っているが、それをふだんは隠している(使わない)ということ。そういうこともあって、最初はクックソニアのように枝別れするものが進化して、それがコケの系統では単純化したのではないかと今は考えている。このような枝別れは、陸上植物の仲間だけでなく、例えば褐藻の仲間でも同じような構造をつくる。二股に別れる仕組はまだよく分からないが、こういう仕組は意外に簡単にできるのかも知れない。
大阪市立自然史博物館には化石もいっぱいあって、この展覧会でも例えばレピドデンドロン(鱗木)が展示されている[これは国立科学博物館で触ったことがある。鱗木は小葉植物。]
[私が興味を持ったのは、ライニー・チャート。イギリス北部スコットランドのライニー付近で見つかったチャートで、約4億年前(デボン期前期)の植物化石が見られるそうだ。原始陸上植物が生育した湿地の泥炭が植物遺体ごと珪酸に置換してチャートになったもので、その中には、初期の維管束植物であるリニア、維管束植物ではないが通道組織を持つアグラオフィトンやホルネオフィトン、小葉類であるアステロキシロンなどの多様な植物群が含まれ、植物のほかにも、共生菌類やダニ類などの節足動物も保存されていて、当時の陸上生態系の様子が分かると言う。]
●花の形を決める遺伝子
花がどうやってできるのか、について最近遺伝子レベルで分かってきた。それがABCモデルと言われるもの。会場ではそれが簡単に分かるABCモデルの歌が流れている。
ABC遺伝子は、語呂がいいので分かりやすく言っているだけで、その他にもdやEの遺伝子もある。ABC遺伝子がうまく花をつくっており、この遺伝子が壊れると花が変わってしまう。花は萼、花弁、雄しべ、雌しべからできているが、それが例えば萼だけになったり、雌しべだけになったりする。[ABCモデルでは、ABCモデルでは、Aのみがはたらくと萼、AとBがはたらくと花弁、BとCがはたらくと雄しべ、Cだけがはたらくと雌しべ(心皮)ができるとされ、A, B, Cがうまくはたらいて花ができる。]
ABCの遺伝子は転写調節遺伝子。転写調節遺伝子は、他の遺伝子のはたらきを調節する遺伝子。いくつかの遺伝子を統括するような遺伝子と言ってよい。遺伝子のはたらきは、ある意味で会社みたいなもの。上司がいて部下がいて、上司が部下に命令して、部下の遺伝子がはたらいて、例えばこの場合だと花の形をつくっていく。ABC遺伝子は課長さんのような遺伝子で、その命令で下にいるいろいろな遺伝子がはたらいて萼や花弁や雄しべや雌しべができてくる。さらにその後の研究で、ABCの課長さんの遺伝子だけでなく、部長の遺伝子(DやE)があることも分かってきた。このように階層性をもって、花はつくられていることが分かってきた。
どうやってこのような仕組が進化してきたのだろうか。そのこともだんだん分かってきて、そこで重要なのが遺伝子重複。突然変異の中には、ちょっと変わった変異とともに、この遺伝子重複もある。遺伝子重複は、ある意味でコピーミス。細胞の中に核があり、核の中に遺伝子が2万とか3万個とか入っている。細胞はみな同じ遺伝子を持っている。細胞が増える時には1つの細胞が分裂して2つの細胞になるが、その時には遺伝子のセットも2つにしなければならない。そこでいつもコピーしていることになるが、その時に書き間違いや、重複してコピーするとか、あるページをコピーし忘れてしまうとかする。ABC遺伝子の進化に関わっているのは、このコピーを余分にしてしまう遺伝子重複。遺伝子重複はけっこう起こる。
生物は完璧ではなくて、増える時に必ず間違いをしてしまう。これがとても大事。遺伝子を持った最初の生物が生まれて、その生物は完璧にコピーができなかった。そのことが大事。もし完璧にコピーできたものがいたとすれば、それはおそらく全部滅びた。なぜかというと、完璧なものは進化できない。間違をするから、進化できる。コピーする時に間違いをする、それで新しいことができる、新しいものに変われるようになる。1つの遺伝子を2つコピーしてしまった時に良いことは、コピーした1つの遺伝子がもともとのはたらきをしているので、もう1つコピーされた遺伝子はもともとのはたらきとは違う別の(ときには新しい)はたらきに使うことができる。そのようにして、これらのA,B,Cの遺伝子が増えてきたのではと考えられている。会社で言えば、別にもう1つ部所が増えて、そこで別の事業を始める、そのような感じの進化だと言える。
花を咲かせる植物を系統的にずうっとさかのぼって、例えばコケでABC遺伝子がどんなはたらきをしていたのか調べてみると、もっと単純。コケは花をつくらないが、花をつくるのに関わっていたABC遺伝子は、コケでは細胞を分裂したり伸ばしたりする基本的なはたらきをしていた。細胞を分裂したり伸ばしたりするはたらきは、生き物にとって必須。その役割をする遺伝子が増えて(重複して)別のはたらきもするようになって、花の根元で細胞を分裂して伸ばす、つまり萼や花弁などができてくる。遺伝子重複で、そういうことができるようになってきたことが分かってきた。
コケで細胞分裂や伸長のはたらきをしているABC遺伝子が壊れると、どうなるか。茎についている葉と葉の間が伸びてしまう。コケではこのABC遺伝子は、茎を伸ばさないはたらきをしている。これがコケでは大事。コケでは茎が短いことが大事。コケはいつもみずみずしいが、なぜそうなのか。植物は体の中に水を通す道管を持っているが、それ以外にコケは体の外側で水を運ぶ仕組を持っている。(実験結果の動画を見ながら)茎と葉の間の隙間に水が入って溜まると、毛細管現象ですぐ上の茎と葉の隙間に水が上がって入り溜まり、それを次々に繰り返す。茎が長いと、下の茎と葉の隙間に水が溜まっても次の隙間に行かない。だから、コケは茎が短くて葉と葉の間が短いから、下から水が外側を通って上まで上がっていつもまさしく水水しい。そういう仕組がある。ABC遺伝子は、コケではこのような大事な役割をしている(花を咲かせる植物とはぜんぜん違うはたらきをしている)。
ちなみに、コケも再生能力の高い植物だが、最近コケの葉の細胞を単独で直接幹細胞に変化させるステミンという遺伝子を発見した。(動画を見ながら、コケ(ヒメツリガネゴケ)にステミンをはたらかせると、葉の表面の細胞が幹細胞に変わって葉の表面からにょきにょきと伸び出している。)
[会場では、遺伝子組換えでつくられた青いバラや青いキクも紹介されていた。青いキクは、キクにまず青紫色のカンパニュラの色素修飾遺伝子を導入して紫色にし、さらにそれに青いチョウマメの色素修飾遺伝子をはたらかせてつくられたものだとのこと。]
●食虫植物
食虫植物は、小動物を捕獲して、消化して、吸収して栄養をとる植物。ふつうの植物は根から栄養を摂るのに、なぜ食虫植物は虫から栄養を摂らなくてはならないのか。なぜこんな食虫植物が進化したのだろうか。
それは、いろいろな食虫植物の自生地をみると、ヒントになる。自生地では、食虫植物の周りにはほとんど植物が見当たらない。そこは他の植物が生えられないような所で、食虫植物は栄養の少ない土地に生えることができる植物だ。葉から小動物を捕えて栄養を摂ることで、根から十分栄養を摂れないような所でも生きられる植物。
そうだとすると、[食虫植物は根からばかりでなく葉からも虫を捕えて栄養を摂るので、生存には圧倒的に有利だと考えられるのに]どうして世界中食虫植物だらけにならないのか。花の咲く植物の系統樹を見ると、食虫植物はいろいろな所で何回も独立に進化している。例えば、シソの仲間、ツツジの仲間、ナデシコの仲間、カタバミの仲間、イネの仲間などあちこちから、何回も食虫植物が進化しているが、実際には私たちの回りには食虫植物はそんなに見られない。(いろいろな食虫植物の動画を見ながら)食虫植物は葉を袋状や筒状など虫を捕えやすい形に変えているが、そのさい葉の緑は薄れ、また平らに広がっていなくて、光合成はあまりできなくなっている。また、葉の形を袋などのように変えたり、その袋などの内側には虫が上がってこられないようにワックスなどを使うとか、虫を捕える装置のためにかなりエネルギー・栄養を使わなくてはならない。虫を捕る葉をつくるには、かなりコストがかかっているということ。しかも、そのために植物にとって一番大事な光合成もしにくくなっている。それで、食虫植物は同じ場所でふつうの植物とともに育ったら、競争に勝てない。食虫植物は、虫を捕らえて栄養を摂るという新しい能力を身につけたがゆえに、ふつうの場所では他の植物とは競争に負けて一緒には生きてゆけない。だから、食虫植物は他の植物が育たないような栄養の貧しい場所でほそぼそと生きている植物だということになる。
食虫植物になりかけの植物は、実はかなりある。例えばキバナツノゴマ(このとがった実は展示されている)では、葉の表面にねばねばが出てきてそれに虫がくっついたりする[でも消化はできない]。このようなものは、将来食虫植物に進化する可能性がある。シソ科の仲間にもこのようなねばねばを出す植物がある。このような[虫を捕えることはできるが、消化はできない]植物を前食虫植物と言う。ナベナの仲間には、葉の付け根の所が少し袋のようになっているものもあって、もう少しで食虫植物になれるかもと思ったりする。
小動物を捕獲・消化・吸収して栄養を摂る植物を食虫植物として話しをしてきたが、例外的なものもある。例えば、南アフリカに生えているロリギュラゴルゴニア?(よく聴き取れなかった)は、葉に毛が生えていてねばねばが出て、虫をつかまえることができる。しかし、自分では消化せず、カメムシの仲間がその虫を食べ、そのカメムシの糞から栄養を得ている。(このカメムシの足の裏には特殊な構造があって、ロリギュラの葉の強いねばねばに引っかからない。)消化酵素をつくるのにもエネルギーがいるので、この場合は消化酵素をつくる手間を省いて、虫を食べたカメムシの排泄物を栄養(いわば肥料)にしている。また、ボルネオの2千メートルくらいの高山にはシビンウツボカズラが見つかっている。この尿瓶を思わせる袋の上の蓋から蜜が出て、小さな動物[コモンツパイという木の上に住む原始的な哺乳類]がやってきてこの蜜を食べながら袋の上に座って、袋の中に糞をし、それを栄養にする。いわば排泄物食。同様にオオウツボカズラも、ツパイやネズミがやって来て蜜をなめ、その排泄物を栄養にしている。またなかには、ふつうに虫を捕えて栄養にするとともに、壺状の葉をコウモリがねぐらにして、そのコウモリの排泄物を栄養にしているウツボカズラもあると言う。[これらは共生関係と言える。]また、ツボウツボカズラでは、地面に直径5cmくらいの上に開いた丸い壺のようなのがびっしり並んでいて、そこに落ち葉が溜まって、その落ち葉を栄養にしている。というわけで、食虫植物と言ってもいろいろなものがある。
モウセンゴケの250倍の拡大模型とハエトリソウの100倍の拡大模型が展示されている[ハエまで同じように拡大されていて、なんとも怪しげで怖そうに見えるようだ]。ハエトリソウの葉の縁にはとげがあり、葉の表面には感覚毛があり、それを触ると閉じる(他の部分を触っても閉じない)。面白いのは、感覚毛に1回触っただけでは閉じず、30秒以内にもう1回触ると閉じる。1回触られたということを覚えていることになる。脳もないのに、なぜ記憶ができるのだろうか。
この適応的な意味については、なにか物が飛んできた時に1回触れただけでは閉じないようにとか言われているが、それだけでなく、たぶん雨が関係しているのではないか。というのは、ハエトリソウに上呂で水をやっていると閉じない。1回めに水(雨粒)が感覚毛に当たると、水は表面張力で毛の回りを包むように被ってしまって、2回目に水がきても感覚毛には刺激にならない。ハエトリソウはノースカロライナとサウスカロライナの辺に生えているので、数日に1回大雨が降る。雨のたびに閉じていたらたいへんだ(閉じる時よりも次に葉が開くのにエネルギーを使う)。たぶん、雨を回避するためにこの仕遂があるのではないか。
では、どういう仕組で、脳もないのに記憶ができるのか。これに関わっているのは、カルシウムイオン。カルシウムはイオンのかたちで細胞の中にあるが、植物はこのカルシウムイオンを使っていろんな情報のやり取りをしている。カルシウムイオンが細胞質の中にあると光る遺伝子組替植物をつくった。(動画を見ながら)その植物の葉を切ると、[活動電位が上がって]カルシウムイオンを示す色がゆっくりと広がっていく。カルシウムイオンの信号がどんどん伝わっている。私たちはふだん何の気なしに触ったり傷付けたりするが、植物たちはそれを感受している。葉の縁を強くつまんだりすると、その刺激がゆっくりと体中に伝わっていく。ふつうの植物では、カルシウムのシグナルはゆっくり伝わる。
ハエトリソウでは、感覚毛に2回目に触ってすぐ葉が閉じる。とても速い。1回目に触ると明るくなり[カルシウムイオンの濃度が上がる]時間とともにだんだん暗くなり[カルシウムイオン濃度が下がる]、30秒以内にもう1回触るとまたぐっと明るくなって、葉が閉じる。30秒以内がポイントで、30秒を越えると、1回めの刺激で高まったカルシウムイオン濃度がだいぶ小さくなって、2回目に触っても濃度はぐっと上がるが葉が閉じる閾値にまで達しない。葉が閉じるためには一定以上のカルシウム濃度にならなければならず、1回触っただけではその値まで届かず、2回触ってその値になって閉じるという仕組。[詳しくは、
食虫植物ハエトリソウの記憶の仕組みを解明 参照。]
●キソウテンガイ
キソウテンガイ(奇想天外)は、長い間花の咲く植物に近いのではと考えられていたが、遺伝子で調べると、松の仲間、針葉樹の仲間に近いということが分かっている。アフリカ南西部のナミブ砂漠に生えている。キソウテンガイは長生きだということが注目されることが多いが、針葉樹の仲間では縄文杉など数千年の寿命で、寿命としては他の針葉樹とそんなに変わらない。変わっているのは、葉。種を蒔くと、まず双葉が出て、次に真ん中から本葉が2枚出る。この2枚の本葉がずうっと伸び続ける。ふつうの植物だったら、本葉の間から芽が伸びて新しい葉をつくってゆくが、キソウテンガイは真中の芽はそこで終わってしまって、2枚の本葉の根元がずうっと分裂して伸び続ける。松も葉は2枚で、それが根元からずうっと伸びていると思えば、そんなものかとも思うが。[私は京都府立植物園でキソウテンガイ(ウェルウィッチア)の葉に触ったことがある。堅い乾燥したワカメのようなのがうねうねと地面を這いまわっているようだった。]キソウテンガイは、個体の寿命としてはふつうの針葉樹と同じと言ってよいが、1枚の葉の寿命としては最長。1枚の葉で何千年も生きているような植物はない。
キソウテンガイが生えているナミブ砂漠は海岸砂漠。そういう所には、ヒユ科の仲間がぽつ、ぽつと生えているくらいで、あとは砂だらけ。海岸砂漠では朝に霧がかかり、キソウテンガイはその霧から水分を得ていると思われていることもあるが、そうではない。測定してみると、キソウテンガイからは1日1リットルの水分が出ているのに、霧から得られるのは7ミリリットルだという。出ていく水が断然多くて、霧からの水ではとても足りない。(現地の写真を見ながら、砂漠に川の跡、川筋のようなのが見えているようで、キソウテンガイはその付近に生えている。)ナミブ砂漠は平均して年に16mmくらいの雨しか降らない。しかし、だいたい50年おきくらいに普段の何十倍もの雨が降る。そうすると川ができ、その川沿いにキソウテンガイは生える。キソウテンガイは、1つの株から毎年2万個くらい種ができて散布されるが、乾燥しているのでこれらはほとんどカメムシみたいなものに食べられてしまってみんな死んでしまう。しかし、数十年に1度雨が降ると、その年に蒔かれた種は芽が出、成長が早くて1日1cmくらい根が伸びる。1回雨が降ると2ヶ月くらい水は持つ。その間に、根は伸びて10ヶ月くらいの間に1mくらい伸びる。そうするとその下には水源がある(砂漠とは言え、1mくらい下には水源がある)。そこまで根が行くと、50年間くらい雨が降らなくてもそこから水を摂るので、だいじょうぶ。きっちり50年ごとと決まっていればその時に種を蒔くだけでいいが、50年後かいつかはっきりとは予想できないなか、毎年2万個もの種を蒔き続けることで、このナミブ砂漠という環境に適応したのがキソウテンガイだ。厳しい環境下、着実で地道な生き方と言える。
長谷部先生のお話はここまでです。以下、講演会ではふれなかったもので、私が見学時に興味を持ったものをいくつか紹介します(もちろん私が説明してもらったのは全体の展示のごくわずかだと思いますし、面白いものはもっともっとたくさんあると思います。ぜひ会場に足を運んで実際に確かめてみてください)。
まず、植物が回りの環境をどのように知覚し反応しているかについてです。植物は動けないし、その場でじっと耐えているといった受動的な印象をもちますが、光や温度、重力、触刺激などに反応してかなりアクティブに動いているらしいということです。ケサヤバナ(与那国島の石灰岩のがけに自生するシソ科の多年草で、葉の両面に短毛が密生している)の鉢植えをさかさまにしておいた実験が紹介されていました。この状態でも、下を向いていた茎が上のほうに曲がっていって、葉や花を上向きにつけるそうです。(茎が上のほうに曲がっていくのは、重力にたいする負の屈性、葉や花が上向きに伸びるのは光屈性)。また、身近なキャベツもちょっとすごい生きる戦略を持っていました。キャベツはモンシロチョウなどの幼虫(青虫)によく食べられますが、ただ食べられているだけではなかったのです。食べられると、独特の匂い(青臭いような匂い?)を出し、その匂いで青虫に寄生する蜂を呼び寄せるとのこと、しかも、青虫の種類によって少しずつ違う匂いを出し、それぞれの青虫の天敵の寄生蜂を呼び寄せているそうです(詳しくは
植物の匂いが結ぶ植食者と寄生バチの関係など参照)。
さらに、例えばセイタカアワダチソウは根から化学物質を出してその領域に他の植物が入ってこないようにとの信号にしているなど、植物同士で化学物質を使ったコミュニケーションがされているらしいのです。展示解説には、「助けを呼んだり、立ち聞きしたり」など植物がコミュニケーション、会話しているというようなことが書いてありましたが、本当にそうなのか、どうやってそんなことができるのか知りたくなります。
厳しい環境で植物がどのように生きているのかの展示もありました。乾燥地、暗下(昼でも暗い森の中)、干潟、渓流沿い(雨が降る度に急流の水中と大気中を繰り返す)、高山、南極域などで植物がどのように適応しているのかいろいろ紹介されていました。私がとくに興味を持ったのは、潮の満ち干とともに淡水と海水が入れ替わり混じる熱帯から亜熱帯の干潟に広がるマングローブ林です。マングローブが生えている所は地盤のやわらかい砂泥地ですが、根元や枝からタコの足のように多くの根を出して支え(支柱根)、空気中に通気組織の発達した細長い根を出して呼吸したり光合成したり(呼吸根)、さらに、体内のたかい浸透圧で塩水から水を吸収したり、一部の種では逆に体内の塩分を葉から排出する仕組(塩類腺)を持っていたり、また別の種では樹についたままの果実の中で種子が発芽しある程度大きくなってから落ちる(胎生種子)とか、いろいろな工夫が見られるそうです。
その他、例えばヒマラヤなどの高山では、ボンボリトウヒレンのように苞葉を広げて花を包むようにして花の中を暖める(温室植物)とか、ワタゲトウヒレンのように体全体をふわふわの毛で被うようにする(セーター植物。確か、エーデルワイスも全体が白い毛で包まれているはず)とかして、寒冷に適応しているそうです。南極域は、低温、強風、乾燥、強い紫外線、さらに太陽の出ない極夜など、陸上植物にとってはとても厳しい環境であり、ほとんどが地衣類やコケ植物で、維管束植象は2種のみだそうです。その中の1つナンキョクコメススキ(イネカ)は、温暖化の影響で分布域を広げているとか。
共生や共進化に関連した面白そうな展示もいろいろありました。まず、アリ植物の1つのアリノスダマ。アリ植物は、熱帯に多いいろいろな種のアリと共生する植物たちで、体内にアリを住まわせる代りに、食害昆虫から守ってもらったり、ときにはアリの排泄物を栄養源にしているそうです。アリノスダマの断面が展示されていて、見てもらうと、根から幹にかけてでしょうか、大きく膨れているようで、中は迷路状の空洞になっていて、そこにまるでハチの巣穴のように多くの穴が見えているそうです(アリノスダマはマレーシア原産のアカネ科の着生植物)。ちなみに、アリは植物と共生するだけでなく、例えばシジミチョウの幼虫と共生するものもあります。その場合は、アリはシジミチョウの幼虫からそれが出す蜜をもらい、幼虫は天敵=寄生バチから守ってもらいます。さらに、クロシジミとクロオオアリの関係では、クロオオアリは幼虫を自分の巣まで連れて行って、その中で羽化するまで育てるとか。
次に「ダーウィンのラン」とも呼ばれる、マダガスカルに自生するアングレカム・セスキペダレと言うラン科の着生植物。この花には20〜30cmにも達する長い距(花の基部から細長く管状に伸びたもので、管の底には蜜腺があり蜜がたまっている)があります。この花を見たダーウィンは、この距と同じくらいの長さの口吻(ストロー)を持ち花粉の運び屋になる昆虫がいるはずだと予想します。それから約40年後(すでにダーウィンは亡くなっていた)の1903年、同じくマダガスカルでとても長い口吻を持つ大型の蛾の1種キサントパンスズメガが発見されたそうです(口吻はふだんはロール状に巻かれた状態ですが、吸蜜の時には長く伸びる)。長い口吻を距に差し込んで蜜を吸っている間に頭などが花粉だらけになり、別の花に行った時に授粉するわけです。
その他、オーストラリアに自生するトリガープラントは、花の中心に雄しべと雌しべが融合した柱状の蕊柱というのがあり、これに昆虫が少しでも触れると急に引き金を引くように動いて虫に花粉の塊をたたき付けるそうです。一種の動く植物とも言えそうですね。オーストラリアにはミツバチなど花粉を運んでくれる昆虫は少なく、このように無理にでも花粉を運ばせる仕組が発達したのでしょうか。
怖い植物のコーナーには、講演会で紹介されていた食虫植物とともに、トリカブトなどの毒草、「凶暴な果実」と怖そうにネーミングされた果実たち、外来植物なども展示されていました。マダガスカルに自生するウンカリナ・グランディディエリの果実は、実の回りに最長2cmくらいのとげがたくさんあり、さらにそのとげの先は錨状のかえしになっていて、動物にこの実のとげがいったん突き刺さると簡単には抜けないそうです(現地ではこの植物の葉から出てくる粘液をシャンプーのように使っていることから、「シャンプーの木」とも言う)。さらに怖そうなライオンゴロシと言うのもあって、これは果実に鉤爪のようなのがたくさんあり、動物の毛などに付くと絡み付いてなかなか離れないのですが、ライオンの口にこの果実が絡み付くと、その痛さのあまり餌をとれず餓死したことから、この名前になったとか。
外来植物と言えば、海外から日本に入ってきて生態系に大きな影響を及ぼすものを考えますが、日本の植物が海外で生態系を乱していることもあることが分かりました。北アメリカ原産のオオキンケイギクや南アメリカ原産のウスゲオオミスバナミズキンバイなど19種が侵略的外来植物に指定されているそうです。そして逆に、日本ではおなじみのクズやイタドリ、ワカメなどは、海外で生態系のバランスを壊しているそうです。このグローバルな時代、なんとも難しい問題のように思います。
その他にも、多くの化石を使っての植物の進化の展示、光合成の仕組など、まだまだ面白そうな展示がたくさんあったようです。でもやはり、触れられたりするものがないと、なんか実感がないというか、物足りない感じはぬぐえません。植物は触るのにとても適したものですし、実際に触っていると心もなごみます。ぜひまた、いろいろな植物に触り、楽しめたらと思っています。
(2022年3月2日)