【参考資料W】 触図について
・触図作成者(とくに、原図からどのように情報を厳選するか)
・図そのもの(各触図作成法の特徴、およびどの程度触覚で識別できるか)
・触図利用者(何の目的で図を利用するか)
[この三つがうまく適合した時に、利用者にとって分かりやすくかつ役立つ図と言える]
2点識別閾:触覚(指先) 1.5ミリ程度、視覚 0.15ミリ程度。(面積あたりでは、視覚の100分の1)
触覚では、色、明暗、字体、遠近感などは直接には認知できないので、情報量の差はもっと大きくなる。
指先で極小部分ずつを認知し、それを頭の中で順番に結び付けていって全体的な図をイメージする。
(ちょうど、皆さんが直径1cm弱の筒を通して図を見た場合を想像してみてください。
図全体を理解するには、その筒を左右上下に動かしながら、その像を頭の中で合成しなければならないはずです。)
1) 本文の説明(または点訳者による簡単な説明の付加)だけで図が十分理解できる時は、省略してもよい。
2) 図の概略があらかじめ分かるように、図の前に(注)を補ったり、図中に語を追加する。
3) 本文の理解に支障をきたさない範囲で、図中の情報は必要最小限に止める。
4) グラフ(とくに、円グラフ、帯グラフ、棒グラフなど)の数値がおおよそ読み取れる場合には、表形式に代えても良い。
5) 点・線・面の種類は少なくする(いずれも、 3種類程度までしか十分には識別できない)。
6) 引出線を多用しない(範囲を示す引出線は有効)。
1) 目的(または本文の意図)に合った地図を作る(→その目的・意図に合せて、情報を厳選する)。
2) 凡例・略称を適切に
1) 2本以上の線が交差している時は、線の種類を変えるか、交差の前後で線を切る。
2) グラフの線が多い時は、2枚の図に分ける(ただし、本文の理解を妨げないように、その分け方には十分注意する)。
上から見た図、横から見た図、断面図、展開図、またはそれらの組み合わせで示す(斜めから見た透視図のままではほとんど分からない)。