ヒメヤマセミ(PIED KINGFISHER)

 ナイバシャ湖にあるナイバシャ・カントリー・クラブで2泊した。ここはとても庭が大きくて綺麗で、朝は日の出前から鳥がさえずりだす。ここから5分ほど歩くとナイバシャ湖があり、ボート乗り場がある。ナイバシャ・カントリー・クラブで泊まった次の朝、僕は探鳥を兼ねてボート乗り場に行ってみた。水鳥(aquatic bird)がとてもたくさんいるが、そのなかでもヒメヤマセミが実にたくさんいる。湖岸の至るところでヒメヤマセミのホバリングしている姿が見られる。それほどヒメヤマセミが当たり前にいて、あまり人も恐れないので間近でホバリングしている姿を観察できる。寄れたときは5mほどの距離でホバリングしているので写真撮影するにも最適な場所だ。

 デジスコでボート乗り場の桟橋付近に止まっているヒメヤマセミをとり、FZ10でホバリングしているヒメヤマセミを撮る。こうしていると、この鳥の撮影だけであっという間に時間が過ぎていく。他にも水鳥だけではなく森にはたくさんの小鳥が、そして大型のサンショクウミワシもたくさんいて、鳥好きにとっては1日くらいではとても時間が足りないほどだ。

 ヒメヤマセミは大きさ25〜27cmくらいで、日本のヤマセミと似た姿をしているが大きさは小さい。日本のヤマセミの英語名がGREAT PIED KINGFISHERであることもこの点を示唆している。従って観察するという点では日本のヤマセミのほうが迫力がある。オスは胸の黒帯が2本あり、メスは太い1本で中央が切れている。食性は魚であるが、昆虫も食べる。


※ヒメヤマセミ(オス)

 カワセミ類は水面下の魚をとるために、屈折という実際とは違う位置をうまく補正している。この場所を特定し、なおかつタイミングを計るというためにホバリングという特別な筋肉の使い方を身につけた。これは同じホバリングをするハチドリとは異なりピタリと1点に留まりはしない。そもそもハチドリのように翼が8の字を描くような飛び方とは骨格、筋肉の使い方がまったく別であり、ハチドリは高速で翼を回転させて1点に留まることが可能であるが、その飛び方をするために極限まで小さく・軽くなることを代償とした。カワセミ類は小型化・超軽量化をせずに独自にホバリング技術を身につけた。
 カワセミ類の多くの種はわずかな風の助けを必要とするが、アフリカのヒメヤマセミは無風状態でもホバリングをすることができる。実際、僕が日本で見てきたカワセミのホバリングに比べてヒメヤマセミのホバリングは羽の動きが見えるほど低速である。ただ僕にはその飛び方がなぜ無風でも可能となるのか航空力学的に詳しくないのでこれ以上は言及できない。


※ヒメヤマセミ(オス。ホバリング中)



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