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泣けるコミック

暑い日が続きますが、いかがおお過ごしでしょうか。
毎日、汗まみれで、もうグッタリといった感じですが、こんな時には泣けるコミックはどうでしょう。
涙は心の汗と申します。
シャワーを浴びたあとの様にさっぱりとするのもいいものです。

【朝顔の朝】 陸奥A子
僕は20年以上、陸奥A子のファンで、彼女の本は全部持っていますが、その中でもこの「朝顔の朝」は一番好きな作品です。
基本的に彼女は短編しか描かないので、これも短編集なのですが、この表題の「朝顔の朝」という作品が泣かせてくれるのです。
主人公(当然、女性)は自分が不治の病であと数ヶ月の命と知り、それを周囲には悟られないように気丈に振舞うのですが、ついに恋人とのデートで倒れてしまい、そのまま・・・・
残された日記には「さよなら」の代わりに「ありがとう」とだけ毎日書かれていました。
本当の別れの時には、さよならではなく感謝を伝えたくなるものなのです。
「さよなら」ではあまりにも哀しすぎるから・・・。
そして、残された恋人は最後のデートで訪れた海を見ながらつぶやきます。
「今度生まれ変わったら亀がいいな。あれは長生きらしいから。そして次はおまえが泣くんだ」
そして、きっとあなたも泣きます。


【ビッグ ウイング】 作:矢島正雄 ・ 画:引野真二
僕は見ていなかったのですが、何年か前に内田有紀主演でTVドラマをやっていました。
成田空港の空港案内で働く主人公、吉川久美と空港に訪れる様々な人とのふれあいを描いた物語で、忙しい日々の中で忘れがちな、そしてとても大切な思いやりや優しさといったものが沢山つまった作品です。
決して、フィクションだからとは思わず、彼女の様に思いやりをもって生きてみませんか。


【親父】 もりやまつる
上の爽やかな2作品とはうって変わり、ベタベタに濃い作品です。
メチャメチャ男クサイ作品です。
訳があり、長い間家を出ていた親父が一晩だけ戻ってきて、家族の為に戦うといったストーリ。
娘はチンピラの男にだまされ母親を困らせていたが、その娘がチンピラを本当に愛している事を知り、更正させる為、ヤクザの事務所へ乗込み足抜けをせさる。
一方、目標もなくダラダラと暮らしていた不良高校生の息子を男らしく立ち直らせる。
顔は鬼瓦の様で無口な親父だが、しかし心から家族の事を愛していて、バラバラだった家族の心をひとつにして、また家を去っていく。
実に古典的なストーリなのだが、何故かカッコ良く、あこがれてしまう。
多分、これは女性には分からない作品だと思う。


【−天才・羽生が恐れた男−聖(さとし)】 山本おさむ
この作品は実話です。
コミック以外にも小説・雑誌などでも紹介され「知ってるつもり」でも取り上げられました。
29歳でこの世を去った天才棋士、村山聖の物語です。
5歳の時に腎臓障害のひとつ「腎臓ネフローゼ」を発病し、以降、入院生活をよぎなくされてしまう。
小児病棟で暮らす、様々な病気を抱えた子供たちの願いは「いつか元気になって退院する」こと。
しかし、それが困難である事は彼らが一番よく知っている。
昨日までいっしょに遊んでいた友達が夜に発作を起こし、そのまま戻ってこない事を何度も経験してきた。
「大きくなったら何になりたい」と聞かれれば、普通の子供であれば「警察官」や「野球選手」といった職業が出てくるだろうが、ここにいる子供たちは
「大きくなったら、元気になって親孝行がしたい」と言う。
もう、それだけで充分泣かされます。


2002. 7. 28


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