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レ・ミゼラブル

本当なら、ボクデミー賞の話題を掲載すべきなのですが、今回は1回飛ばして、『レミゼラブル』の話題を・・・

中学のクラスメイトだった駒田君が現在、ミュージカル俳優として活躍していることは、このHPでも散々紹介しています。
今回はビクトル・ユゴー作の『レ・ミゼラブル』に出演していて、今月から名古屋の中日劇場で上演が始まりました。
そもそも、駒田君が俳優をしている事は2年前に知ったばかりで、そのうえ舞台がメインの役者の為、彼の演技を見る機会は無く、今年の1月にTVのサスペンスドラマで初めて見たくらいしかない。
今回は彼の演技を見る貴重な機会なので、奮発してA席(13500円也!)で見てきた。

夜の部は17時開演なのだが、ミュージカルを見るのは初めての事で、開演のどれくらい前に会場へ行けば良いか分らず、取りあえず30分前に行くと、客席の7割くらいは既に埋まっていた。
僕の席は1階の真ん中。
但し、後ろから4列目だけれど、正面から見る事ができるので中々良い席だ。(出来れば、もっと舞台に近い席がよかったけれど・・・)
始まるまで劇場で買ったパンフレットで、どの様なストーリーだったかを復習。
と言うのも、以前、本を読んだ事はあるが、今となってはストーリーがあやふやな所があるからだ。
その上、パンフレットを見て分かったのだが、本とは少し物語が変わっているところもあった。
そうこうしているうち、場内の照明が暗くなり、オーケストラピットの指揮者がタクトを振り下ろしていよいよ開幕だ。


◆ ◆ ◆




【あらすじ】
パンを盗んだ罪で19年も刑務所暮らしのジャン・バルジャンは仮出所となるが、世間の風は冷たく、泊めてくれる宿も無く、食事さえもさせてもらえない。
教会の前で途方に暮れていると司教が中に入る様にと声をかけ、食事をさせてもらい、その上泊まっていきなさいとも言う。
感謝をするジャンだが、食事の時に見た銀の蜀台[しょくだい]が気になり、つい盗んでしまう。
しかし、警察に捕まり司教の前に連れてこられるが、司教は「これは私がこの人に与えた物です」と、ジャンをかばう。
ジャンは無罪となるが、自分に親切にしてくれた司教を裏切った事を恥、ほとほと自分という人間が嫌になってしまい、仮釈放の書類を破り捨てて、行方をくらませてしまう。

それから時は経ち、ジャンはマドレーヌに名を変え、大きな工場の社長となり、その街の市長の地位も得ていた。
ある日、自分の工場でもめごとがあり、工場長に適正に処置をするように指示をしたが、工場長が正しい処置をしなかった為、フォンテーヌはクビになってしまう。
預けている娘、コゼットの養育費を稼ぐ為、フォンテーヌは娼婦に身をやつすが、赤線地区でも揉め事を起こし、そこをマドレーヌに名を変えたジャンに救われるが、病に倒れてしまう。
その頃、法廷ではジャン・バルジャンと呼ばれる男が裁かれようとしていた。
それを聞いたジャンは法廷で自分が本物のジャンであると正体を明かすと、市長のカミングアウトに法廷は騒然となった。
翌日、病院にフォンテーヌを見舞ったジャンは工場での揉め事があった時に、自分がちゃんと処置をしておけばこの様な事には成らなかったと悔み、フォンテーヌにコゼットを必ず幸せにすると約束し、それを聞いたフォンテーヌは安心をして、息を引き取る。
ジャンは、彼を執拗に狙うシャベール警部から逃げて、コゼットが預けられているテナルディエの店に向かった。
フォンテーヌはテナルディエに送った養育費でコゼットは幸せに暮らしていると思っていたが、金の亡者のテナルディエは送られた養育費を自分たち家族の為に使い、コゼットは奴隷の様にこき使われていた。
ジャンはテナルディエにフォンテーヌの借金を払うとコゼットを引き取りパリへ向かった。

それから9年後、パリでは政府と学生を中心とした共和派が争っていた。
パリに来ていたテナルディエはジャンとコゼットを襲おうとするが、そこを彼らとは知らないジュベール警部に救われる。
その場にいたマリウスはコゼットに一目ぼれし、テナルディエの娘、エポニーヌにコゼットを探してほしいと頼む。
コゼットの居場所を探し出し、二人を合わせたエポニーヌもまた、マリウスに恋していた。

その頃、マリウス達、学生はバリケードの準備をしていた。
いざ、政府軍との戦いとなれば生きて帰れる保証はない。
マリウスは悩むが、コゼットに別れの手紙を書き、エポニーヌに届けてくるように頼む。
エポニーヌはコゼットの屋敷に行き、ジャンにコゼットへ渡すように頼むが、ジャンが先にその手紙を読んでしまう。
一方、バリケードは完成し、政府軍と戦いが行われていた。
シャベールは政府軍のスパイとしてバリケードの中に潜り込んでいたが見つかってしまい、学生達に囚われてしまう。
そこへ、手紙を届け終えたエポニーヌが戻ってくるが、弾が当たっていてマリウスの腕の中で息絶えてしまう。
そして、コゼットへの手紙を読んだジャンもまたバリケードにやってきて、シャベール警部と再会する。
ジャンはシャベールの処分を任せてくれと頼み、皆が見ていないうちにシャベールを逃がしてしまう。
一時は優勢だった学生達だが、次第に劣勢となり、みんな死んでしまう。
ジャンが瀕死のマリウスを担いで逃げ込んだ下水道には、死体から金品を盗むテナルディエがいた。
また、ジャンを追うシャベール警部に、マリウスを助ける為、猶予を願うが、シャベールはそれを許してしまう。
シャベールはこれまで、法律を守るために非道と思われる様な事もやってきた。
しかし、バリケードでジャンに救われた時から、法律に忠実であっても、人としての道から外れていたのでは無いかと、今までの自分の行いに疑念が生じていた。
その上、ジャンを逃がしてしまった事で、もう警官としては生きていけないと思いつめてしまい、セーヌ河に身を投げてしまう。
マリウスはコゼットの看病を受けて回復するが、ジャンはマリウスにだけ、これまでの自分の過去を話し、姿を消してしまう。
マリウスはコゼットとの結婚式で、テナルディエから自分をバリケードから助け出してくれたのがジャンである事を知らされ、ジャンの居場所を探し出し、コゼットと二人で会いに行く。
しかし、ジャンは既に死の床にあり、二人に見守られながら天国に旅立っていく。

◆ ◆ ◆

観劇の経験といえば、歌舞伎を何度か見たことがあるくらいで、普通の芝居は高校生の時に予餞会で『里見浩太朗ショー』を見たきりで、ミュージカルに至っては全く初めて。
タモリがミュージカルについて、「歌ってセリフを言うなんて、有り得ない」と言っていたが、まったくその通りで、違和感バリバリ。
全てのセリフは歌っていると言っても過言では無く、事実、パンフレットには『一言の台詞もなく』と書かれていた。
しかし、そんな事もそのうち慣れてくるから不思議。
でも、幕が上がって、こちらの心の準備が出来ていないうちに、いきなり声高らかに歌い上げられ、少しついていくのが辛かった。

さてさて、駒田君の活躍なのだが、彼の役はテナルディエで、この作品の中では一番の悪役。
僕はシロウトなので、彼の演技がどうとは言えないが、森公美子との夫婦は名コンビといった感じがした。
また、彼が歌うシーンだけ客席から手拍子があり、「皆さんありがとう」と言いたくなるくらい、なんだか嬉しくなってしまった。
テナルディエはコゼットをこき使うが、自分の娘のエポニーヌは可愛がるといった家族思いの一面もある。
それにコミカルな動きなど、どこか愛嬌があって憎めないところは、駒田君そのものの様な気がした。
そういった所が、見ている人に伝わって手拍子になったのだと思う。
(他の歌に比べて、手拍子しやすい曲であったことは確かだが・・・)
タモリが言う様に、セリフを歌で言うのにはちょっと抵抗があるけれど、慣れてしまえばそれもアリかなと思えてくる。
良い芝居ですので、みなさんも、機会があれば是非ごらんください。


2009. 3. 15



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