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〜第12回ボクデミー賞 〜金賞の発表〜

クズデミー賞を発表してから、小皿を削っていたり、オナラの事を考えているうちに間延びして4月になってしまいました。
待っていた人も、待っていなかった人も、いよいよ金賞の発表です。

昨年は映画の歴史からすると、ちょっとしたエポックメイクな年だったかもしれません。
宮崎駿の引退や(実はまだ作
りたい様な事を言っているらしいですが)、ジパングボーイ達が待ちに待った怪獣vsロボットの『パシフィック・リム』、そして新しい3D映画の可能性を示した『ゼロ・グラピティ』。
もちろんこれらは何かの賞を受賞しています。
ではどうぞ。


★ボクデミー賞 金賞
『風立ちぬ』

この映画は愛する人が病で亡くなってしまい、「嗚呼、悲しい・・・」という話ではない。
そもそも、堀越二郎が汽車で菜穂子に出合った時、二郎は20歳で菜穂子は13歳という設定(堀越二郎は実際に20歳の時に関東大震災に遭遇)。
だから、軽井沢で大人になった菜穂子に再会した時、「はじめて会ったときから・・・」と言うのはウソ。
本当だとすれば、二郎はロリコンである。
ではこの映画は何だったのかと言えば、やり遂げたい事の為なら不幸になっても構わない男の話である。
二郎はどんな時でも妄想する。
関東大震災で舞う火の粉を見ては飛行機を妄想し、何かと現れるカプローニも妄想、妄想する事を止められないのである。
そして愛する人の傍にいてやる事ができず、死に目にも会えない。
それを望んだ訳ではないが、出来なかった。
飛行機と愛する人を天秤に掛けた時、もちろん愛する人を選んだのだが、それが出来なかった、そんな矛盾する男の話。
僕としては、「なんか分かるなぁ」と思ったのでした。

『パシフィック・リム』

この作品が何故金賞なのか、理由が必要ですか。
怪獣とロボットが戦うんですよ、良いですか、大きな字で書きますね、


怪獣とロボットが戦うんです!

それだけで十分なんです。
ライムスター宇多丸のウイークエンド・シャッフル(TBSラジオ)で
「デル・トロ監督を国賓として迎えるべきだ」
という意見が寄せられていたが、実際に、日本の経産省などは日本文化を広める事に貢献した人に贈られる「クールジャパン賞」をデル・トロ監督に贈っている。

『スタンド・バイ・ミー』

傷つきやすく悩み多き少年時代の友情と冒険の物語。
彼らが線路伝いに森を目指すが、これは少年時代は同じ道を歩いていても、いずれ分かれてそれぞれの道を進んでいく事を暗示している。
恐らく多くの人が似たような経験をしていると思う。
だから、中学入学を間近にひかえた4人の少年の物語とは言え、彼らと同年代の少年が見て共感できるかと言えばそれは難しい。
彼らの親くらいの年齢になった時、自分の過去もなぞりながら観た場合に漸く理解が出来るのかもしれない。
また、もっと齢を重ねると違った見え方がするとも言われている。
ただ言えるのは、彼らと似た『体験』をした事が重要で、知識だけでは理解できない。
最近の少年たちは彼らの様な冒険に出ない(させてもらえい)ので、齢を重ねても理解が難しいかもしれない。
もっと言えば、女性は殆ど出てこない作品なので、女性が見ても分からないかもしれない。

★ボクデミー賞 銀賞
『人生、ブラボー!』


自分は借金で首が回らなかったり、その借金返済の為に大麻を栽培しようとしたり、そしてそれを枯らせてしまったり・・・・。
ダメな42歳男のダビッドが遺伝子上の子供たちを密かに観察しているうちに、皆懸命に生きている事に気づき、自分のこれまでの不甲斐なさに打ち勝って、父親になっていく。
そんな気持ちの良いところが受賞の理由です。

『ゼロ・グラビティ』

次から次へと襲ってくる困難な状況に、生き残る事を諦めることなく乗り越えていくのを見ていると、「人生、諦めたら終わり」という聞きなれた言葉を思い出す。
冒頭の長回しシーンから始まる緊張感がラストまでずっと続き、ラストでほどける所が気持ちいい。
言うなれば、スキーを一日中滑った後にスキーブーツを脱いだ時の様な解放感が味わえる(んーーー分かりにくい表現)。
尚、この映画を堪能するには3Dがお勧めらしい。
そして出来ればIMAXで見るべきらしいいが、いずれにしても、観る前には食事をしない方が良いとの事。
乗り物酔いの様に気持ち悪くなってしまうそうだ。
僕は3Dで見られないのが残念。

★ボクデミー賞 銅賞
『きっと、うまくいく』


3時間という長丁場の映画だけど、インド映画独特の歌と踊りのシーンを除けば飽きさせずに楽しめる、いや、後半のラージューの事件の時の歌は感動的で、涙なしでは聞けない。
どこが良いというとちょっと分からないけれど、何か良い。
多分、3時間のうちの大部分が長い前振りになっていて、それがラストで回収されて、スカッとするから良いと思ったのかもしれない。

★主演男優賞
(該当者なし)
昨年に続き、今年もなしです。
がんばれ男!

★主演女優賞
八千草薫 (『くじけないで』)

80歳を超えてもあの美しさ。
あんな綺麗なおばぁちゃんって現実離れしていて、もはやSFとしか言いようがない。
そう言えば、高校時代の社会科の森川先生はお元気だろうか。
先生は彼女の大ファンで、授業では
「八千草薫さんほど美しい人はいません」
という事を教えてもらいました。

★助演男優賞
地井武男 (『かぐや姫の物語』)

幼い頃の姫に対する翁の愛情が一番表れているシーンは、漸く歩き始めた姫を「たーけのこ(竹の子)」と呼ぶ村の子供たちに対抗して、「ひーめ、ひーめ」と呼びながら、だんだん涙声になていく所。
地井武男の役者での演技は『北の国から』ぐらいしか知らなかったので、あらためて地井武男ってスゲェと思った次第です。

★助演女優賞

池脇千鶴 (『パーマネント野ばら』)

非常に演技の上手い女優で、ボクデミー賞をあげたいと思っていたのだが、最近は全く見かけなくなり、漸く彼女が出ている作品に出合えた。
彼女の出演作品から選べば手っ取り早いが、それはちょっとね。
出会いって偶然の方が素敵やん。
本作では彼女の振られっぷりや、死んでしまった愛猫に顔を押し付ける奇行とか、見ていて可笑しい。

★ベストアイドル賞

二階堂ふみ (『地獄でなぜ悪い』)

一見、宮崎あおいからホンワカとした雰囲気を取っ払った様な、スカッとした雰囲気のある子。
『地獄でなぜ悪い』での日本刀を持っての立ち回りは案外サマになっていてカッコイイ。

★ベストBGM賞

蠢道(しゅんどう)

修学旅行で能登半島へ行ったのはずっと昔の事だが、その時に聴いた御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)は腹にドンドコ響いてきて、一種のトランス状態になった。
本作ではずっとBGM無しで物語は展開していき、最後の立ち回りシーンでついに太鼓が響きだし、それが胸の鼓動が同期して、一気に物語の現場に吸い込まれてしまう。

★エロエロ賞

『ピラニア・リターンズ』

ヤバイ!

『エコール

もっとヤバイ!

★佳作
『ムーンライズ・キングダム』
『小さな恋のメロディ』の様に甘酸っぱい感じだが、現代っぽくドライ。

『キャビン』
ホラー映画は好きでは無いが、これはホラーと思わせて実は・・・

『情婦』
中盤まで辛抱してください。終盤の法廷のシーンからが見どころです。

『百年の時計』
意識的に、こちらから作品に寄り添って観てみると案外良い映画です。

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
”現代に異星人が侵略してきたら”という感じがリアルでGood

『じんじん』
寅さん好きな人には良いんじゃないかな。

『ホワイトハウス・ダウン』
ハラハラドキドキを純粋にエンターテイメント映画として楽しめる。

『あの頃、君を追いかけた』
じれったい感じに覚え有り。

『クロニクル』
ことわざで言えば、「豚に真珠、猫に小判」。

2014. 4. 4

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