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『男はつらいよ』ロケ地めぐり ・ 岡山編
プロフィールでも書いてある通り、僕の好きな映画は『男はつらいよシリーズ』であり、尊敬する人は寅さんである。
岡山県は『男はつらいよ』のロケ地になった事が3度あり、津山での訓練校時代は休みの日に時々訪ねていたので、ちょっと古いネタではあるが、今回まとめてアップする事にした。

【岡山県のロケ地作品】
<第8作>『男はつらいよ・寅次郎恋歌』(1971年12月公開)


〜あらすじ〜
「ハハキトク」の報せを受け、備中高梁へと向かった博とさくらは、葬儀にやってきた旅先の寅さんとバッタリ再開。
博と父・ヒョウ一郎の関係はギクシャクしているが、寅さんは?一郎と意気投合して高梁に残る。
そこで「本当の人の暮らし」についての説教を受け、反省の気持ちと共に柴又へ(松竹「男はつらいよ」HPより) ・・・。

"りんどうの花"はシリーズの名場面の一つ。

<第32作>『男はつらいよ・口笛を吹く寅次郎』(1983年12月公開)

〜あらすじ〜
博の父・ヒョウ一郎の墓参で、備中高梁にやってきた寅さん。
蓮台寺の住職・石橋泰道の娘・朋子に一目惚れした寅さんは、二日酔いの住職に変わって、見よう見まねで報じを勤め上げてしまう。
そんなある日、ヒョウ一郎三回忌で、さくら夫婦は満男とともに岡山へ。
しかし、法要で読経をしたのは、なんと寅さんだった(松竹「男はつらいよ」HPより)・・・。

いつもフラれてばかりの寅さんが、フル!

<第48作>『男はつらいよ・寅次郎紅の花』(1995年12月公開)

〜あらすじ〜
阪神淡路大震災の直前、神戸から連絡があって以来、寅さんは音信不通。
さくらや、おいちゃん、おばちゃん達は心配していた。
一方満男は、久しぶりに訪ねてきた泉から、結婚の報告を受けてショックを隠せない。
ヤケをおこして、岡山県津山市での泉の結婚式をメチャクチャにしてしまう。
失意の満男は、奄美大島の加計呂麻島で出会った女性の親切で、彼女の家の世話になることに。
その女性はリリーで、なんと寅さんはそこで同棲していた・・・(松竹「男はつらいよ」HPより)

シリーズ最終作。


■JR備中高梁駅(高梁市)
第8作で、母が危篤との知らせを受けた博(前田吟)がさくら(倍賞千恵子)と共に実家のある岡山県高梁市にやって来た際に映る。
当時(1971年)は木造のやや小さめな駅舎も今では鉄筋コンクリートの大きな建物になっていた。
第32作でもホームと改札だけは映る。

↓第8作 : 東京から急きょ駆け付け、タクシーに乗り込むシーン


↓現在のJR備中高梁駅。中々大きな駅。



■岡村邸(高梁市)
第8作と第32作で博の実家として登場する(尚、第8作では夜のシーンなので分かりにくい)。
元は武家屋敷だった様で、駐車場でもらった街の案内図にも『岡村邸』として記載されている。

第8作  : 多分、駅からタクシーで1メーターくらいの距離


↓現在の岡村邸。風格がある。



■白神食料品店(高梁市)
第8作で寅さんと博の父、ヒョウ一郎(志村喬)が酒を買いにやって来た時にチラリと映る。
また、第32作ではひろみ(杉田かおる)の実家として登場し、この時は店の中までしっかりと撮影されている。
劇中でも"白神食料品店"として登場し、店のひさしには第32作のロケ地であった事を示すプレートが掲げられているが、第8作ではチラリとしか映っていないのでプレートは無かった。
この辺りは美観地区に指定されていて、店の前を流れる紺屋川は風情があって良い。

↓第8作 : 店が映るのはこのシーンだけ


↓第32作 : 店の名前が”食品店”から”食料品店”に変わっている


店内の壁に「はじめの一本 打つな 打たすな 覚せい剤」。
なんちゅう標語じゃ!?



↓現在 : あいにく臨時休業だった


↓この周辺は寅さん以外の映画のロケ地にもなっていた。


↓紺屋川



■薬師院(高梁市)
第8作で博の母の葬儀を行い、第32作では寅さんが居候していたお寺で劇中では"蓮台寺"として登場する。
僕が階段を上っていると、下ってきた人(恐らく高梁市役所の関係の人)に「寅さんですか」と聞かれ、「向うに寅さんがならした庭がありますよ」と教えてくれた。

↓第8作 :: この「笑って〜」と言って怒られるシーンは、後のシリーズの中でも笑い話として出てくる。


↓第32作 : この門の奥にも階段が続く


↓ロケ地の記念碑


↓この寺は備中松山城を守る役割もあったらしい


↓第32作 : 寅さんが砂をならすシーン


↓映画では出てきませんでしたが、寅さんは渦を書いていたんですね。



油屋旅館(高梁市)
第32作で博の父、ヒョウ一郎の3回忌で兄弟家族が集まった旅館で、劇中でも「油屋さん」と実際の名称で呼ばれている。
江戸時代から旅籠として続いる宿で、現在の建物は明治に建てられたもの(今も営業中)。

↓第32作 : 博の長兄・毅が実家から油屋へもどってくるシーン


↓パッと見では旅館には見えない



■美作滝尾駅(津山市)
第48作のオープニングで啖呵売仲間のポンシュウ(関敬六)と次の目的地である勝山へ行くための電車を待つシーンで登場。
駅員(桜井センリ)が新聞の尋ね人の欄を読んでいるが、現在は無人駅。
また、映画撮影当時は駅舎の窓枠の一部はアルミサッシ(チラリとしか映っていない)だったが、現在は全て木製になっている。
恐らく、駅の雰囲気に合わせる為に変えたのだろう。

↓第48作 : 一番最初のシーン


↓雰囲気はそのまま


↓第48作 : タイトルが出る直前のシーン。寅さんが切符を買うシーンでも、後にアルミサッシが映っている


↓やはり木製の方が似合う



■勝山の蔵元・辻本店(勝山市)
ここも第48作のオープニングで登場。
美作滝尾駅から電車に乗って勝山までやってきた寅さんたちは、蔵元の利き酒コーナーで持参のツマミを肴に飲み始めてしまう。
実際にこの辻本店には利き酒コーナーがあり、3種類ほどの酒を飲むことが出来たが、僕は車で出かけたので飲めませんでした。

↓第48作 : 寅さんとポンシュウが酔っぱらって店から出てくるシーン


↓現在は屋根の上の看板が無くなっていた


↓第48作 : フラフラの二人を心配して店員がやってくるシーン


↓橋を渡った所は旅館



■火の見櫓(津山市)
ここも第48作のオープニングで、火の見櫓の下で寅さんが消火器の売(バイ)をするシーンで登場。
この裏には津山まつりで使われるだんじりの展示館がある。
先の美作滝尾駅のシーンには改札の横に津山まつりのポスターが貼られている。

↓これだけしか映っていませんが、ちゃんとロケ地の記念碑が建っています。


↓この白い土蔵には消防団の道具が入っている(と思う)。



津山国際ホテル(津山市)
第48作で、結婚式を控えた泉(後藤久美子)と母親の礼子(夏木マリ)が泊まったホテル。
多分、津山では一番ランクの高いホテルだと思うが、如何せん田舎なので・・・。

↓第48作 : ホテルの後の山に津山城がある


↓もちろん、僕は泊まったことはありません。



■津山城下(津山市)
泉と母の礼子、そして仲人(笹野高史)を乗せたハイヤーが新郎の実家がある瓜生原へ向かう途中に通る道は津山城の下にある道。
劇中では割と長い間走っているが、実際には200mくらいしか無いので、映画を良く見ると、カットが変わる度に背景には同じ看板が何度も映る。

↓第48作 : 津山と言えば鶴山公園(津山城跡)


↓このまま真っ直ぐ行くと津山城の入口



■瓜生原の民家(津山市)
新郎の実家として登場。
この辺りは津山市街地から少し離れた場所にあり、Googleマップを駆使してようやく見つけた。
映画を観た時はお寺を使っているのかと思ったが、実は民家で、近くにある瓜生神社よりもデカイ。
恐らく昔はこの辺りの庄屋だったのではないだろうか。

↓第48作 : 婿と花嫁のお披露目のシーン


↓デカイ家。



■大信寺の下の道(津山市)
仲人が泉に「花嫁を乗せた車はどんな事があってもバックできんのじゃぁ」という説明をしているさ中、泉と新郎(前田淳)を乗せたハイヤーが満男(吉岡秀隆)の車により進路妨害された挙句、バックさせられてしまった場所がここ。
確かに狭い道で、対向車がきたら困ってしまうのに一方通行ではない。
尚、新郎を演じた前田淳は前田吟の次男なので、泉が新郎と満男のどちらと結婚しても泉は博の義理の娘になる(のか?)。

↓第48作 : 向かいは満男が乗る車


↓斜めの手すりが目印



観光旅行には興味が無い僕だが、好きな映画作品のロケ地へ行ってみたくなる時がある。
その土地が魅力的であれば尚更だ。
以前には大林宣彦監督の『尾道三部作』を巡ったりもした。
何故ロケ地へ行ってみたくなるのかと言えば、それは僕らが普段暮らしている現実と映画の中という虚構がロケ地に立つ事で繋がるからだ。
現実と映画が地続きで繋がる事によって、映画をよりリアルに感じられる様になるし、現実の中にも映画の様なドラマがある事に気づかせてくれる。
(まぁ、一言で言ってしまえば妄想ですが)
さて次はどこの街へ行こうか。



2016. 6. 24

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