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おらぁ、東京さ行ぐだぁ的闘病記
   〜番外編B〜



■学問の小道〜東京大学・湯島〜
2002年4月14〜15日


今年になって初めての通院である。
最近では病状に変化も見られない事から、4ヶ月に1度の割合で通っている。
今回はMRIの検査をする予定。その次通院の時はエコーで腹部の検査。大阪弁で言う”カワリベンタン”である。
いつもの通り、月曜日が診察なので、前日の日曜に東京へ行ってあっちこっち見物する訳だが、イメージ貧困故、大抵の所はもう行ってしまっていて、ここのところ毎回「今回はどこへ行こうか」と悩む。
本当は「ジブリ博物館」へ行きたかったのだが、あそこは完全予約制で、事前にチケットを通わなくてはいけないのだ。
4・5・6月分の発売が3月にあってその日の会社帰りにローソンへ行ったのだが、既にSOLD OUT。
いよいよ困った。
最悪は映画に行くという手もあるけど、それじゃぁなんだし、かといってガイドブックに載っているところは今一つピンとこないし。
そこで取り合えず、これまで行った事の無い上野にでも行くかと思って地図を見てみると、上野と東大って案外近いのね。
と言う事で、今回は上野・東大へ決定!

今回の東京行きは最初から大変だった。
いつもの通り、新幹線は事前に座席指定の切符を買っておいたのだが、いざ新幹線に乗ってみると外人の団体が僕の席に座っていやがる。
取り合えず、その団体の添乗員みたいな女性に言うと僕の席に座っていた男性が他の席へ移動し(この席もきっとこの男の席では無いだろう)、僕はやっと外人の団体の中に座る事が出来た。
隣の席は妙にデカイ若い兄ちゃんで身長は多分、2mくらいあるのではないだろうか。
この外人の団体はやけにおしゃべりな連中で、何語か分からない言葉のでかい声でずっとしゃべっている。
後ろの席ではおしゃべりの日本代表のオバチャンがこれもまた、ぺちゃくちゃといつ終わるともなくしゃべり続けている。
眠たいのにこれじゃ眠れないよ。でもねちゃいましたが・・・
で、案の定、喋り声で起きたのだが、今度はその外人と日本のオバチャンがしゃべっている。
もちろん、例の添乗員に通訳をさせてではあるが、日本のオバチャンのバイタリティには恐れ入る。
その話しからするとどうやらこの外人の団体はブラジルから来ている人達らしい。
何をしに来ている団体かは不明だが、老若男女のメンバーからすると観光でしょう。
しかし、この物価の高い日本に観光で来るとはブラジルのお金持ちなんだろうと推理する。
その割には自由席のチケットで指定席に座っているというケチなところもあるが。
どこの国から来たのかが分かれば不思議と親近感も沸くもので、「地球の裏からようこそ」といった感じ。
かといって、隣の席のデカイ兄ちゃんと話しをするという気は全然無い。
英語だってダメなのに、ポルトガル語なんて分かんないよ。
そんな状態のまま新幹線は東京駅に到着。
ブラジルの団体は口々に「アリガト」「サヨナ-ラ」と言って降りていった。
結構いい連中じゃないか。

山手線に乗換え、上野駅に降りたらそこは一昔前の駅の様。
構内の天井はやたらと低く、さっきまで隣に座っていたブラジルの兄ちゃんだと頭どころか、肩をぶつけるんじやないだろうか。いや、マジで。
上野に行ったらまずは西郷さんでしょ。
上野駅から公園に向かう階段の両側には似顔絵書きの人が10人近くいて、どういうわけか中には踊っている人もいる。酔っ払っているのか?
サンプルとして有名人の似顔絵を貼り出してあるのだが、どれも今一つというか、似ているものもあれば似ていないのもある。
あれって幾らで書いてくれるのだろうか。
足早に通り過ぎたのでその辺りの確認が不十分でした。
階段を登るとようやく西郷さんに会える。
西郷さんの回りにはイラン人と思われる人達が段ボール箱を広げて雑誌や或いはカレーライスみたいな食べ物なんかを売っていた。本当はいけないんだけどね。
だって「物品の販売は禁止」ってカンバンが立っている横で売っているんだけど、彼らには読めないのだろう。



三瓶〜です

西郷さんに挨拶をしたら次ぎは東大。
不忍池の脇で行われていた骨董市を横目で見ながら、スタスタと歩く。
地図で見たときは近いと思っていたのだか、思いのほか遠かった。
途中、どうにも腹が減ってきてカレー屋に入ったのだが、隣のテーブルの学生と思しき男はカレーライスを食いながらなにやら携帯電話で話しをしている。
たぶん就職活動の状況を友達と連絡を取合っているのだろう、講談社や電通、任天堂といった有名企業がズラズラと出てくる。さすが「東大生は違うねぇ」とこっちは勝手に東大生と決め付けちゃっている。
しかし、企業の業種に一貫性が無いのだが、いいのか?

東大と言うと「赤門」である。そして、水戸といえば「黄門」である。
東大の事を別名「赤門」と言ったりするが、これは正門ではない。
本当の正門はここよりもう少し北へ行った所にあるが、見た目はこっちの方がインパクトがあるので、この前で記念写真を撮る人は結構いるようだ。
説明の看板によると、どっかのお姫様が将軍家に嫁いで来た時に作ったそうで、国の重要文化財に指定されている。
赤門から構内に入るとまず緑が多いという印象を受ける。
真っ直ぐに道を進んでいくと正面に医学部の建物が見えてくる。
中々感じのいい建物だ。
東大は古いのでこういった味のある建物が多く、建物を見るだけでも楽しい。
しかし、工学部の方はただ四角いだけの建物でちょっとガッカリ。
やはり、東大と言えば安田講堂である。
その昔、安保紛争の時の東大の砦となった建物だが、テレビで見た印象とはずいぶん違う。
ひどく小さいのだ。こんな頼りなさそうな建物を砦にしていたとは、負けて当然というか、他になかったのかなぁ。
僕の様に見学で来ている人は多く、中にはベンチでお弁当を食べている家族連れも居たりする。
多分、日曜日という事もあり本当の学生よりはきっと多いと思う。
しかし、東大と言えば、なんといっても菊川怜である。
もちろん、彼女が学んだ建築科の校舎もある。
四角い消しゴムの様な建物ばかりの工学部の割には中々、香ばしい。


赤門

マンホールには「東京帝国大学」の文字

社会科の校舎らしい

図書館(多分。。。)

安田講堂。案外ちっこい。

怜ちゃんの学んだ建築学科校舎

銀杏並木(正面は安田講堂)

東大の次ぎは湯島神社に行く。
なんでも、菅原道真の1100年祭をやっていた。
つまり、仏教で言うところの「千百回忌法要」。
でもここは神社だから神道l流の呼び方になる。
湯島神社はそれ程広くは無いのだが、勉強の神様を祀ってあるだけあって、受験の絵馬が沢山ぶら下げてあった。
今は受験のシーズンでは無いので主に御礼の絵馬であった。
中に面白い絵馬は無いかと見たのだが、どれもマジメに「〇×大学合格 ありがとうございました」といった物ばかりで、ツマラナイ。

「湯島」と言うともう一つ思いつくのが「湯島聖堂」。
どんな所かは勉強不足故、全然知らなくって「そんじゃぁ、行くか」って事で上野駅に戻ってからお茶の水に向かった。
「湯島聖堂」はお茶の水駅の直ぐ近くにある。
案内のカンバンによると「湯島聖堂」は孔子の教え(儒教)に感銘した将軍、徳川綱吉が孔子を祀る為に建てたそうだ。
こちらも学問の神様を祀っているので絵馬をぶら下げてあったが、こちらはウケを狙ってか、或いは真剣の余り、おかしな事になっている絵馬がチラホラと見られた。


教授にお願いした方が良いかと。。。

僕には愛を!

さんざん歩き回ってクタクタになったので、取り合えず今晩泊まるホテルへ行く事にした。
前回の通院までは国立がんセンターの近くの「銀座丸の内ホテル」を常宿としていたのだが、去年で閉鎖になってしまい、今回からは築地本願寺近くのビジネスホテル「パン」に泊まる事にした。
受付を済ませ部屋に入ると、ベッドに倒れ込みそのまま寝てしまった。

小1時間程寝たのだが、まだ疲れている。
でも腹も減っているので鉛の様に重い体をベッドから引きずり出し、とりあえず銀座方面へ歩き出した。
さて、何を食おうか。
最近ではとんかつばかりなので、ちょっとレパートリを増やさなくてはいけないなと思い、今回は初めての店に行くことにした。
ブラブラ歩いて歌舞伎座を過ぎて晴海通りと昭和通りの角にイタメシ屋があった。
この道はこれまでに何度も通っていたのだが、こんな店があったとは気がつかなかった。
通りに面した大きな窓から、友達同士やカップルが楽しそうにしているのが見え、ひよっとしたら僕も楽しくなれるかもしれないと思い今日のところはこの店にした。
カウターの席に座りビールとカルボナーラを注文した。
僕はこういったパスタの店ではカルボナーラでその店の良し悪しを判断することにしている。
カウンターの向かいは厨房になっていて3人程いるコックさん達の様子がよく分かる。
何もする事の無い僕はその様子でも眺めていようと思っていたら、どこからかともなく、ボーっとした、相撲取りで言えば入門したての序の口といった感じの見習コックが僕の斜め前でハムを切り始めた。
手元は欲見えないが、ちゃんと切れているのだろうか。本当にドンくさそうなので、他人事ながら心配である。
ソースで胸元が汚れているところからも、いかにこの見習コックがドンくさいかがよく分かる。
どうしたらそんなところが汚れるんだよ。
何の料理か分からないけど、きっと生ハムサラダあたりだろう。
僕はサラダを頼まなくて良かったと胸をなでおろすのだった。

厨房の奥ではパスタを茹でている様子も見える。
ここ1年程パスタにはまっていて、それまではほとんどパスタは食べなかったのだが、ある日偶然、美味い手作りパスタの店に出会ってから、頻繁に食べるようになった。
自分でも手作りパスタに挑戦しようと、パスタマシーンも持っているが今だ未使用。
そのうち、「手作りパスタ奮闘記」でも書く予定である。

僕がパスタ作りを観察していると奥の部屋から女性のコックが現れて僕の前でオクラやトマト等を切り始めた。
その女性のコックが、こりゃまたベッピンで、松島奈々子を小さくした感じでめちゃめちゃ可愛い。
松島奈々子似のコックさんは見習いコック君の先輩なんであろう。
いろいろと指示を出したり、あるいは無線でどこかと連絡を取合ったりして忙しそうにしていた。
それは胸元に付いたソースの汚れからも充分推測が出来る。
ソースの汚れが胸元に付くくらい忙しく、お客の注文をこなしているのだ。
彼女はトマト等を切って、恐らく生ハムサラダでも作るのであろう。
僕は生ハムサラダを注文していなかった事を深く後悔するのだった。
そうこうしているうちに運ばれてきたカルボナーラの味はクドく、お世辞にも美味しいとは言えなかった。
それでも、奈々子ちゃんがいるので又来ようと思うのであった。

店を出た僕は、腹ごなしに少し散歩をする事にした。
三越から日本橋方面に歩いていると、松屋デパートの前でテレビカメラを持っている人達がいた。
その中の一人が持っているマイクに「赤恥・青恥」と書かれてあり「クイズの解答者を探しているんだな」と思った。
テレビカメラに映ろうと、その場に立ち止まっていると、いかにも田舎モン丸出しなので、僕は何事も無いような振りをして通り過ぎた。
当然、少し先まで行ったら引き返してくるのだ。
引き返してくる道すがら、「いい国つくろう鎌倉幕府」などと、頭のウォーミングアップには余念が無かった。
ところが、残念ながらテレビ局のスタッフが今回のクイズの解答者として探しているのはオバサンの様で、デパートから出てくるオバサンに突撃しては断られてばかりいた。
せっかくのテレビ・デビューのチャンスだったのにと思いながら、今回のところは諦めてホテルへ戻ることにした。

今日一日は本当に歩き回ったので、足が棒の様でクタクタ。
疲れ過ぎて中々寝つけなかった。

翌日はMRIの検査があるので朝食は取らずに、8:30頃に病院へ行った。
本来の予定としては10:00に眼科で10:30にMRIをやって、11:00に放射線科で診察なのだが、眼科の予定はあって無い様なもので、いつもメチャメチャ待たされる。
それでも少しでも早く行けば、それだけ早く診てもらえるかな、という淡い期待をして毎回、早めに病院へ行くのだ。
そういった願いが通じたのか、眼科での視力検査では案外早く名前が呼ばれた。
金子先生の診察の前に視力や視野の検査を眼圧などの測定を行う。
結果は前回とかわらず、まずは第一関門クリアといったところだ。
検査が終わって、金子先生の診察までの間、先にMRIの検査へ行く。
眼科の診察に呼ばれるのを待っていたら、いつになるか分からないのだ。
MRIは相変わらず、デカイ音でやかましい。
検査が終わってから、荷物の置いてあるロッカーに戻ったら、「ご希望の方は耳栓をお貸しします」と書いてあった。
次回からは耳栓を借りようと思った。
MRIの写真をもらって今度は放射線科の診察へ行く。
放射線科の伊藤先生に前回のMRIの写真デターをパソコンから呼び出し、今回の写真と比較して診てもらった結果では、これも変化なしとのこと。
これで第二関門クリアだ。
伊藤先生に次回のエコーの予約をしてもらい、再び眼科へ戻りる。
後は呼ばれるのを延々と待つだけ。
結局、その後2時間以上待ってやっと名前を呼ばれ、いつもの様にあっと言う間に診察は終わるのだ。
次は8月19日。
お盆休みの次の日だから、1日長く休みが長くなるのだ。

会計を済ませ、自由の身となった僕は「さて、今回はどこで昼飯を食うかな」と考えた。
いつもは「海ごはん」というソバと海鮮料理の店でネギトロ定食を食べる事が多いのだが、たまには新しい店も開拓しなくてはと考えた。
診察が早く終われば築地市場の中の食堂に行こうと思っていたのだが、2時を回ってしまい(食堂は1時まで)諦めざるをえなかった。
こんな時の為に、雑誌などに紹介されていて美味そうな店を日頃、手帳にメモっているのだ。
その中から今回はギンザ9の「はと屋」に決めた。
銀座というのは8丁目までしかなく、ギンザ9というのは9番目のギンザという意味なんだろう。
ギンザ9は首都高のガード下にあり、お目当ての「はと屋」はその地下にあった。
行ってみてたら、なんて事のない小さな食堂で、あまり期待をせず「ハンバーグ・エビフライ定食」を頼んだのだが、思った通りそれ程美味くなかった。(でも不味くもない)
ホント、東京では美味いものになかなかめぐり会わない。

昼飯を食った後は銀座の美味いもの屋を紹介している雑誌でも買おうと思い、ギンザ9の近くにある「福家書店」へ行った。
やっぱり銀座の情報は銀座で仕入れなくては。
「福家書店」は芸能人が写真集等の出版を記念して、よくサイン会や握手会などをやる本屋で、小池栄子や菊川怜などなど沢山のサイン会が予定されていた。
幸運にも銀座の紹介をしている雑誌があった。
もう次からは美味いものが腹いっぱい食えるだろう。
食うぞぉ〜!(何しに行ってんだか・・・)

2002.4.20記

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