Back  Index / Next 

おらぁ、東京さ行ぐだぁ的闘病記
   〜番外編F〜



美味いもの探し〜天丼、寿司そして天丼〜
2003年4月20〜21日

■4月20日
以前だと、「東京へ行く」というだけで、ちょっとワクワクしていたイナカモノなのですが、最近では特に行きたいところも無いし、かといって、「病院へ行って、帰って」だけではつまらない。
だから行く前は大変です。
ネットでどこか面白いところは無いかとアッチコッチのサイトを見てまわったり、あるいはガイドブックなんかで研究したりするのだけれど、どれもしっくりこない。
そんな時にテレビの「出没!アド街ック天国」で「東京懐かしい街ベスト50」の特集をやっており、その1位に輝いた浅草にある「土手の伊勢屋」という天丼の店を紹介していた。
とりあえず日曜日の昼メシはここで食うことにして、その後は両国にある「江戸東京博物館」を見て回ることにした。
ネットでの情報によると、ここは地味だけども行ってみると結構面白いらしい。
ただ、あまり期待して行くとコケル事も多々あるので、時間つぶしぐらいの軽い気持ちで行く事にする。

さて、当日の名古屋は朝から雨で、東京に着いても雨。
営団地下鉄日比谷線「三ノ輪」で下車し、そこから地図を頼りに店を探すのだが、毎度の事で、現在位置がわからない。
「土手の伊勢屋」は名前の通り、「土手通り」にある。
そのまんまである。
ただ、その土手通りがどこにあるのかが分からないのだが。
それでも「多分この辺だろう」とウロウロと歩いていると、やっと見つけた。
しかし有名店だけあって、店の前は雨にもかかわらず行列が出来ていた。
僕は並んでまで食うのはあまり好きじゃないのだが、他に店も知らないし、こうして並んでみるのも話のタネになるかも知れない。
並び始めて45分くらいでやっと店に入る事が出来た。
東京の店らしく、店内はすごく狭く、テーブルが5つと座敷は2つ。
こんなに狭いのだから、当然相席です。
昭和初期といった感じの店の雰囲気は決して作り物ではなく、本当に昭和初期の建物で、何かを期待させるものがある。
天丼は松竹梅ではなく、イ・ロ・ハの3種類があり(ハが一番豪華)、店員の話によると雑誌やテレビで紹介されるのは”ロ”らしい。
ネットでも”ハ”だとくどくなり過ぎてしまうらしいので、僕は一番オーソドックスに”ロ”を注文する。
まずは付け出しで大根の漬物が出される。
これが回りのお客さんに好評で、店のオバチャンにどうやって作るのかしきりに尋ねていた。
僕は「それほどでも」って感じだったけれど、確かにまずくは無かった。
しばらくすると天丼が運ばれてくる。
アナゴや海老などはどんぶりからはみ出し、ボリューム満点。
”ロ”でこのボリュームだから、”ハ”だときっと食いきれない人もいることでしょう。
ところで一番肝心な味はと言うと、期待を裏切らず「ウマイ」の一言に尽きる。
僕はグルメじゃないので、上手く説明できないが、ウマイものはウマイ。
これまで東京で食ったものの中で一番ウマイかも知れない。
「食べている人と歌っている人は、笑っている人です」というCMのキャッチコピーがあるが、もしそうだとすると、このときの僕は大爆笑でした。
¥1900は、これまで散々裏切られてきた経験からすると決して高くはない。
ウマイものを食っているとそれだけで、幸せな気持ちになれる。
食い終わった幸せ者の僕は店を出て次の目的地である両国を目指す。

「江戸東京博物館」は両国駅からすぐ近くに有る。
両国はデブのメッカだから、太った人がゴロゴロ居るのかと思ったのだが、そんな事は無かった。
僕は前から気にってなっていたのだが、「江戸」というのは実際のところ、どれだけの範囲だったのだろう。
普通、パッと頭に浮かぶのが「江戸=東京23区内」なのだが、考えて見ると日本橋を出発して、東海道五十三次の始めの宿場街は品川だから、「江戸」と言うのは、実は案外狭かったのかもしれない。
「江戸東京博物館」はゲタの様な形をした建物で、常設展示場はその6階にある。
エスカレータでどんどん上がって受付を抜けるとまず始めに日本橋が見える。
これは昔の日本橋を半分だけ再現したもので、実際に渡ることが出来る、と言うか、渡らなきゃ次に行けないのですが。
橋を渡るとミニチュアで江戸城の一部を再現したコーナーが有り、有名な「松の廊下」が将軍と会う部屋へ続く廊下だったとか、具体的に分かって面白い。
日本の文化を紹介している博物館だけあって、外国の人も多く、駕籠に入ったり、纏(まとい)を担いで記念写真を撮ったりしている人もいた。
「江戸東京博物館」と言うだけあって、昭和初期あたりの「東京」についても展示しているだが、こちらはツマラナイ。
どこかで見た事が有るようなものばかりで、これなら去年のゴールデンウイークに行った「みろくの里」の方が実際に触れるし、食べられるし、面白い。
と言うことで、「東京ゾーン」はほとんど素通りして出てきました。
1階の特設展示場では「武蔵 MUSASHI 武人画家と剣豪の世界」をやっていたのだが、これは失敗だった。
宮本武蔵以外の人の刀や作品も多数展示してい為、知らない人の刀とかを見ても「ふ〜ん」と言う他ない。

「江戸東京博物館」を出た僕は今日のところは天気も冴えないのでホテルへ行くことにした。
ホテルはいつもの築地のビジネスホテルである。
ところで、なんだか最近、宿泊料金が安くなっている様な気がする。
以前は1万円弱くらいしていたハズなのだが、今回は7350円。
時期とかも関係するのかもしれないが、とりあえず安いって事は良いことだ。

本日の夕食は既に決めている。
築地とえばやっぱり寿司でしょう。
しかし、これまで1度しか行ったことが無い。
理由は値段が高そう。
「寿司=高い」というイメージがあるので、どうにも敷居か高い。
前に行った時は親と一緒だったので、値段を気にせずに食っていたのだが一人だとちょっと勇気がいる。
全然情報の無い所だとなお更である。
しかし、ホテルのすぐ近くにある寿司屋(名前忘れた)は結構沢山人が入っていて、時間によっては店の外に並んでいるときも有る。
つまり、「安くて美味い」店なんだと僕は推測し、ここなら大丈夫だろうと思い、6時半頃出かけた。
腹はそんなに減ってはいなかったので、もう少し遅い時間でも良かったのだが、遅くなると店が込んで並んだりするのもイヤなので、早めの時間に出かける事にしたのだ。
カウンターに案内されてまずはビールを注文する。
続いてハマチとネギトロを頼む。(ハマチは無くブリに変更)
寿司屋のカウンターで注文するのはこれで2度目である。
ビンボー人の僕は普段は回転寿司にも殆ど行かないし、ましてこうしたちゃんとした寿司屋なんて片手でも余る。
(以前、友達が寿司屋でバイトをしていた時に2度程遊びに行ったのも含む。尚、その時は寿司を注文せずに、カツ丼を食べる)
そもそも、寿司のネタには何があるのかもあまり知らない。
回転寿司なら、流れてくる皿から選べは良いので、名前を知らなくってもOK。
しかしここではそれも出来ないので、壁に掛かっているメニューを一所懸命見るのだが、目が悪いのであまり見えない。
それでも何かと色々、8種類くらい注文して、腹が一杯になったところでお勘定。
しめて¥2950は安いのか高いのかは分からないが、きっと安いし美味かったのだと思う。

腹が一杯になったら、いつもの通り、夜の銀座をブラブラ散歩する。
以前「ジンジーノ」があったところは「PRONTO」というカフェに変っていた。
やっぱり、美味い店じゃないと生き残れないのね。
(PRONTOが美味いかどうかは知りません)
これもいつもの通り、教文館で本を買う。
病院のすぐ近くに歌舞伎座があるのに、これまで一度も行った事が無い。
せっかくだから、今度、行ってみようと思っているので、その為に勉強しておこうと思って今回は歌舞伎についてマンガで説明した本を購入。


■4月21日
今回はエコーで腹部の診断と放射線治療科での診察のみで、眼科は無し。
だからきっと早く終わるし、早く終わったら築地の場内市場へ行って何か食おうと考えていた。
昨日あれだけ食っても、まだ食う気でいる所が我ながらスゴイ。
しかし、腹部エコーの為、朝メシ抜きなのだから、その辺は大目に見てもらおう。

腹部エコーはいつもと同じで、あのヌルヌルのゼリーの様なものをお腹に塗って、その上を電気シェーバーみたいな形をしたスキャナーで撫で回す。
多分、妊婦さんもきっと同じ事をやっているのでしょう。
検査の結果は前回と今回のを見比べて、OK・NGの判断をするのだが、それでも検査をしてくれた人(検査技師?)に聞くと「まぁ、特に異常は見られないと思いますよ」との事。
僕自信、体調が悪いとかの自覚症状がないものだから、全然心配はしていないのだが、やっぱり大丈夫だと言ってもらえるとホッとする。

腹部エコーの次は放射線治療科で伊藤先生の診察を受ける。
診察では特に検査をする訳でもなく、痛むことは無いかとか、見えにくさはどうかと言った問診などで終了。
次回は9月8日なので、その時はMRIを予約しておいてもらった。
更に、胸部レントゲンと血液検査も予約を入れる。
更に更に、今日の腹部エコーの結果を伊藤先生に電話で聞く為の予約もする。
これは、わざわざ結果だけを聞く為に病院まで来るのは大変だし、かといって次回の診察の時に聞くとなると随分先になってしまうので、結果だけを電話で聞くのだ。
後で気付いたたのだが、色々と予約をしたものの、肝心の放射線治療科の伊藤先生の予約をするのを忘れていた。
これは、腹部エコーの結果を電話で聞いた時に予約をしてもらおう。

さて、病院の方が終わったら、もうハラペコ。
次は病院の向かいにある築地の場内市場で食事をする。
当然、事前にリサーチは済んでいて、寿司屋なら「寿司大」か「大和寿司」が良いらしい。
でも寿司は昨日食べたし・・・
場内市場へはどこから入ればいいのか全然わからないのだけれど、とりあえずトラックが出入りしている所からちょっとビクビクしながら、しかし「オイラは全然びびっていないもんね」といった感じを装いながら中へ入っていく。
もう昼近くなので市場の方は後かたずけをやっているところで、「至るところに魚がゴロゴロ」といった光景は見られなかった。
奥へ入っていくと幾つかの建物がありその中に寿司屋などの食べ物屋の他に長靴などの業務用品を売っている店や、お土産屋もある。
この辺りに来ると一般の人もチラホラと見えて、「僕だけじゃないんだ」とホッとする。
ところで、何を食うか。それが問題だ。
せっかく築地に来ているのだから魚が食いたい。
かといって、寿司は昨日食べたし、と思っていたらどういったわけか、フラフラと天丼屋に入ってしまった。
天丼も昨日食ったじゃんと思ったのだが、もう入って椅子に座ってしまったらしょうがない。
海老天丼を頼んだのだが、やっぱり味は昨日の「土手の伊勢屋」の方が上。
こちらの方が安かったので許してやるが、もう来ないでしょう。
結局、築地といってもネタは新鮮かもしれないが、値段は外と同じくらいだし、味もアタリハズレは当然あるわけで、寿司屋も何軒かあるのだが、「寿司大」と「大和寿司」では行列が出来ているが他の店では見られなかった。
今度、来る機会があけば、やっぱり寿司屋にしようと思う。

今日は病院の方は早く終わったので、食事をしてもまだ帰るには少し早い。
それで元麻布へ行くことにした。
何故元麻布なのかというと、実は「ウエイティング・バー・アバンティ」と言う好きなラジオ番組があり、この番組はアバンティというイタリアンレストランのウエイティングバーに集まってくる有名人の会話を盗み聞きするという、こう書くとなだか犯罪の匂いがしないでもないが、全然そうでは無く、ほら、喫茶店なんかで隣のテーブルの会話が聞こえちゃったりすることがあるでしょ?この番組もあんな感じのノリで色々なウラ話が聞けたりする。
それでそのバーがあるのが元麻布の仙台坂上というところらしい。
もちろんラジオの中での設定だから、実際に存在してるとは思えないけど「ひょっとしたら」とも思うの一度行ってみたかったのだ。
日比谷線の広尾で降りてそこから歩いて元麻布へ行く。
仙台坂上というだけあって、この辺りは坂が多く、歩くのも一苦労。
番組では店は仙台坂上の上った辺りにあるらしいのだが、どうも見当たらない。
そもそも、ここらは住宅街なので店自体が少ない。
あっちこっちと歩き回ったのだが、「やっぱり架空の店だったのかなぁ」とあきらめて帰ろうとした時には、ここがどこなのか分からなくなってしまっていた。
東京の道はウネウネと曲がった道が多く、ここ元麻布も同じで、歩き回っている間に方角が分からなくなってしまった。
やみくもに歩いていたら中国大使館の前に出てしまった。
道路の反対側には脱北者の件で抗議のプラカードを持った人が4人程いたけど、ただ持っているだけで警官と押し問答というシーンは無く、黙って立っているだけだった。
ここからだと広尾に戻るよりは六本木へ向かったほうが近いと思いそのまま六本木へ行くことにした。
六本木には何やら新しいビルが出来たようでそのお披露目の為かテレビカメラを持った人や報道関係(?)の人がウロウロしていた。
(これが「六本木ヒルズ」だと僕が知るのは翌日の事である)
ミーハーな僕もさすがに歩きくたびれて、彼らを観察などせず、スタコラと帰るのでした。



2003.5.4記

 Back  Index / Next