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おらぁ、東京さ行ぐだぁ的闘病記
   〜義眼編K〜



雨の西麻布・・・では無く、麻布十番
2007年9月30日〜10月1日

9月30日(日)
名古屋は朝からずっと雨で、麻布十番に着いてもまだ降っていた。
今日は麻布十番をブラブラしようと思っていたのに、この雨はうっとおしい。
兎に角、最初の目的地である”浪速家総本店”へ向かう。
ここは『タイ焼き』の店で、東京でのタイ焼き御三家のひとつと言われていて、確かに皮(?)はパリっとしていて、餡子は頭の先からしっぽまで、しっかり入っていた。
僕はタイ焼きに一家言があるわけではないので(タコ焼きならよかったのですが)、旨いかどうかは分りませんが、がっかりさせる事はないでしょう。
タイ焼きを食べ終えても雨は止む様子も無く、シトシトと降り続けている。
時計は11時半を指しているので、とりあえず昼飯でもと思い、事前に調べていた蕎麦屋の永坂更科本店で更科蕎麦というものをひとつ食べてみようと思っていたのだが、店の前に掛かっていた値札を見てびっくり。
天婦羅蕎麦が2700円もするのだ。
一番安いものでも2000円近くもして、やっぱり有名店は高いのだと確信した。
結局、近くにあった”力麺”というラーメン屋に入って塩ラーメンと揚げ餃子を注文し、さて、これからどうしようかと頼んだ料理が出てくるまで、暫し思案する。
東京駅、丸の内線の券売機の近くに貼られていた、「となりのトトロ」などの背景を書いていた人の展覧会のポスターを思い出し、この雨の中、傘をさして麻布十番を歩き回るのは嫌だったので、午後からは東京都現代美術館へ行くことにした。
美術館なら建物の中なので、都合がいいと考えたのだ。
ところで、近頃の携帯電話はとっても便利になっていて、行きたい所を入力すると今いる場所から目的地までどうやって行くのかを案内してくれる。
地図が表示されるのはもちろんの事、乗る電車の時刻まで教えてくれる。
けれど、方向音痴の僕にはそれだけではダメだった様で、清澄白河駅から「東京都現代美術館」の案内看板の指示に従って歩いていたのだが、なんとなく違う方向に向かっている様な気がして、どこかで道を聞こうと思い、「TVチャンピオンに出た店」という看板が掛かっていたラーメン屋に入って聞くと、やはり違っていた。
駅の方向へ逆戻りして、2つ目の信号を曲がってまっすぐ行くと長蛇の列が見えてきた。
係員は入場まで3時間待ちだと拡声器で叫んでいる。
こんな雨の中、傘をさして3時間も待っていられない。すぐさま回れ右をして、今来た道を駅に向かって歩き始めた。
雨の中を歩き回るのが嫌だったから麻布十番をヤメたのに、結局歩き回っている。
やんなっちゃうよ。
その上、寒くなってきたし、行きたい所も思い浮かばないので、ホテルのある銀座に行くことにした。

銀座のユニクロでパーカーを購入して、向いの松坂屋のトイレで着込むと、ポカポカして気持ちいい。
まだ時間は3時前だったので、映画でも観ようと思ったのだが、今どこでどんな映画をやているかを調べて来なかったので、またまた、雨の中歩き回って知っている映画館を回り、上映中の映画をチェックして、結局、マリオンの丸の内ピカデリー2で『釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束』を観ることにした。
今回は家出をしたスーさんを浜ちゃんが探しに行くと言う話。
どうしても観たい映画ではなかったけれど、そこそこ面白い映画だった。

映画を観た後は久し振りにナイルレストランで夕食をとる。
ナイルレストランと言えばムルギーランチが有名で、国立がんセンターに入院していた時、看護師の土屋さんに教えてもらった店なのだが、最近は寿司屋へ行くことが多く、もう何年も来ていない。
ムルギーランチは鶏肉のカレーで、始めはあまり辛くはないのだが、食べていくうちに少しずつ辛くなってきて、そのうち水がないと堪らないくらいになってくる。
そう言えば、この店ではムルギーランチ以外を食べた事がないが、他にはどんなメニューがあるのだろう。
今度来たときは他のメニューに挑戦してみようか。


10月1日(月)
8時半にホテルを出て、国立がんセンターに行く。
国立がんセンターでは眼球摘出後、初めての診察。
11時からの予約だが、この病院は予約の時間は有って無いような物で、早く行けば早く診てもらえる。
とは言え、診察が始まるのは9時からなのでロビーでおにぎりを食べながら時間を潰す。
眼科の待合室へ行き、椅子に座ると直ぐに木村先生に呼ばれ、「あら、久しぶりねぇ」とか言われながら、眼圧を測ろうとしたのだが義眼なので検査はやらずに、また待合室で待つことに。
暫くすると呼ばれて診察室へ入り、鈴木先生とはほぼ1年振りのご対面。
これまで、眼球摘出を東邦大大橋病院の金子先生に、抗がん剤投与を東京医科大病院の後藤先生に行ってもらい当面の心配は無くなったのだが、今後は転移の有無について診ていかなくてはならない。
それを長年、診てもらっていて、僕の診察や検査データも沢山残っている、国立がんセンターで診てもらおうと考え、今回はそのお願いに来たのだ。
鈴木先生の説明では、転移の有無を調べる方法は腫瘍マーカを始め、PET、レントゲン、採血、MRI、CT、核医学注射など、いくつかあるそうだが、どれも確立した方法と言うわけでは無いと言う。
そこで僕の場合はMRIとレントゲン、採血で検査をしていくことになった。
(他の病院の場合、MRIは予約が一杯で予約を入れてもずっと先になる事が多いのだが、この国立がんセンターではCTの予約を入れる方が難しく、逆にMRIの予約は比較的楽に取る事が出来る)
12月10日にMRIの予約を入れてもらい、今日の診察は終了。
(帰宅してから診察の予約を入れていなかった事を思い出し、電話で予約した。)

今日はどこにも寄らず、帰宅一直線。
でも、腹が減ったので昼食を取る為、東京駅地下、黒塀横丁のいつもの沖縄料理の店、『龍譚』に行くが時計は丁度12時。
近所のサラリーマンとOLで満員で、行列が出来ていたので他の店を探す事にしたのだが、どの店も昼時の為、行列が出来ている。
東京の人はメシを食う為に並ぶ事はあまり抵抗が無い様だが、僕にはちょっと・・・(あ、でも、土手の伊勢屋は並んで食う価値有りです)そんな中、黒塀横丁のはずれに『上州とことん倶楽部』と言う店を発見。
並んでいる人もいないし、店内を覗くと席も空いている様子。
こうなると、旨いかどうかを考える思考よりも、「食いたい」と言う本能が勝り店内へ入り、「ブータンステーキ定食」(1000円)を注文。
「ブータン」とは豚のタン(舌)のこと。
僕は豚タンを食べるのは初めて。食感は少しコリコリとした感じで、居酒屋の「砂肝」に似ていて、案外イケる。
ご飯とトン汁は御代わり自由で、僕はトン汁を御代わり。
旨いし、空いているし、今後使えそうな店として僕の秘密グルメリストに新たに一軒追加となった。
(いつからそんなリストが出来た?)


2007.11.3記



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