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おらぁ、東京さ行ぐだぁ的闘病記
   〜義眼編 (26)〜



■愛について考える?
2013年 6月2〜3日
6月 2日(日)
今回は伊豆である。
天城ミュージアムという所で僕の好きなアーティストであるムットーニの展覧会が行われているのだ。
これは行かねばならぬ。

乗るのはいつ以来だろうか、久しぶりの新幹線こだま号で三島まで行き、そこからは伊豆箱根鉄道で修善寺へ行く。
祝! 世界遺産登録 (三島駅のホームから)

修善寺に着いたのは11:00頃で、とりあえずは昼食。
駅前に出ると所々に『わさび』と書かれた幟[のぼり]が風に揺れている。
僕的にはわさびと言えば信州だが、ここ伊豆も産地なんだろうか。

ブラブラと駅前を歩いて店を探していると『わさび丼定食』というメニューが目に入ったので、どんなものかと思い、『定連』という名のこの店に入ってみる事にした。
お店の人によれば、擦ったわさびをご飯の上に載せ、そこへ醤油を掛けて食べるのだそうで、食べる前から味は想像できたが、やはり想像通りの味だった。
余りにもわさびの味というか、ツ―――ンと鼻を抜ける感覚が強く、ゲホゲホとむせながら食べる事になってしまった。

修善寺から天城ミュージアムのある湯ケ島まではバスで30分ほど揺られていく。
天城ミュージアムに入り受付でチケットを買うと、その傍らに見覚えのある男性が・・・おお、なんとムットーニこと、武藤政彦氏ではないか。
「今日は上演会をやるんですか」と聞くと
「やりますよ、このあと1時から」とムットーニ。
「本当は予定の無かったんだけどね」とムットーニが言う様に、上演会をやる事は知っていたが、その開催日がムットーニのホームページと天城ミュージアムのホームヘージでは違っていたので、今日やるかどうかは分からなかったのだ。


ムットーニの作品は独特で、一言で言ってしまえば"からくり人形"なのだが、それが一編の映画の様になっている。
そこにムットーニが活動写真の弁士よろしく、口上が入るとぐいっと作品の世界に引き込まれてしまう。

今回は12点のオートマタと絵画が2点。
オートマタを一つずつ見て回ると全部で丁度1時間となる。
これを2周と、ムットーニの上演会も観て、トータル2時間半。
たっぷりとムットーニワールドを堪能する事ができた。

今回の展覧会では僕の一番好きな作品の『摩天楼』も展示されていた。
これは以前にも紹介したが、夜のニューヨークの公園のベンチに腰掛ける1組のカップルが摩天楼を見ていると幻の摩天楼が現れるという作品。
そして今回はこの『摩天楼』のBefore Story 作品の『ナイト・アフター・ナイト』という作品を初めて知った事。
これは『摩天楼』と同様、場所は公園、待ち合わせた二人がすれ違いで逢う事が出来ないという作品。
ムットーニの作品は1点だけでも映画の様な物語になっているが、この様に連作となると更にその物語性が厚みを増し、例えば『ナイト・アフター・ナイト』で出会えなかった二人が『摩天楼』ではベンチに腰掛けているわけで、この2つの作品の間にどんなロマンチックな物語があったのだろか、と想像すると楽しくなってくる。

天城ミュージアムを出てバス停へ行くと丁度行ったばかりで40分ほど待たなくては行けない。
回りには店が並んでいたりするのだが、ほとんど人が居らず、ただ名も知らない鳥の鳴き声が聴こえてくるだけ。
のどかだなぁ。

三島駅まで来た時と逆ルートで行き、次は東銀座の歌舞伎座を目指す。
今年の4月にリニューアルオープンした歌舞伎座はビルの部分を除いて、劇場の部分は以前の雰囲気を残しているが、地下の土産コーナーなど他に、5階には歌舞伎座ギャラリーや屋上庭園も新設され、以前と比べて中身は随分変わっている。
今日明日は上演が無いので、機会が有れば新しくなった歌舞伎座で観たいと思う。



新らしくなっても雰囲気はそのまま なんと、屋上庭園がある

6月 3日(月)
8時40分からMRI検査。
待合いから更衣室へ続く廊下には何点かの写真が飾られてあり、
「これは病院の人が撮ったんですか」と聞くと、病院の先生やスタッフの人が撮ったらしいが、「あまり詳しくは分かりません」との事。
中々良い作品だと思うが、当方はトーシローなので偉そうなことは言えない。

MRI検査はいつも通り行われ、何事も無く終了。
鈴木先生の診察ではまだMRI検査の結果が来ておらず、確定した結果では無いが鈴木先生の見立てでは異常は見られないとの事で、何かあれば電話で連絡をもらう様にお願いした。

今回の診察では、下まぶたの義眼の引っ掛かる所が浅いのではという事を言われた。場合によっては義眼の調整が必要で、それでもダメな場合は手術というが、僕としては義眼が外れやすいといった不具合が無いので問題ないでしょう。

追加でお願いした採血も行い、会計を済ませた後は築地市場へ向かう。
相変わらず寿司屋は長蛇の列を作っている。
僕は思うのだが、どうして築地に来たら寿司なのだろうか。
魚介類が全国各地から集まってくるからという理由かもしれないが、本当は獲れた地元で食べるのが一番おいしいはずだ。
それは、運んでくる間にどうしても鮮度は落ちてしまうからだ。
と思いながらも市場で食うのだが、これは単に病院から近いからと自分に言い聞かせながら海老天丼を食べていた。

築地市場 (国立がん研究センターより)


今日は過去に何度かトライして出来なかった『レインボーブリッジの徒歩横断』。
今日は天候も良く、また定休日では無い事もしっかり確認済み。
まずは山手線で新橋まで行き、そこからゆりかもめで芝浦ふ頭へ行く。
レインボーブリッジの建物の周りは工場や倉庫ばかりで人通りは少なく、女性4人のクループと外国人カップルだけだった。

さぁいくぞぉ! 橋の真ん中までは緩やかな登りが続く


レインボーブリッジは2層構造になっていて、歩道は下側の両サイドにあり、それぞれサウスルートとノースルート呼ばれている。
往復するのならば良いが、片道だけの場合はお台場が見えるサウスルートがお奨めとネットで紹介されていたのでこちら側を行くことにした。
夜ならばノースルートを通れば、都心に林立するビル群の夜景が綺麗だと思う。
とは言うものの、所詮道路なので歩道の横をバンバン車やトラックが走っているのでやかましい。

あの貨物船はどこの国へ行くのだろうか これが本当のお台場


全長は約1500mなので、周りの景色を眺めながら歩いても30分くらいで渡る事が出来る。
到着するのはもちろんお台場だが、今日はお台場には用が無いので、さっさとゆりかもめで汐留へ行きそこから大江戸線へ乗り換えて六本木へ向かう。
現在、六本木ヒルズにある森美術館が『LOVE展』が開催されていて、ちょっと愛について考えてみようと思ったのだ。

LOVE IS ALL 東京タワーも引退です スカイツリー、わっかるかナ〜 


ここで一番印象に残った作品は考える人の作者、オーギュスト・ロダン作の『接吻』。

『接吻』

この作品のモチーフとなったのはイタリアの作家、ダンテの『神曲・地獄編』で、これはフランチェスカと夫の弟パオロとの禁じられた恋の物語。
と来れば情熱的な二人の接吻の一場面に見えるが、実際に作品を間近で見ると実はパオロはフランチェスカに指を2本しか触れておらず、フランチェスカの方が積極的でパオロはどこか腰が引けている。
ン―、これはフランチェスカが肉食系で、パオロは草食系って事なんでしょうか。
愛って難しい。

何故か、初音ミCafeが開設されていた


2013 6. 23

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