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おらぁ、東京さ行ぐだぁ的闘病記C
   〜骨転移編 B〜



■生検
2016年 12月26〜27日
12月 26日(月)
先週のPET−CT検査でヤバイ部位が背骨以外には無かった事が分かったので、それではこの背骨の腫瘍は転移したものか、それとも新しく発生したものかの診断を行うため、今回は1泊して生検(腫瘍に針を刺して組織を取り出し検査する)を行う。

入院受付から「10時までに来てください」と連絡があったので、先週と同じく朝早くに家を出て(今回は寝坊をしませんでした)、いざ東京へ。

今回入院するのは12階Aの「小児病棟」。
えっ、いいの?子供ばかりの所に、こんなナイスミドルの僕が入っても?
まぁ、1泊だけだから勘弁してもらおう。
部屋は4人部屋で、僕は窓側のベッド。
カーテンで閉じられているので他の3人はどんな人なのかは分からない。
窓からは以前入院した時には無かった東京スカイツリーも見える。
カモメが窓の外を横切っていく。
国立がんセンターは中央区にあるが中央とは名ばかりで、案外23区の端っこにある。


看護師の間野さんによると検査は14時からとの事で、それまでは持ってきた本を読みながら待つ。

時間になったら検査着に着替えてストレッチャーを押す間野さんの後について検査室へ向かう。
ストレッチャーは検査後に乗って帰ってくる為のもの。
一般の人が使うエレベーターではなく、関係者専用のエレベーターで地下1階(地下2階だったかも)へ降りていく。

検査は先週のPET−CT検査と同様に、CTの検査装置のある部屋の検査台にうつ伏せで寝る。
CT画像を見ながら針を刺していくのだ。
検査着を背中が露(あらわ)になる様に捲り上げると消毒の為にフキフキしているが、見えないのでどうなっているのか分からない。
背中に麻酔注射が打たれる。
注射を打っている場所から推測すると患部は思っていたよりも上の方にある様で、ヘソの裏側辺りだろうか。
麻酔が効いてくるのを数分待つといよいよ開始だ。
検査をしてくれる人がグイグイと何か、多分針の様なものだろうが、それを僕の背中に押し込んでいる・・・と思うが、見えないのでやはりどうなっているのか分からない。
痛くはないけれど、グイグイと押している感じは伝わってくる。
数か所に針を刺しているが、次第に左の腰骨の辺りに鈍痛の様な痛みというか、そんな感じがある。
最後の針にはその痛みとは比べものにならない程の痛みが左の腰骨と大腿骨を襲ってくる。
例えて言うなら骨をバイスで締め付けられた様な痛み。
「イタタタタ」と言うと検査が終わり、片付けがされている様子(これも背後で行われているので様子が分からない)。


『必殺仕事人』の秀を思い出した。

検査台からストレッチャーへ移り、検査室から出ると鈴木先生が待っていた。
鈴木先生の話では取り出した腫瘍が黒いことから、転移したものと考えて良いだろうとのこと。
鈴木先生が持っているカメラのフイルムケースくらいの大きさの容器には赤い液体の中で黒い消しゴムカスの様なものがユラユラと揺れている。
これが黒色腫、転移してきたという証拠だ。
(但し、まだ正式な判定では無いが99%間違いない)
そして今後の治療だが、放射線も抗がん剤もあまり期待は出来ないとの事で、残るは手術で取り除く方法だ。
しかし腫瘍は脊髄の近くにある為、国立がんセンターでは手術が出来ないとの事で慶応大学病院を紹介してもらう事にした。
実際のところ、手術を行うかはまずは慶応で話を聞いてから決めようと思う。
それぞれの治療方法の長所・短所を並べて比較してから決めようと思うのだ。

検査後は2時間安静という事で、病棟のベッドで横になっていると朝が早かった事もありいつしか眠ってしまった。
看護師の間野さんが起こしてくれて、食べそびれていた昼食・・・は飛ばして夕食を持ってきてくれた。
病院の食事はいつも質素で、ふりかけを持ってくるのを忘れた事に少々後悔した。
生検の際の左の腰と足の痛みは少し和らいだが、まだ残っている。

病室内のトイレに行くと床には髪の毛が沢山落ちている。
この病室の子供たちのものだろうか、他の病室からは小さな子供の泣き声も聞こえてくる。
小さな体でがんと闘っているのだ。

12月 27日(火)
翌日はもう、何もする事が無い。
針を刺した箇所の血も止まった様でガーゼを剥がしてもらい、朝食を済ませたらダラダラと過ごしていると看護師の岡田さんから慶応大病院・整形外科の渡辺先生への紹介状の受け取りと渡辺先生の診察の予約について話があった。
年明け早々、忙しくなりそうだ。


2017. 1. 2

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