雲南省迪慶蔵族自治州香格里拉県

 『中甸県』が『香格里拉県』に名称変更しました。名実ともにシャングリラとなるわけですが…なんだか聞いているこちらが恥ずかしいような名称だ〜…
 5月5日、改名式典を行いました。名称変更とともに新たな規制が…。
 1.買い物時のポリ袋サービスが出来なくなります。環境保護の観点から。お買い物には自分の袋、買い物かご等をご利用ください。市場などでも有料の袋は用意されているようです。
 2.公共機関、及び観光産業関係者のチベット民族衣装の着用を要請します。というわけで、テレビニュースのアナウンサーはすでにチベット服着用となっております。
 3.商店等の看板に、チベット語標記を義務付けます。
ここまで徹底的にやると、すごい。

面積:11613平方km
人口:12.3万人
民族:チベット族、漢族、ナシ族、イ族、リス族等
交通:迪慶香格里拉(中甸)空港、214国道(麗江からバス4時間、昆明から高速バス13時間


1999年開港の香格里拉空港。チベット自治区を除くと全国一標高の高い空港

 迪慶州政府所在地。県市街の標高3300m、チベット高原の南東の端。年平均気温5.4℃。鉱物資源、動植物資源が豊富。特産品は、ヤク、裸麦、そして漢方関係が豊富(冬虫夏草、天麻、雪茶…)。忘れてはいけないのが松茸。

昆明〜香格里拉汽車(バス)の旅

〜12月の香格里拉3点セット(香格里拉アルバム)〜

香格里拉のメインストリート、長征路。そして青空。

街を囲むのは、4000m級の「丘」

開業したばかりの図書城

 
2001年4月、「中甸県」標記と「香格里拉県」標記が混在。間もなく「香格里拉県」に統一されるはず。

 香格里拉。確かに町の中心部はどこにでもある田舎町。でも最近建てられる建物はみなチベット風を意識している。少しわざとらしいが、悪い感じではない。街を歩いているとチベット語表記に出会うことも珍しくない。また、僧衣を着たラマにもよく出会う。なにより空の青さ。広西から昆明に着いたとき、空が違うと感じるが、ここ中甸の空は昆明の比ではない。これなら智恵子さんにも満足いただけるはずだ。
 欠点というほどでもないけれど、空気が薄いことは確か。お酒の飲みすぎは効果覿面。ところがよりによって「ちんごー酒」というのが名産。度数は高いが泡盛風の悪くない酒で、1度だけだが私も飲みすぎで翌朝軽い高山病症状らしきものが出たことがある。基本的には、健康な人なら階段を上がるときに息が切れるくらいだと思うが、ここ香格里拉、最近シンガポールのお年寄りに人気があるらしく、団体旅行客の中には本当に高山病になり、ホテルの酸素のご厄介になる人もいるらしい。3〜4つ星ホテルでは、酸素の用意を始めていると、ガイドの中甸ぱんだが言っていた。
 そして「スーヨウ茶」。つまりバター茶、チベット茶。最初に飲むととんでもない味と感じるが、2度目、3度目となるとだんだん取り付かれる。昆明の人でも、「あれだけは飲めない」ときっぱり言ってくれる人もいるが、私は完全にとりつかれた。ツアーなどでも、夜チベット族の民家で歌などを見せるという催しがあるので、そんな折に飲む機会はあるはず。お寺で僧からご馳走になることもあるだろう。とりあえずはじめて飲む場合のコツは、「これはお茶である」という観念を捨てること。「これはバタースープである」と考えること。寒くて空気濃度の薄い香格里拉で、ビタミンC、エネルギーを効果的に取れる素晴らしい飲料だと、勝手に私は理解している。私がこの街を訪問する目的は友人訪問。宿泊先も友人宅。というわけで、朝食には欠かせないアイテムが、このスーヨウ茶である。年末年始、中甸ぱんだが昆明に来ていた関係で、わが昆明宅冷蔵庫にはこのヤクのバターあり。奴が中甸へ戻る前に、私に鍋での簡易版スーヨウ茶の作り方を教えてくれたので、現在の私にとっても必需品の飲み物となっている。

 
小ポタラとか、ラマ寺と呼ばれる松贅林寺。香格里拉へ来たら絶対外せない場所。


 毎晩観光客向けにチベット族民家訪問のオプションがある。チベット茶、チンゴー酒を飲みながら歌や踊りを鑑賞。観光客にマイクが回ってきたりも…。

 手軽にチベット感覚を楽しめる香格里拉に来られるなら、ありきたりだけれど6月〜8月(一番よいのは7月と、中甸ぱんだは強く勧めている)、お花畑最盛期に来られることをお勧めする。人が少ない静かな香格里拉を望まれるなら、もちろんそれ以外の時期だけれど。

7月のお花畑の写真かも

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