中国鉄道の旅21 長沙7:05〜5365次〜韶山10:21(硬臥11元)
雲南航空に釣られてやってきた長沙。長沙は湖南省の省都。湖南と言えば唐辛子と毛沢東である。というわけで、毛主席の故郷韶山への小旅行となった。6時半に駅へ。切符は難なく買える。久々の汽車旅の道連れは、濃緑色のグリーン車(笑)。気温は5度を割っていると言うのにスチームも入っていない。この列車、以前は北京〜長沙の1次、2次特快につながって1次、2次列車を名乗っていた由緒ある列車なのだが、見た目には何の変哲も無いローカル列車だ。
定刻に「プワーン」と汽笛を鳴らし出発。列車番号は「普快」だが、時刻表に載っていない小駅に停まりながら株州へ、ほとんど普通列車並。ここまでは中国最大の幹線、京広線。前に座った兄ちゃんがどことなく毛主席に似ていると感じるのは、先入観からか。しかし彼(も含め周囲)は車内禁煙のはずの列車で堂々と喫煙。おまけに周辺の人が皆鉄道員の職員証で乗っていることが判明し唖然。お前さん列車員かい。今時の優等列車(特に新型空調車)では、列車員が喫煙者を注意する風景を目にするが、ローカル列車、それもグリーン車となるとお構いなしというのが標準パターンらしい。株州で15分停車の後、スイッチバックで貴州方面へ。心なしか山へ分け入る感じになる。
向韶で本線を見送り、韶山への盲腸線へ入る。途中駅は銀田1駅だけ。銀田の貨物側線は長いこと使っていない雰囲気。そして終点の韶山へ。こちらも広い構内に貨車の姿は無い。となるとここに入ってくる列車は1日1往復のこの列車のみと言うことになる。この路線、本当にもし韶山が毛主席の故郷でなかったら線路そのものが引かれていないのではないかという気にさせられる。駅には「毛主席ゆかりの駅歓迎旅行者」の看板。そして駅前広場に出ると、駅正面に大きな毛主席の肖像がかかっていた。記念写真を撮った後、主席の故居へ向かうべくバスに乗った。