中国鉄道の旅  第8回  南寧〜北海  (121次特快  229km  4時間04分  20元(硬座))

 中国の鉄路には国鉄と地方鉄路があります。第2回の合山行きが広西地方鉄路の経営でしたが、今回の路線も同じ広西地方鉄路。ただし、こちらは全国時刻表に載っています。国鉄からの直通列車だからかもしれませんが。地方鉄路の情報は中国に住んでいてもさっぱり伝わってこず、実情は不明です。とりあえず広西旅客鉄路全線完乗を目論む私にとって、これは大きな壁となっています。
 この列車は2000年10月の改正でK141次快速と改名しました。全線では車中2泊の長距離列車、おまけに優等列車ですが、車両は相変わらずの旧型グリーン車を使っています。

 所要で南寧へ来ていた。
2日掛かりの予定でいたのに1日ですんでしまった。これも広西壮族自治区科技庁の方のもつ人脈のおかげと感謝。そこで、翌日小平陽に帰る前に、ちょっとした汽車旅を楽しむことにした。南寧552発の北海行。自治区の南部にあるのに北海とは不思議な地名だが、中国の人にとっては憧れのビーチリゾートらしい。まだ駅前も真っ暗で切符売場のシャッターもしまっている。その前は行列。ここでひるんでいては列車に乗れないので、とりあえず開いていた入場券売り場で入場券を入手。列車の入口で車掌に乗りたい旨を告げると、例によって座席でも寝台でもお好きなほうをと言われる。この列車は遠く四川省の省都、成都から走ってきたもので、南寧でほとんどの乗客が降りてしまったらしくガラガラ。この先欽州東、北海しか停まらない。欽州〜北海は、特快列車しか走らないという不思議な路線である。定刻に出発し、本線と別れるとあとは坦々と広西の丘陵を抜けていく。でも、来賓のあたりと違い、頻繁にトンネルを抜ける。新しい路線だからだろうか。745分、新しいけれどがらんとしてホームもないような欽州東着。ここから北海までの間にも2,3の駅を通過したが、これらの駅は客扱いをしないのだろうか。海が見えるかと期待したが、1度も見えないまま、定刻955分終点北海着。ピカピカの壮大な駅が建っていた。でも、僕はそれを見る暇なくバイクタクシーでバスターミナルへ。北海は道も広く新しい建物が目立った。目論見通り1時間後のバスの切符が買えた。特快列車が4時間かかった道を、バスは2時間半ですっとばし、南寧へ。無事に小平陽へ帰ることができた。でもなぜ高速バスはこんなに速いのだろう。鉄道の努力不足だろうか?それとも高速バスがスピードを出しすぎるのだろうか。


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