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23歳という若さで起業し、現在では札幌市内に4店舗を構える櫻珈琲煎房のスーパーバイザーなど飲食プロデューサーを務めるほか、 中古自動車販売、物流事業など様々な分野で活躍するピーチピットインターナショナル代表の木村圭吾氏。 「多角的な経営のメリットはリスク分散だけではない」と言う木村氏の、不況を物ともしないバイタリティ溢れる経営の秘訣を聞いた。 ──新千歳空港をはじめとする他業種からのオファーが多数来るなど、順調に拡大を続ける飲食プロデュース事業についてお聞かせ下さい。 冷凍食品やレトルトを多用する工場のようなフードビジネスはすでに限界点を迎えています。 私が担当する飲食店で大切にしているのは“オリジナルの味”です。例えばデミグラスソースひとつをとってもゼロからつくりますし、 紋切り型になりがちなお子様ランチも栄養と安全の観点から練り直した全く新しいものを開発する、などです。今までの流れとしては、 全国規模の飲食チェーン店をショッピングセンターなどの商業施設に誘致するのが主流でしたが、それもマンネリ化しつつあります。 近年、他業種から私たちへのオファーが増えているのは、そうした時代の変化があると考えています。 ──厳しい不況の中でも、会社を成長させ続けるために心がけていることは。 事業を始めた当初からなのですが、借金は一切しないことにしています。借金をせずに自分でできることを見定め、 その枠の中でできることを徐々に拡大しています。また、多角的な経営をすることによりリスクを分散させるだけではなく、 1つの事業をあらゆる角度から見ることができるようになるので、各事業間で相乗効果が生まれています。 何事にも全力で取り組むこと、好奇心を持ち続けること、決して楽観はせず自身と現実をシビアに 見極めることなどが様々な分野で成功を収める秘訣と言えるのかもしれない。