STORY
ある春の日の雨上がり、虹をみつけたくんちゃんは、
虹のねもとにうまっているという金のつまったつぼを探しに出かけました。
おかあさんや森の仲間たちはみんな「ただのおとぎばなしだ」といいましたが、
それでもくんちゃんはあきらめずに虹のねもとを目指してかけていきました。
やがて虹は見えなくなってしまいましたが、
くんちゃんは大きな木のところにたどり着きました。
「きっとここがにじのねっこのあったところだ。
きえるまえにきたかったなあ。」
(『くんちゃんとにじ』より)
くんちゃんが大きな木にのぼってみると、そこには本当の金よりも
もっと素晴らしい「きんのつぼ」がありました。
(『くんちゃんとにじ』より)
COMMENT
「おとぎばなし」といわれても、それでも虹を追いかけたくんちゃんだから
素敵な「きんのつぼ」を見つけることができました。
自分の好奇心に素直だったから、素敵な発見があって、
家族や仲間たちと幸せな時間が過ごせたんですね。
虹を追いかけたり、虹のねもとってどこ?って思ったり、
子どもの頃には、みんなが経験したことではないでしょうか。
そんなくんちゃんの無邪気な気持ちが、爽やかに描かれています。
黄色と黒、二色の素朴な色づかいがとても親しみやすい絵本です。
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