馬鹿に関する2・3の考察



「馬鹿」・・・よく人々が口にする罵詈雑言の一つである。



ちなみに関西の人間は、こう言われると本当に頭にくるらしい。

関西の人曰く、関東の「馬鹿」は攻撃的で、言われた人間の根源さえ否定するような言葉だという。

故に関東の「馬鹿」は、関西ではおおむね「アホ」というやわらかい意味の言葉にあたるのであろう、

ということで、一応の結論を見たのが1年ほど前の話。

ええ、関西人に馬鹿と言って、首ねっこをつかまれました。俺。



しかし、俺がよく投げかけられる「馬鹿」という言葉、一体何なのだろうか?



馬や鹿のような脳みそしか有していない、という短絡的な表現なのか?

デヴィ夫人によると「馬を見て鹿だ」というとんちんかんな人のことだ。との事だが、

いずれにしても、人間様の脳みそのレベルに達していない状況を指す言葉なのか?



でも「馬鹿」が伏字を要する言葉でない以上、その言葉は人間の行為に掛かるものであると、

理解してもそう間違えではないであろう。





俺が馬鹿と呼ばれて早20数余年。さて、ここ3日ばかりの行動を振り返って検証してみよう。










2001年8月某日



ロマンスを求めて今年4度目の伊豆へ海水浴。

これまでの経緯を思い出し、その期待値を判断できない点では、紛れもなく馬鹿だ。

しかし、少ない可能性でもそれに立ち向かう姿勢は我ながら大好きだ。








上半身ハダカにジーパンという出で立ちで昼寝。

確かに傍から見れば異様な光景だが、それはあくまで

勃起を隠すという理由に基づく。

今だ”朝立ち”に頭を悩ます俺にとって、周りに不快感を与えない配慮。

これは極めて常識的判断に基づくといえよう。









思わず熟睡。起きると顔がモンゴルマンのようになっている。

直射日光の下に長時間肌をさらせば、そうなるのは自明の理。

知っていながらも熟睡してしまう隙の多さは、馬鹿といえば馬鹿か?










電車で帰る途中、ソープに電話予約

目の前を水着のおねーさんが闊歩している状況下で数時間を過ごせば、

成人男性として当然の意識活動であると言えるだろう。

むしろ踊り子号車内で堂々と携帯で予約を取るその姿

さすが元ビジネスマンとも言うべき段取りの良さである。馬鹿ではない。










ソープに入店。女の子とのシャワーで「お湯加減いかがですか?」と言われ、

ギャーっと叫びながら

「日焼けしてるんで、水でお願い!」とのたまう。

日焼けして、風呂に入れなかった経験を持つ人間は多いだろうが、

その風呂というのがソープだった、という人間は果たして何人いるだろうか?

そんな人間が良かれ悪かれ、女の子の印象に残らぬ訳がない。

もはや人間離れした、そう、悪魔なみのツカミの技術だ。断じて馬鹿ではない。










理由を同じくして

水風呂で逆さ潜望鏡

これもアリだ。意外と気持ちがいいの。うふ。











ことを終えピロートークに突入。

「お兄さんは何のお仕事?」と尋ねられ、

う〜ん。探偵かな?と優作バリに答える。

アンニュイかつドラスティック、加えて事実であるという完璧な受け答え。

風俗嬢との会話を盛り上げる模範解答といっても過言ではない。馬鹿ではない。











「あとでお兄さんに話したいことがあるの。携帯の番号教えて・・・とせがまれ、

正直に携帯電話の番号を教える

うん。人間やはり正直が一番。下手に小細工をするような人間は「天に向かって唾をはく」のと同じ。

この歳にして、達観した人生観。むしろ見習って欲しい。

俺に興味を持ったに違いないが、そんな淡い下心からではない。

勘違いしてる?そんなに俺は馬鹿じゃあない。













・・・ふう。さて、どうだろう。



よくよく俺の行動には合理性があり、到底馬鹿とは言いがたいのを再確認した次第である。



それでも俺を馬鹿呼ばわりする常識人の方々に聞きたいことがある。



それは、





そのソープ嬢がホントに電話をかけてきて、俺にこう話す・・・









「私のお父さんはバリバリのヤ●ザで、10年前に同業の人たちに拉致されて、それから姿をあらわさないんだけど・・・探してもらえます?お金は払いますから・・・」


・・と、何かに憑かれたように依頼を繰り返すのだ。










さあ。どうします。アナタなら。



というか、その娘から何度も電話が掛かってきてます。事態は急を要してます。




頼むから教えてください。






どーやって乗り切ればいいのかを(涙)

(2001/8/18)

何度でも言う。実話だ。