漢会、再び・・・
このHPで知り合いになった”漢”達との合コンももう2度目である。
生き馬の目を抜く現代社会で生きる”漢”のひと時の休息を、と企画される合コン。
それが”漢会”!
いつも息巻いて参加する俺の鼻の下。当社比150%ほど長くなっている。
俺は、ほとんど運命的に「鈴木京香似とフォーリンラヴ」の予感を感じとったわけだが・・・
ここでまずは登場人物を紹介しておこう。
ベティちゃん・・・まつ毛の異様に長いベティちゃん。中年女性独特の「酸っぱさ」を醸す。
ミニラ・・・松田聖子の娘「SAYAKA」が、深海で生息していたら、多分あんな顔だろう。
逆癒し系・・・顔の造りはいいが、話すと「癒し系」の効果と全く逆の効果が得られる。
伊集院 光・・・性別は女であるようだが、顔は伊集院。こちらも逆癒し系。
おさる・・・元アニマル悌団のおさる。社長!コイツはヤル気ですよ。
鈴木京香似がいないことにて、後はお得意の「マゾ日記」となる展開。
俺は、女性の顔の造りは気にしない。所詮は頭蓋骨を覆う皮膚。
「お互い様」という言葉を噛みしめる瞬間である。
というか、美人は苦手だ。
俺の好みは「性格のいい美人」もしくは「ブス」。
解りにくいかもしれないが、そうなのだ。ただの美人はノーサンキュ。
開始に遅れること5分。
到着時の俺の感想は「それはそれでアリだ!」である。
しかし、既に消化試合の面持ちで戦地に臨む”漢”の姿が尋常ではない。
何故だろうか?と思いながら戦線に参加。
「30台に見える。」
(ん?そうかい?君らは男を見る目がないね。俺はピチピチの26歳だよ。
よほど男性に接してないんだね。そういうことをいってると慣れてないのがバレルよ。)
「宮川 大輔に似てる。」
(ふ〜っ・・・そうかい?まあよく言われるけど、初対面の男性に対していうなら、
同世代の芸能人に例えるべきじゃないかなあ。お笑いでもいいから・・・)
「ってゆ〜かあ、大輔っていうより・・・」
(大輔より・・・誰?)
「あばれはっちゃくのお父さん。」
(おいっ!それは東野英心のことか!黄門様の息子か!それは初めてだぞ馬鹿野郎!25歳以下は笑えないぞ!そもそもいわれてる本人は全く笑えないぞ!っていうか英心、もう死んじゃってるじゃん!自分の歳バラすようなこといって楽しいのか?というより初対面だぞ!もう少し気を遣えよ!俺だってなあ、お前のこと”伊集院”とかいいたいところを気を遣ってんだよ!笑ってるお前!そうだよ!おさる似のお前!フォロー入れろっていう高等技術は要求しないけど、その憚らない爆笑は止めろ!醜い!)
・・・と、のっけから頭に血がのぼる。
さあ。シヴいお兄さんで行く戦略を変更。いつもどおりいくよ。
「男の人の下ネタってさあ・・・」
「何だよ?」
「男の人の下ネタって、なんだかかわいいよね。」
「何で?」
「全然大したこと無いもん。」
「じゃあ、女の子はどんな下ネタなんだよ?」
・・・と、例えを語りだす女たち。
(甘い。甘いよ。お嬢ちゃん。
俺は下ネタのタイトルホルダーだぞ。そんな君たちに「大したことない」なんていわれたら、
日本全国の男性諸君の名折れ。まずはアイドリング程度で様子見だ。
いきなりレッドゾーンじゃあ、君たち多分泣いちゃうからね。)
と、軽い下ネタで応戦。あくまで”軽い”というのは俺の感覚で、だが。
さあ、どうだ?
「誰?コイツ連れてきたの〜?サイテー」
もう・・・何でもいいよ俺。
当然といえば当然の如く、60%の”漢”(3名)は1次会で姿をくらませた訳だが、
彼らがその後「風俗に行く」というある意味”漢”らしい行為に勤しむその間・・・
俺は2次会のカラオケへ・・・
幹事のH氏が女性陣にとっ捕まったらしく・・・
「凡作君は帰らないよね。ね。
帰らないよね?」
と、映画AIの捨てられる直前のジョエル君の表情で訴えられたら、
・・・もうひとたまりもない。
しかしただ、この話に救いがあるとすれば、
人生の襞というか、人間とは?女とは?恋愛とは?と感じるとすれば、
この後に陥った俺の精神状態に起因すると言える。
この女達・・・
散々ぱら俺のことを言葉でののしったこの女達・・・
それでも誰もカラオケを拒否するものもいない。
あくまでマイペースではあるが、人の歌も聴き、それなりに楽しそうに過ごす。
確かにいつもと逆だった。
いつも表面上の笑顔を浮べられて、「また今度ね。」と、
1次会で帰られてしまった合コンが何度あったことか。
店に入る前に帰られた合コンもあったじゃないか。
帰り際に彼女達が呟く。
「ありがとう。今日は楽しかった・・・」
意外な対応に正直、驚いた。
「私達ってほら、正直っていうか・・・口が悪いから・・・
他の男の人たちにはマカれちゃったしね・・・」
なんだ。やっぱりわかってたんだ。
「やっぱりおしとやかな女の子のほうがいいのかなあ?」
そりゃあそうだ。
でも普通にしていたら他の女性とは差別化を図れない彼女達の
精一杯のレジスタンスなんじゃないか?
口が悪い、態度が悪い・・・世間一般には受け入れられない女性の姿。
だが女性のすべてが取り繕うとするその理想の姿に対するレジスタンス。
もしそうだとしたら、
何故かエロ道に特化する俺と変わらないではないか。
そう思うと、彼女達の姿がちょっと切ない・・・
開き直って下ネタに終始した自分の態度の非礼をさりげなく詫びて、
駅の改札に向かう俺に向けた彼女達の笑顔が、一番自然な笑顔だった。
多分、勘ぐり過ぎだろう。
彼女もそこまでは考えてはやってないだろう。
でも。これだけは言っておく・・・
・・・
・・・愛してる。
(2001/8/28)