多感な時期




ロマンスの生まれやすい季節って、いつだろう。



夏・・・

俺が夏にいい思いをしたことがないからいう訳ではないが、

所詮は開放的になった快楽主義者どもが、

欲情の赴くままにフェロモンを分泌するだけの話だ。

とりわけロマンティックというわけではない。



前に知り合いの女が「リゾッチャ!」などどヌカして、

海外やリゾート地にハンティングにしばしば出かけることもあった。



しかし、身近にこんなナイスガイがいるということすら

わからなくなっている判断能力の欠如。

加えて、ご当地の男は「誰でもいい」と考えているだろうことすらわからないのは、

ひとえに夏のうだるような暑さが、正常な判断力に影響を与えているからに他ならない。



俺が夏に過ちを犯さないのは、鍛えに鍛えあげたハガネの精神は、

どうやら熱さごときでは誤作動を生じないから
、と、そういうわけだ。







・・・と、そう信じたい。





話は変わるが、何でも”6月生まれ”の人々たちが多いと聞く。

考えてみれば至極当然。十月十日(とつきとうか)で、出産に至るわけだから、

逆算すれば種付けは8月、夏真っ盛り







お父さん、暑い盛りにウッカリ!



まさしく「注意一秒、ガキ一生」である。





注意力散漫でウッカリ屋さんの6月生まれのアナタ。

それは遺伝だ心配するな!





恨むなら君の生まれを恨むがいい。

君の父上がいけないのだよ。君の父上が。(シャア風に)







そこいくと、10月5日生まれのこの俺。

逆算してキッチリクリスマス・イブに仕込まれただけあって、

かなりのロマンチストである。





そう!ロマンスは秋から冬に向かって生まれる。



とりわけ、学生時代の”多感な時期”には、ロマンスの生まれるイベントが盛りだくさん!

まさしくロマンティックがとまらない!という運びだ。



学生時代といえば、俺の時代は現在の学生のようにフリーセックス(なのか?)な環境ではなく、

依然として「男対女」という感じであった。めったに男女が口をきく状況ではない。



しかし文化祭(10月)などで男女間の交流を深め、

クリスマス(12月)に向けて男女とも悶絶を始める。

さりげなく初詣(1月)に意中の女性を誘い、

バレンタイン・デー(2月)まで眠れぬ夜を過ごす。

そして3月には卒業だ。





もう会えないかもしれない・・・



蒼き情熱を燃やす中学生風情にとって、このプロセスは非常に重要だ。



そして「これが最後のチャンス」と自分に言い聞かせて告白に臨むのだ・・・



嗚呼・・・

青臭い!でも堪らんじゃないか!



よくも悪くも出来レースの大人社会の恋愛に、こんなに萌える状況はあるか?



もし中学生の頃に戻れるなら、間違えなく俺は卒業式終了後

小走りして伝説の樹の下に向かうだろう。



どうだろう?かなりロマンティックじゃないだろうか?

皆さんにもこんな経験があるのでは?





さて俺はというと、中学3年生の3月の出来事であるが、

他クラスの男が、ない勇気を振り絞り女の子をハイキングに誘ったらしい。



当然中学生の淡い恋心が背中を押したわけだが、さすがに一対一では気が引けるとのことで

どうやらグループで行くことになったらしい。



ありがたいことに当時からエロの才能を遺憾なく発揮し、

デートとはもっとも遠い位置にいた俺にもお誘いがかかったわけだが・・・



俺にとっては口をきいたこともなく、顔と名前が一致しないような女の子に











「ええ〜っ!あの人がくると・・・








犯されそう・・・」と言われたらしい。






詳しく述べるまでもないが、

この言葉に俺の中学の3年間が凝縮されている



ああ。当然その後の10年間も、だ。

なれないアニメネタも駆使してみた