”漢”な職業・・・ その一つに「探偵」がある。
ボキーや「チャイナタウン」のジェイク、俗に言う「ハードボイルド」な漢達。
「Private Ditective」・・・私立刑事よ。なんてカッコいい響きなんだろう。
そんな漢の世界に憧れて、なんと私も探偵になってしまった。
これもまた、事実である。
日本で有名な探偵といえば、
明智小五郎、金田一耕介など、どうも派手ではない。
しかしツッコミどころは満載の、愛すべきキャラクターではある。
最近、カルシウム不足の探偵「凡作」が、彼らにツッコミまくる、というのが今回の趣旨。
まずは金田一耕介。コイツは比較的、まともな依頼の受け方をする。
弁護士から依頼を受けたり(犬神家の一族、八つ墓村)、戦友からの頼みで書類を届ける(獄門島)など。
報酬の請求も比較的、まともである。必要経費と成功報酬をもらい、領収書は必ず書く。
しかし、だ。
この男は「仕事をしない。」のである。
事件解決まで、映画で言うと坂口良子あたりが女中を演じる旅館に逗留するのだが、
当然、これは必要経費。多大な経費をかけながら、どのように事件解決するのかというと・・・
全員殺されるのを待つのである。
犯人とその利害関係者以外、全員殺された後に犯人を当てる。
そんなの俺でもできるぞ!
尼子の落武者8人の生贄になぞって、8人の殺人を予告された「八つ墓村」事件を担当した金田一。
8人殺された後で犯人見つけてどーするつもりなんだよっ!!
しかも犯人を追い詰めて、
その犯人すらも自殺させてしまう。
・ ・ ・
お前、何しに来たんだ?
金田一担当の事件の特徴は、
「ほっといた場合の死人数+1名」が基本である。
(金田一)「もう少し早く僕が事件の糸口をつかんでいれば、
こんなにも多くの死者で出ることも無かっただろうに・・・」
全く、その通りである。
どうやら我究は得意らしい。
しかしなあ。現在こんなみっともない仕事をする探偵がいたなら、
当然「タダ働き」が基本である(涙)
しかし、金田一君には愛すべきところがあるわけだが、
もっと強烈なのが明智小五郎君である。
「心理試験」「屋根裏の散歩者」の頃の彼はただの書生として登場。
ただ事件に「首を突っ込む」だけの存在であったので、まだかわいい。
その後、いくつかの事件を解決してその気になって「素人探偵」を名乗りだす。
素人童貞を連想させて、ちょっとドキッとさせる。
麹町に「明智探偵事務所」を開設。依頼先はほぼ警察(?)
(世間ではそーいうの「癒着」ってゆーんだぞ!
たまには金田一あたりと入札でもしてみろ!!)
「魔術師」という事件で、幼い頃犯罪組織にさらわれた深いキズをもつ
文代という女性を言葉巧みにヨメにしてしまう。
(職権乱用!!)
しかもその女性を数々の事件で囮に使ったり、危険なことをさせたりする。
(悪魔っ!!)
何所かで「小林」という少年を拾ってくる。
(ロリコンでホモっ!!)
加えて少年探偵団などとほめ殺して、危険な仕事を斡旋。
(現在の売春シンジケートみたいなもんだぞ!!)
「二十面相」と称する、子供にしか相手にされない可愛そうな犯罪者に疲れて、
しばらく扱っていなかった本格的な犯罪事件に復帰するも、
「化人幻戯」事件で犯人の未亡人とSMプレイ。
(既に変態!!)
ってな具合の困ったチャンなのである。
・・・こんな人たちに憧れて、この世界に入ったのだから、
一つ自分も何か伝説を創りあげようと、努力している次第である。