〜初めてのキスの相手は、まだ独身だった・・・〜
(三菱自動車のCMより)
・・・
初めてラブホテルに入った相手は、まだ独身だった・・・
前にも書いたが、それは男。
高校に入りたての頃、ガラス職人としてバイトに赴いた先は
親友と呼べる男の親が経営する工務店。
ペシペシガラスを運び、ビタビタガラスを張る日々が続いたが
「よおう。今度の現場は艶っぽいべよお。」
と護送されたる先は、とあるインター付近のラブホテルの内装工事。
粋なトラックで駐車場のカーテンをくぐり
「何でお前となんだよおおおおおおおおっつ!」
と、涙を流してガラスを張った記憶が苦い。
・・・
そんな男ともう一人(ブラックくん)とで
明日から3日間、海へ行って来ます。”漢の海”へ・・・
”漢の海”・・・?違うな。
毎年恒例でコイツらと海に行っているのだが
とにかく、女っ気がないのだ。
今年の予想をしてみよう。
まず、水着になり、砂浜を陣取る。
その直後、既にビールを片手にツレの男が横に陣取る。
そして、水中眼鏡にモリを持ったブラックが現れ
「・・・魚をとってくる」
と一言言い残し、どこかへ消える。
それに驚くことなく、煙草に火をつける。
「ダメだよ凡作、灰皿ないのに煙草を吸っちゃあ。ハイ、灰皿。」
と、既にカラになったビールのコップを差し出した瞬間
「アレ?もうビールないや。買ってくる。」
・・・姿を消す。
5分ぐらい海を見ながら、自分の人生を振り返り少し泣く。
涙を拭き終わる頃、ビールを両手に抱えたツレが帰ってくる。
「なあ・・・スゲエ水着のオネエちゃんがいるぞ!」と語りかけると
「いってくりゃいいじゃん・・・ま、無駄だろうけど。
エロ本でも見てろよ・・・」と、けんもほろろに扱われる。
・・・
やることないので、日焼けに徹しようと眠りに入ると
隣のツレのガガガ〜という、ドリルのような放屁で目を覚ます。
気づくと、ブラック君がモリを片手に浜辺から戻ってくる。
「なあブラック。あそこにスゲー水着のオネエちゃんがいるぞ!」というと
「あっそ。ところでペンティアムってさあ・・・」
まるで会話にならないので、黙って海をみる。
・・・
「・・・なあ。」
「・・・何?」ブラックはキョトンをこっちを見る。
「お前、そんなモリ持って、何しに行ってたのよ。手ぶらで帰ってきて・・・」
「何って・・・
さっき、カップルの乗ったゴムボートを激沈させてきたよ。」
デカした!これがあるからコイツらとの海はヤめられない。
・・・ということで、またもや3日間、お休みさせて頂きます。アディオス。
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