いつまでたっても良くなるそぶりのない私の「腰」。
2年ぐらい前に、岡山でぎっくり腰をやったその日から、
常に私の中に腰痛への恐怖が住み着き、
腰をかばいかばい生きる毎日。
「一生寄り添って生きていくのかなあ?」と、
結婚よりも彼女よりも先に、生涯の伴侶にめぐり合ってしまった私。
しかも、最近では左足の親指が、しびれた感じになっており、
それは「末期」であるという情報を聞くにつれ、
(こりゃ真剣になおさにゃあかん)と、身を引き締める次第である。
で、整形外科、カイロプラティック、針、接骨院、マッサージと、
西洋東洋とわず、良かれと思うところに節操なく通ってみるも、
返される言葉は、いつも同じである。
「痩せなさい」と・・・
「痩せなさい」で済むなら医師免許なぞいらねーだろうがバカヤロー!!と
いきり立ってみるも、やはり口を揃えて言われる以上は、
原因は私の太りすぎにあると言わざるを得ない。
でも、最後に藁にもすがらせてほしい。
というわけで、今日は腰痛に良く効く、というウワサを聞きつけて、
紹介を受けて、治療の予約に基づいてそこを訪問したのである。
で、その紹介を受けたところというのが、保険も利かぬ、店舗ももたぬ
近くについたら携帯に電話して、というところなのであった。
(・・・大丈夫かよ、おい)
なんでも紹介者は、そこに数回通ったらすっかり良くなった、ということで
私も藁にすがってみたわけであるが、やはり不安はぬぐえない。
「もしもし、松田凡作ですが、今指定されたところに着きましたが・・・」
「あ、そうですか?それでは前のマンションの10●●号室で」
個人宅かよっつ!
猛烈な感じで不安だったが、そこは藁にすがっている者である。
言われるままにその号室へおもむくと、現れたのは背の低い
まつ毛が濃くて、ガタイのいい、ま、いかにもなお兄さんであった・・・
「さ、そこのベッドにうつ伏せになってください」
そう指示され、
(ああ、なんか繁華街にあるお風呂に似てるな)と、
頭の片隅で思ってしまった恥ずかしい30歳なのであるが、
その後に起こった展開も、繁華街にあるお風呂と、
途中まで一緒であった・・・
私の足に抱きつき
ふう〜っ
とか
はあぁあっつ
とか吐息を吐きかけながら体重をかけてくる氏。
結論から言うと、彼のマッサージ。
その日は嘘みたいに体が軽く、効果は目に見えてわかるのだが、
まあ、この施術、
私の腰痛が治るのが先か、
私が男色に目覚めるのが先か?
この点がいささか興味深いところではある。
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