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漢旅 〜2005年8月 韓国旅行編〜


さて、これからがまさに韓国旅行の模様をお届けするつもりなのだが

残念ながら更新している現在、相当期間が空いており、

思い出し思い出し記すことになるのだから、内容が薄いのはなにとぞ

ご容赦頂きたい次第である。



ま、薄いのは内容だけでなく、私という人間そのものではあるが。

それでは、韓国旅行、第一日目の昼から。




【1日目】 サムゲタン 〜 一日目、昼 〜


ホテルにチェック・インし、ゆっくりする間もなくK君とズッキーに

街に連れて出される。彼らが目指すものはご当地の料理。

韓国一発目の食事をなぜだか
「サムゲタン」と決め付けていた

彼らは、いかにも地元らしい、かつうまそうな店を探すために

約30分程度であろうか、韓国の街を彷徨い始めた。



そういう意味では深く考えない私である。

通りかかりに発見したマクドナルドで腹を満たしても全く

問題ないのだが、せっかくだからと日本円で70円相当の

ペプシコーラを片手に彼らに付き合っていると、どうやらようやく

彼らの納得できるような店が見つかったようである。



ちなみに「サムゲタン」という料理がどのようなものであるか、

それは「地球の歩き方」の紹介によると、次の通りである。





「夏の暑い時期のスタミナ補給に抜群の人気を誇る。

 
丸鶏の中にモチ米と朝鮮人参を1本詰めてじっくりと煮込む。

 
辛くない」











まさしく出てきたものは、その説明の通りのもので、今さら

私ごときが評論をすることはない。



ジャンクフードを喜んで食べている私にとって、朝鮮人参は

冗談で食べた木の根のような味がするし、ナツメグっていうの?

なんというか干し葡萄のようなものが入っているこの料理。

ややもするとウマさもわからないかも知れない複雑さなのであるが

やはり鶏肉とその中に詰め込まれたモチ米、そして豆板醤などで

自分の味付けで食べられるところに、韓国料理の奥深さを感じた。



フランス料理や、懐石のように、シェフの作ったものを完成系とし

「さあ!どうだ!」というものではなく、これからの韓国での食事で

最後までそのスタンスが続くのであるが、キムチなどは付け合せで

必ずつき、塩や調味料は適宜使い放題。



「あなたのお好きなようにお食べください」という気概に溢れており

仮に日本から持ち込んだジャムを入れて食べたとしても、

店の人間からつまみだされることはないだろう。



結局、下町っ子の私は出された塩すべてと、赤くなるまで豆板醤を

白湯にといて、サムゲタンを食した。



そして、ウマかった。





問題があるとすれば、そのサムゲタンを食する前に頼んだのが

焼肉、冷麺とその付け合せであり、その上でサムゲタン、



みんなが食いたいから、
3人前である。



鶏肉1匹、その中にモチ米・・・



昼から食う量じゃねーよなあ。





そして朝鮮人参等、滋養強壮に効果のある具材・・・





いやはや、3人とも身体も心もポッポポッポとしてきて。

特に私なんかは股間に強壮が集中し、
机が傾いたぐらいで。





そんな意味からも、昼間っから食うもんじゃないよなあ。



【1日目】 〜 NANTA(ナンタ)を鑑賞 〜 


「NANTAってなんた?」



ここまでベタベタな問いかけをしてくるアナタは、きっとその内容を知って

いるはずなのだが、私は知らなかった。



これもK君とズッキーちゃんに導かれるように連れて行かれたのだが、

そこは「厨房を舞台にした演劇、というかミュージカルのようなもの」という

今、韓国で流行っている出し物であるとのこと。



ライブ、といえば、江東区がかつて誇っていた、今はなき
「若竹」

(笑点でおなじみの)で、落語を見たぐらいの経験である。





「言葉もわからないのに、面白いのかよ〜」



その場につくまではブーたれていたのだが、

結論からいうと、面白かった。





要は包丁などの台所道具を楽器に見立てて、打楽器のように

リズミカルに音楽を奏でる。そしてキャベツやらなんやらの野菜を

撒き散らしながらの迫力とともに、パントマイムのような体の動きで

笑わせてくれる、そんな見世物だった。











写真でわかるように、この劇は4人の男と一人の女性で構成される。

中央の女性、遠目に見ても、近目に見てもスタイルがよく、キュートだ。



その女性が終盤、タンクトップでステージを駆け回ったのだから、

その場にいた男3人はたまらなかった。



ああ。

二人がなんと言おうが、俺はたまらなかった。





な、だから昼からサムゲタンはやりすぎなんだよ。



どうすんだよ、これから・・・。

俺は我慢できても、
俺の息子は我慢できないぞ・・・



【1日目】 〜 南大門市場 〜 


NANTAの鑑賞を終え、その劇場を南に下ると南大門市場がある。



したり顔で説明しているが、
「旅はサプライズ」をモットーとしている私、

正直な話、南大門がなんだかわかっていなかったし、

事前に調べるという行為もしていなかった。

焼き肉屋か、風俗街かなんかだろう、と勝手に考えていたわけだ。



板門店も正直な話、こじゃれた中華料理の店か何かだと思ってたので

サプライズがどうしたという前に、単なる常識知らずと思われて然りだが、



情勢や政経に明るいK君とズッキーちゃんがその話をする時に

話を合わせるように
「ああ。北京ダックがうまいらしいね」

適当な相槌を入れないでよかったと、本当に思っている。



※板門店とは北朝鮮と韓国との軍事分解線の非武装地域らしい。





さて、一行は南大門市場へと到着したのであるが、

そこは私の想像とはちょっとは違うが、遠からずの印象の

日本でいうと上野は
「アメ横」のような雰囲気なところだった。





ズッキーは革製品を探す、というので、まあ

俺の股間の革製品でもどうだ?と問うたところ



「せいぜい輪ゴム3本程度だろうよ」



と、思わぬカウンターパンチを見舞われることになった。





情感豊かなK君は、人だかりで先の視界が遮られる中で

一人、遠い目をして



「アジアの混沌とは、つまり、こういうことなんだろうなあ・・・」



と、一般人には理解できない深い言葉を呟いていた。





私?と言えば、一つボッタクられてやろうと、通りの真ん中で屋台を

出すオバサンに、その屋台の店頭に並べられていた商品の一つ、

チェ・ジウのバストショットが前面に映し出されたクリアファイルを見せ

「これいくら?」と問いかけたところ、日本円にして100円程度の金額

だったので、即購入に至っていた次第である。





K君&ズッキー
「ここはそういうものを買うところじゃないんだよ」





うるさい!


市場に来て何も買わない人に、何を言われる筋合いはない!





ま、何はともあれ、我々3人は、この市場でキョロキョロと、

あるものを探して、その後、しばらく徘徊するのであった。





・・・
女はどこで買えるのか?と。



【1日目】 〜 World Wide 合コン! 〜 


実は、この旅には一つ、余興があった。

そのために無理無理携帯を用意し、そしてそのために慣れぬ下調べをし

この初日の夜にあたる記念すべき夜に備えていた。



南大門市場から地下鉄に乗り、
新堂洞と呼ばれる地域へ。



「I LOVE 新堂洞」という、トッポギを食わせる店の前に到着したのは

日本時間19:00。既に辺りも日が落ちきった頃であった。



トッポギという料理は
犬のチンチンのような形をしたモチをキムチ鍋の

ようなものに入れた料理であるのだが、君たちの聞きたいことは

別にトッポギという料理についての云々ではなく、我々の言う「余興」。

これが何を指すのか、ということだろうと思う。



実は、私の知り合いの女性が、我々の韓国旅行の時を同じくして、

偶然にも
韓国で女性のグループで旅行しているということであり、

それを事前に東京で知った私は、





「じゃあ、ソウルで一緒に食事でもしない?」



清水の舞台から飛び降りるつもりで提案したところ、意外にあっさり

OKの返事をもらえたところから、この試みが始まっている。



その時の私の頭の中には、B'zの
♪ウルトラ ソウル!というフレーズが

鳴り響いていたものである。



いやいや日本のどんな場所でも、ブッチョウづらで味噌汁をよそう

ウチのババアとしか食卓を囲む機会のない私である。



それがソウルでランデヴーとなれば、それはロマンティックな企画。



彼女たちのリクエストに応えて、この「アイラブシンダンドン」という

トッポギの店に、男3人で赴いた、と、そういう次第である。





で、こういう展開だと、それこそ1ヶ月分ぐらいの文章量をもって

これからの更新を期待させそうなものだが、

残念ながら、
あと数行で、この内容の更新は終わる。





携帯のベルが鳴り、息を弾ませ、その着信に出る。





「♪なんだか今日は疲れちゃったら、キャンセルしていい?」





・・・さて、と。

今日はこれからどうしようか?K君、ズッキーちゃん。





「ソフトクリームでも食って、ホテルに帰ろうよ」



そうだね



そこで3人は、店の前で売っているソフトクリームを3種類買って

3人して仲良く食べながら、ホテルに向かった。





あんまり寂しいので、

ホテルの近所のコンビニでパック詰めのキムチを買い

ホテルでキムチパーティーをした。



余計に寂しかった。





どう思い返しても、韓国国内で携帯のベルがなったのは、

その瞬間だけだった・・・







新堂洞の風景。

我々にとっては、ソフトクリームの思い出しかない。







韓国では食堂の看板にバアさんの顔写真が載っていることが多い。

これも新堂洞でのK君の写真。

何度も言うが、我々はソフトクリームを食ってこの地を後にしたから

他に何の感想もない。

しかし、私に何の文句も言わなかったK君とズッキーちゃん。

俺はお前らを愛している。






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