ホテルにチェック・インし、ゆっくりする間もなくK君とズッキーに
街に連れて出される。彼らが目指すものはご当地の料理。
韓国一発目の食事をなぜだか「サムゲタン」と決め付けていた
彼らは、いかにも地元らしい、かつうまそうな店を探すために
約30分程度であろうか、韓国の街を彷徨い始めた。
そういう意味では深く考えない私である。
通りかかりに発見したマクドナルドで腹を満たしても全く
問題ないのだが、せっかくだからと日本円で70円相当の
ペプシコーラを片手に彼らに付き合っていると、どうやらようやく
彼らの納得できるような店が見つかったようである。
ちなみに「サムゲタン」という料理がどのようなものであるか、
それは「地球の歩き方」の紹介によると、次の通りである。
「夏の暑い時期のスタミナ補給に抜群の人気を誇る。
丸鶏の中にモチ米と朝鮮人参を1本詰めてじっくりと煮込む。
辛くない」
まさしく出てきたものは、その説明の通りのもので、今さら
私ごときが評論をすることはない。
ジャンクフードを喜んで食べている私にとって、朝鮮人参は
冗談で食べた木の根のような味がするし、ナツメグっていうの?
なんというか干し葡萄のようなものが入っているこの料理。
ややもするとウマさもわからないかも知れない複雑さなのであるが
やはり鶏肉とその中に詰め込まれたモチ米、そして豆板醤などで
自分の味付けで食べられるところに、韓国料理の奥深さを感じた。
フランス料理や、懐石のように、シェフの作ったものを完成系とし
「さあ!どうだ!」というものではなく、これからの韓国での食事で
最後までそのスタンスが続くのであるが、キムチなどは付け合せで
必ずつき、塩や調味料は適宜使い放題。
「あなたのお好きなようにお食べください」という気概に溢れており
仮に日本から持ち込んだジャムを入れて食べたとしても、
店の人間からつまみだされることはないだろう。
結局、下町っ子の私は出された塩すべてと、赤くなるまで豆板醤を
白湯にといて、サムゲタンを食した。
そして、ウマかった。
問題があるとすれば、そのサムゲタンを食する前に頼んだのが
焼肉、冷麺とその付け合せであり、その上でサムゲタン、
みんなが食いたいから、3人前である。
鶏肉1匹、その中にモチ米・・・
昼から食う量じゃねーよなあ。
そして朝鮮人参等、滋養強壮に効果のある具材・・・
いやはや、3人とも身体も心もポッポポッポとしてきて。
特に私なんかは股間に強壮が集中し、机が傾いたぐらいで。
そんな意味からも、昼間っから食うもんじゃないよなあ。
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