ニュースを見ていると、姉歯物件に関わらず
耐震偽造構造のマンションが出たとやらで、
その住民が責任者に鬼のような形相で詰め寄っている、と
そんな光景を、よく目にする。
まあ、他人事の観点から言わせてもらえば、運が悪かったよ。
「じゃあアンタ、このマンションに住んでみなさいよ!」
いつ崩れ落ちるかわからないマンションで生活する恐怖を
それはまあエラい形相で詰め寄っているわけだが、
それはそれ。
エラそうに勝ち組気取って、カッコつけたマンションなんか買うんだから
それぐらいのリスクがあってしかるべきである。
「じゃあアンタ、このマンションに住んでみなさいよ!」
我々のような社会的弱者は、いつ崩れ落ちるかわからないマンションに
住んでいるのではなく、
いつ崩れ落ちるかわからない人生を日々恐々としながら送っている。
家賃が月5,000円ぐらいなら、喜んで住まわせて頂こう。
崩れるまで快適な生活が出来ることすら羨む、
今の生活すら維持するので精一杯な人々たちが大勢いる。
まあ、他人事だから言わせてもらうが、
彼らは同等物件以上に等価交換、もしくは支払った金額の数倍の慰謝料を
もらえれば、別に文句はないはずである。
もしくは、超大震災か何かで、日本に存在する建物のほとんどが倒壊する
ような状況に陥れば、それはそれで文句は言わないはずだ。
要は、自分らだけ損するのが嫌なのだと思う。
まあ、他人事だから言わせてもらうが、
日本にサムライはいなくなったなあ、としみじみ思う。
芝居がかった怒りもさることながら、販売会社に対する財産の保全や
国や自治体に補償を要求する姿などを見るにつけ
目的があり、それを遂行しようとするのなら、もう少しやり方があると
思うんだけどなあ。
それもすべては自分の利益を保全するためでしょ。
こんな人たちは、間違っても麦飯だけで農村を野武士から守ろうなんて
思ったりしないんだろうなあ、と。
まあ、他人事だから色々言わせてもらったが、
自分事だったら、こりゃ大変である。
なにせ12万円のパソコンのHDDから異音が出てる気がしただけで
秋葉のヨドバシに詰め寄るほどなのだから。
とはいえ、マンションを買えるだけの甲斐性はこれからもないはずだから
これからも傍観者のままでいけると思いますよ。
まあ、他人事だから言わせてもらうけど、
アンタらだったら、無一文だろうと借金を抱えたとしても、
死にさえしなきゃ、またウマくやり直せるよ。
マンション買えるだけの甲斐性があるんだから。
(って、励ましのつもり・・・ に、なってない?)
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