2007年  5月 28日(月)

昨日書いた冗談のつもりの”ブルガリの携帯ストラップ”。

調べてみると冗談でもなんでもなく、当然のように市販されているという。

そんなの買う人いるんだ?と、軽い衝撃を受けたわけだが、



とにもかくにも、予言通りN904を発売日である5月25日に購入したわけだ。



よっ!江戸っ子だねえ!という声も聞こえてきそうなものだ。

やはり発売日に買うというのは一つの縁起担ぎであり、どうせ新し物好きなら、

うだうだ悩まず、即購入。これも慣れると思わぬ衝動購入に対しても

(ああ。どうせ俺ならどうころんでも買ってたさ)と思うことが出来るので



使う使わない、勿体無い勿体無くない、損しない損した、という概念がなくなる。



俺から言わせれば「メールとインターネットしか使わないから」と言って

PCを買い控えする人。そういう人こそ最新型を追うべきだ、と思う。



PCの限界や寿命を感じPC購入を検討する人ほど、物の価値がわからないのだから、

最新型の、PCメーカーが「何とか売ってやろう」と工夫に工夫を重ねた最新機種を

黙って買うべきなのである。

そう。ブルガリのストラップを買う暇があったら、そういうものを買うべきだ。



で、別に舶来物の批判をするわけでも、いわんや賢者の買い物に興じる買い控え層の

批判をしたいわけではなく、むしろ、そんな私の今ある、本件の衝動買いについての

「もやもや」について話をしたいのである。





そう。所有してしまえばステファノちゃんのやらずぼったくりなデザインも、工夫が

ないだけに早く慣れそうだし、そもそも内容の洗練さに惹かれて購入した機種だから

今のところ機能的なものになんら不満はない。37,000円弱、という、金額に対しての

満足度は、ぱちんこ屋にいる仕置人に仕置きされることを思えば、比べるまでもない

ほど高いものであると言える。



ただ、皆さん。

営業とか接客とか企業のサービスっていうのは、難しいもので。





話は購入した翌日。

購入した日は設定やらカスタマイズやらをして悦に浸っていたのであるが、

せっかく新機種を購入したのだから、ついでにドコモの契約プランでも見直して

みよう、と、錦糸町でぱちんこ必殺仕事人でしこたま仕事された後、



(4万もの金をせしめて、恨みを晴らすどころか、恨みを積もらせやがって!)と

代官にレイプされた後、仕事料を持って尋ねた中村主水に孕まされた小娘のように

わなわなと肩を震わせながら、ドコモショップに向かったのである。





(ああ、こんなダメ人間は、せめて携帯ぐらいは無駄遣いしちゃだめだ)と、

余分な付加機能も解約するつもりだったのである。





「お待たせ致しました〜♪」



大して人もいないショップなのに、無理無理用件を聞かれてレシートのようなものを

渡された瞬間に、奥で若い男が手を振り案内をしている。



そのウェンツ瑛士をアホにしたような顔の好青年は



「今日はどのようなご用件ですか?」明るく快活に、私に話しかけてきた。





「え〜と、今日は古い携帯のお財布携帯のデータを移行してもらおうと思って」



そう、主目的は、データの移行だ。

ICデータの移行はメンドクサイし、何より取扱説明書にドコモショップでできる、

と記載してあった。





「わあ!すごい!新発売のNじゃないですかあ。発売日に買われたんですか?」



「・・・まあ、ね」と、内心してやったりの江戸っ子気質の私。



「ありがとうございます。今度のNはデザインがいいですよねえ!」



「(ま、俺はどうかと思ってるんだけど)・・・」



こういう明るく屈託のない接客態度は、褒められこそすれ、決して悪いことではない。





「で、データの移行なんですけど。申し訳ありませんができませんよ!」



満面の笑顔でこう言われても、「は?」としかいいようがないのだが、

出来ないものをガタガタ言っても始まらない。「へえ、そう」とか言いながら、

せっかくカウンターに着いてるんだから、プランの相談もしようと思い、





「あとね、今使ってないPHSが契約しっぱなしだから、解約しようと思う」



と告げたところ、そのまま快活に





「わかりました〜。契約状況の確認を致しますねえ〜」



と、パソコンをたたき出すアホウェンツ。





そうなのだ。PDAやノートPCのためにP−inコンパクトというPHSカードを

購入したのはいいが、どうやらドコモの都合でPHSのサービスが終了になるようだ。



どうせサービス終了となれば、請求がとまるだろうと”メンドクサイから”使ってない

のに、何の手続きもしてなかったのである。しかし仕事人にレイプされた後となっては

少しでも無駄な出費は抑える必要があった。





「しかし残念ですねえ」



「まあ、どうせ使ったなかったし、勿体ないから」



「勿体ないのは、今日Nを買えば2万円引きだったのに・・・」



へえ・・・












なんだと!





「ですからPHSの解約のキャンペーンをやってて、解約してくれたお客様に

 携帯買替えの際、2万円引かせて頂いてるんですよ」



「おいおい、そういうことをシャキシャキというんじゃないよ。」



「は?」



「俺は実費でこれ買ったんだよ。同じ条件の奴が同じ携帯を買うのに2万円引きで

 同じ条件で実費で買った俺が馬鹿みたいじゃないかよ」



「そうですね。勿体ないでしたね〜。ハハハ」



「ハハハ〜!じゃないよ!キャッシュバックとかポイント還元とかないのかよ」



「申し訳ありませんが、そういうのは無いんですよねえ」



「なあ、明るくフレンドリーなのはいいけどさ。接客は言わなくてもいい事は

 言わなくてもいいんだよ。そんなこと聞いたら爆裂に気分悪いじゃんか!」



「はあ。」



「どうせキャッシュバックもポイント還元もないんなら、ガッカリするだけだろ?」



「でも、そういうことをお伝えするのが仕事ですから。はい、解約できました。」





「そういうことは、もっと早くお伝えしなさいよ!」





不快な顔を浮かべる私に、ようやく彼も言い訳モードに入ったのか、どうやらドコモは

PHSの契約者宛に、上記の旨の郵送物を配布していた、的なことをペラペラ話した。



名だたるドコモから送られる書類である。条件は不備なく完備され、その条件から外れた

者に対抗するだけの要件は確実に具備しているはずである。

(解約日に携帯購入もしくは機種変更することが条件だとのこと)



言うだけ野暮なのは重々承知。

それだけの価値がある、という覚悟で買った携帯である。しかしだ。



もし私の家の庭に石油が湧いているなり、六本木のタワーに拠点を置く会社の経営者なら

笑って「勿体なかったねえ」と和気藹々と会話を展開するところだろうが、



ちょっとした行き違いでメリットを享受できず、不快になるのは仕方の無い事だと思う。





(知らなきゃいいことも、あるんだなあ)



知らなきゃ家でオナニーして快適に寝るところを、

何故か”負けた感”を胸に帰宅しなければならない境遇を、恨めしく思った。





な?接客とか営業とは、いかに相手に満足させて対価を得るか、ということだから

いらぬことを言って、相手にゴネさせるなんて、あんまりいいことじゃないよ。



例えばソープに行ってご満悦で店を出るときに、ボーイが次の客に

「本日は体重90キロ以上と申告したお客様は無料となるキャンペーン中です。」

なんて言って俺と同じ体型のオトコが、満面の笑みで入室したら、

たとえどんなに満足してたって「金を返してくれよ」っていうか、

「もう一発ヤラせてくれよ〜」って、せがみたくなるだろ?



わかるだろ?わっかんね〜かなあ?





ま、過ぎた事である。



今日の必殺の負けが6万円だったと思えばいいや、と、屁をこいて寝ようと思ったが

寝る前にDMに混じって放置されている郵便物に目を通し、どうやらコレと思われる

ドコモからの郵送物を開封してみたら、中にチケットと書かれた紙が出てきた。





「携帯購入無料キャンペーン」





無料かよっつ!






ただで買えるものに対し同条件で37,000円も支払ってしまったことに気づいたからには



明日からちょっとだけゴネようと思う。



  2007年  5月 23日(水)

ドコモの携帯が、また新しく出るようである。



今回は903iSをすっ飛ばして、904ブランドとのことで、ふと考えてみると

今、私が使っているのが902iだからして、私の買う買う人生においてこれだけ

長い間、同じ携帯を使っていたことなど記憶になく、



(ああ、無理無理にでも、新しい携帯を買わにゃならんなあ)と

そういう気持ちになっていたのである。



FOMAになってからは、N901、N902と変えてきて、すっかりNECマニア。

それまではずっとSO(ソニー)だったのであるが、N901のビターチョコモデルに

引かれてしまって衝動的に購入。メールを打つ際の「T9入力方式」に慣れてしまうと

他の入力方式がおっくうに感じてしまいそうなので、これからもNEC系になりそうだ。



で、N904iの発売日が明後日(25日)に迫っているのだが、正直なところ

どうにもピンとこない気分で一杯なのである。



ラインアップ唯一のVGA(ワイド)液晶、ワンセグを排除しコンパクトなサイズ、

ハイスピード通信など、さすがはNEC、クオリティに主眼を置いていることには

好感が持てるのであるが、どうにもピンと来ないのはそのデザイン。



初めてHPを見た時には「何かの冗談だろ?」と思い、ちょっとして「そうだそうだ、

これはプロトタイプなんだ」とひとりごち納得したものだが、



どうやら、本気も本気。あのままで発売されるようである。



ステファノ・ジョバンノーニとかいうイタリアのデザイナーがデザインしたそうだが、

頭の中に?マークが飛び交っている。

シンプル?シンプルはシンプルで結構だが、



http://www.n-keitai.com/pickup/n904i/new/main.html



「二つのBOXを重ねたような・・・」って、当たり前やんけ!折りたたみ式なんだから!



ドカベンのような箱を薄くして二つ重ねて「二つのBOXを重ねたような・・・」って

力説されても、これ以上のコメントはしようがない。



それと結合のヒンジの部分。これは蛇腹のようなデザインをしているのだが、

コンセプトとしてこうするなら、ガンダムに出てくるザクの口の部分のようなパイプの

デザインにするなりして気を遣って欲しいところなのだが、繋ぎ目やらもきっちり見えて

職場にいる私でさえも最近はご無沙汰である、壮絶なやっつけ仕事な雰囲気である。



あと、色。



表を真っ白く塗って、内側を真っ黒に塗って「Night and Day」って称してるが、

キャンバスに一本線を引いて

「水平線のかなたに」ってタイトルをつけるようなマネしくさって



中学生だってそんなの美術の時間に提出したら「反抗的だ」とか言われて

内申書が下がって高校の推薦取り消されちゃうよ。





はっきり言って、どうしてこういう人にデザインを頼むんだろ?



これより洗練されたデザインを求むなら、ウチの弟に頼めばいいし、

これより斬新なデザインを望むなら、ウチの犬に頼めばいい。



「ハハハ。ジャップは深読みするから仕事がやりやすいよ」と

ニヤケるステファノちゃんの顔が脳裏に浮かぶ。ナメられてるね、間違えなく。





・・・てなことをK君に息巻いて話していたところ、彼も興味を持ったのだろう。

何かの折に、HPなり店頭のモップアップなりでN904のデザインを確認したらしく





>「そんなに悪くないのでは?」

>「私は良いデザインだと思いますよ」

>「結構いいんじゃないかと思いましたよ」





・・・え?





日を変え彼から送られてくるメールを見るにつけ、思うところは



方や超有名総合百貨店の頭脳とも言える部署で日々辣腕を振るうオトコのセンス。

方や「質実剛健な機能美」と言い張りユニクロのシャツで乳首を透かしてるオトコ。



まあ、K君と比べるまでもなく、冷静に考えればセンスに乏しいのは世間より俺か?



浅野忠信よりオダギリジョーより堂本剛より、美的センスは優れていると、

正直なところこっそり思っていたのだが、いやいや、あのセンスが分からない方が

世間的には鈍感なのかも知れない、と、ふと思った次第である。





うんことカレーの区別ぐらいしかつかない鈍感な私に、したり顔で評論されてしまった

ステファノ氏と関係者に深くお詫びを申し上げると共に、ええ、私もいい大人。



長いものには巻かれますよ。いや、本心からカッコいいと思いますよ。





わざとらしい?いやいや、本当にカッコいいと思っている証拠に





明日か明後日に買っちゃいますよ、マジで。


ブルガリか何かが携帯ストラップを出してたら、それも付けて。



イヤ〜ん、イタリア〜ン♪



  2007年  5月 15日(火)

赤玉、ポン。



こういう夢を見て、飛び起きたのは今は昔の高校生の頃の私である。



赤玉、というのは一般的に精子が打ち止めの際に出る、「打ち止めですよ〜」のサイン。

生物学的にそんなもの出るはずないと思うのだが、あまり狂ったようにオナニーをしていると
それを戒めるために(誰がだ)「あまり出しすぎると精子が打ち止めになる」ということを
暗に表現しているものであると思っていた。



だからこそ、お猿さんであった高校生の頃の私は、戯れに3連発して眠りについた夜に
しばしば先のような夢を見て、恐怖のあまり飛び起きたものであるが



・・・本当の恐怖は、突如として告げられるものでなく、ヒタヒタ足音を忍ばせるものである。





30を超え、肝機能障害の恐れあり、と診断されるような私の身体は、
各部位が悲鳴をあげながら衰えを見せはじめており、



先ほどカリビアンコムの動画を見ながらブツ前に手で構えたティッシュに
行儀よく着地した侘び寂びを感じさせる程の、申し訳程度の液体を見るにつけ



ああ。若い頃は、蠅を仕留めんばかりに飛び出して行った弾力のありそうな液体の棒は。

ああ。若い頃は、障子といわずプラ板ぐらいは突き抜けそうな勢いの白いビームは。

ああ。若い頃に、思わず風俗で「フォア〜」と叫んでしまった白い弾丸は。

ビデオを見ながらティッシュを構えることが、あまりにも無意味であることを、
そのティッシュでブラウン管まで飛び散った液体を、
ふき取っている時に気づいた15の夜には。



決して感じる事の無かったその喪失感は、

今や物理の法則に従い、力ない放物線を描きながらポトリと落ちるその液体が、

次第に涙のように透明になり、涙のように亀頭という名の頬を伝うようになり、

そして涙も枯れ果てた時に、私の心にポッ咲く、赤い花に変わるのだろう。



本来の目的も、素人相手の試し打ちもままならない、そんな私の日陰で咲いた花を見て
ごめんよごめんよと、自分と自分の分身に向けて呟くように謝る、そんな寂しい光景。



このまま、衰えていく勢いと量。これを恐怖と呼ばずして、なんというのだろう。





皆様は「30超えて3発目なんて、飛ぶわきゃねーよ!」と、

三十路の身空で3連発に及ぶ私に若さに感嘆するかも知れないが、



いや、俺は若い頃は3発目でも飛んだんだよ。ああ。カーテンまで。



  2007年  5月 14日(月)

シルベスター・スタローンがオーストラリアに薬物を持ち込んで有罪を喰らった、と



なんだよハリウッドスターは何でも麻薬かよっ、と、早合点するのはいかがなものか。
違法に持ち込んだのは、なんと成長ホルモン。

オーストラリアもケツの穴が小さいなあ、と思いつつ、マニアやおホモの方々のために
ケツの穴を広げる薬も痛いという感覚を無くす薬もあるというのはあくまで余談。



公開中の映画、「ロッキー・ザ・ファイナル」でロッキーこそスタローンは”夢を諦めない”
ヒーローの再起を演じていて、これが1に匹敵する感動を呼んでいるのである。

観客はロッキーに自分を投影するのではなく、スタローンそのものを投影して涙する。

そう。今ではCGやなんやらの特殊効果があるにもかかわらず、副作用というリスクを背負いながらも肉体を磨き上げ、そしてスクリーンで己の姿を鼓舞する彼自身の姿に、感動する。



彼には富や名誉もあるだろう。そんな彼が、身を呈しても伝えたいことって、
いったい何なのであろうか?



これを見たとき、君たちは何を感じるのであろうか?

惰性で過ごしている今の自分の不甲斐なさか、輝いていたあの頃の自分を振り返るのか。

60歳を超えてなお、夢を追い続けるロッキーことスタローンに憧れを抱くのであろうか?



その答えは、それぞれスクリーンで見つけてほしい。








そしてその答えを、私に教えてほしい。



私はこの映画を見ていないし、また、今のところ見る気もないのだから。