宝塚歌劇のページ
出会い編

 花組の「明智小五郎の事件簿−黒蜥蜴」での出来事。バレンタインスペシャルで、一生分のくじ運を使い、8列目くらい(左端)がゲットできました。初めての前方への観劇に興奮いたしました。
 そこで、ヤフーニュースにも掲載されることとなった事件が発生しました。
劇中、明智小五郎とさなえが屋敷の中で会話中に、いきなり、「ボンッ!」というスピーカーからの異音(結構大きい音)がしたと思ったら、ステージの照明が消えました。それと同時に客席の照明が点灯しました。(ステージが真っ暗で、客席が明るい状態。劇中は、ステージが明るく、客席が真っ暗)
 真っ暗なステージの中、生徒さん(役者)は止まっています。
 客席は、スピーカからの「ボンッ!」という音で、一瞬、「キャッ!」という声が客席の一部から聞こえたものの、その後はシーンとしています。
 私は、(劇中の)屋敷が黒蜥蜴の手のモノの仕業で、停電するという演出だと思っていました。所々、ざわめきがあったものの、静かだったのは、ほとんどの方がそう思ったからではないでしょうか。(私はこの演目は初めてなので演出を知らなかった)
 「ボンッ!」から、約5〜10秒したところで、ステージの後ろのほうに、ペンチやトンカチみたいなものを腰にぶら下げた大道具さんのような男性が現れ、生徒さん(役者)を手招きし、舞台裏に消えました。
 ここではじめて「何かが起きた」ことに気がつきました。さすがに場内もざわめき始めました。
 ここで場内アナウンスで、停電している事が告げられました。
 すると、一人の男性が、階段を駆け上がり出口を目指して行きます。
 『あっ!女置いて逃げやがった・・・・・』という空気が漂います。
 すかさず、アナウンスで、館内は停電で照明は付いてないから、場内から出るな、という趣旨のものが流れる。
 走り去った兄ちゃんを視線で追うべく、出入り口方向を見ると、すべてのドアに職員が付き、ドアは全開に開かれていました。恐らく、避難が必要になった場合の導線確保のためでしょう。
 しばらくして、停電は復旧しましたが、復旧に30分くらいかかると支配人のあいさつがありました。
 
 ここで、停電発生時からの設備の動き、職員の動き、観客の動きを以下に示します。

・停電発生:「ボンッ!」というスピーカの音がする。
・装置:舞台の照明が落ちるとともに同時に客席の照明(明るい)が点灯。
・客席:音に驚き、一部で「きゃッ」と小さな悲鳴がするものの、すぐに静かになる。
・役者:大道具さん?により生徒さん(役者さん)が避難誘導される。
・場内:すべての出口が開けられる。(職員が立ち避難誘導体制確立)
・場内:停電であることがアナウンスされる。
・客席:ざわめきが起こると共に、数人が出ようとする。
・場内:出ては危険とアナウンス。アナウンスと共にざわめきが小さくなる。
・客席:ざわざわとするが、アナウンスがされるたびに静かになる。
・通電開始:通電開始とともに、電源が切り替わり、一瞬場内が暗くなった。
・客席:一瞬暗くなった瞬間、一部悲鳴があがる。最初より大きい。
・場内:停電が回復したとアナウンス。
・客席:ざわざわと騒がしくなると、アナウンス。これが数回繰り返される。
・場内:支配人があいさつし、30分後に開始するとアナウンス。
・場内:トイレが許可される。
・開始:停電のあったシーンから再演される。

 ここで、特筆すべきは、停電と同時に客席の照明が点灯されたことである。これにより、スピーカーからの異音で一部の観客から悲鳴があがったものの、取り乱す者は出なかった(停電の事実に気がつかなかった)。その証拠に、通電直後に一瞬照明が落ちたが、そのときの悲鳴は大きかった。(異常事態であると認識していたため)
 また、職員により避難経路が速やかに確保されていた。トイレに出た時、職員が廊下や階段に等間隔で並び、客を誘導する体制がとられていた。
 
 停電という小さなトラブルであったが、もし、一部の観客がパニックに陥り、出口に殺到した場合、2500人以上の観客は連鎖的に危ない行動に出たに違いない。適切な処置を行った宝塚劇場の職員に拍手を送りたい。

 ここで、せめてもの救いは、セリフのみのシーンだったため、舞台装置が動いておらず、それ以上のトラブルが起こらなかった事でしょう。事故でも起こっていたら大変ですからね。

 非常時の体制の話として、以前、知人から、あるライブハウスの話を聞かされた。そこは、ライブ中、ドアを施錠していたらしい(侵入防止だそうだが)。もし、火災や地震等の災害が発生した場合はどうするつもりだろうか?。数百人は入れる会場だったそうだ。