| 我が家には「ブルーカーペット」と呼ばれている匍匐性のちょうどヘブンリーブルーを小さくした花と、これまたよく似た花だが立ち性の「アメリカンブルー」と呼ばれている花がある。どちらも一部を写真に撮るとヘブンリーブルーによく似ている。 ガーデニングの本にはコンボルブルズという名前も目にするのだが、一体どちらがコンボルブルズだったのか頭が混乱してきた。この際調べてみると「アメリカンブルー」はヒルガオ科エボルブルス属.、学名evolvulus pilosus、そして「ブルーカーペット」はヒルガオ科コンボルブルス属、学名convolvulus sabatius とあった。 と言うことはブルーカーペットがコンボルブルスで、コニファーのブルーカーペットと区別してコンボルブルス・ブルーカーペットと呼ぶようだ。 コンボルブルス属というのは日本語でセイヨウヒルガオ属で、他にサンシキヒルガオ、ビューティブルー、ブルーコンパクタなどがあるそうだ。 convolvulusとは、普通、日本語でヒルガオと訳されるが、植物用語でいうconvolvulusは日本のヒルガオとはちょっと違うもののようだ。 さて今回このページを書こうと思ったのはそれを調べている時、こんな素敵なサイトに出合ったからだ。これだからインターネットは止められない。 Bessie had been down into the kitchen, and she brought up with her a tart on a certain brightly painted china plate, whose bird of paradise, nestling in a wreath of convolvuli and rosebuds, ベッシイはキッチンへ下がると華やかな絵皿にタルトを載せて 戻ってきた。その絵皿は極楽鳥が昼顔やバラのつぼみに取り 巻かれている柄で、 このサイトの管理人の方は「ジェーン・エア」のこの描写から当時の西洋の陶磁器の絵付け(絵柄)に思いをはせ、ヨーロッパの陶磁器の発展における東洋の陶磁器の影響や、当時の絵付けの傾向についても実際に伝統ある有名な工房の絵皿を紹介して考察し、このタルトをのせた絵皿について想像されていてとても興味深く読ませていただいた。 シャーロット・ブロンテが「ジェーン・エア」に書いた絵皿の柄rosebudは私のサイト名の薔薇のつぼみである。そしてconvolvulusはヒルガオである。厳密に植物学的convolvulus属(セイヨウヒルガオ属)を指してはないだろうが、当時のイギリスでブロンテはどんなconvolvulusをイメージしたのだろう。 この管理人の方はヨーロッパ原産で明治初年に園芸花卉として日本へ輸入されたconvolvulus属サンシキヒルガオを"17世紀には画家に好んで描かれた花"だと書かれているが、確かに19世紀以前のマイセンの絵皿には花も葉もいかにもサンシキヒルガオらしき青い花が多く描かれている。
上のマイセンの絵柄を 大きくしたもの 「convolvulus」という一語で画像を探したところ、千葉県立中央博物館に収蔵されている「カーチス植物雑誌」の画像にたどりついた。「カーチス植物雑誌」は、1787年にイギリスで創刊された世界最古の植物学雑誌で、このサイトに紹介されている50枚のデジタル画像の中のplate027が「Convolvulus tricolor」、plate113が「Convolvulus purpureus」である。 また同雑誌を紹介した別のサイトでConvolvulus sepiumと書かれた画像もあった。 「Convolvulus tricolor」は「サンシキヒルガオ」で英名はdwarf convolvulus、「Convolvulus purpureus」は「マルバアサガオ」でこれは英名 Common morning glory で、欧米でアサガオといえばこの種をさすらしい。 ブロンテの描いたものは葉っぱの長さがちょっと違うようだが、でも似ている。 (因みにヘブンリーブルーの英名はBlue Morning Glory) こちらの「アサガオと近縁種の学名について」の説明によるとこの雑誌が発行された頃はニホンアサガオもマルハアサガオもConvolvulus属だったことが書かれている。 ← 1770年頃(マイセン) それにしてもブロンテがイメージしたconvolvulusは一体どんな花だったのだろう?英語にも、英文学にも、そして植物学にも縁がない私も、ちょっとした好奇心で、もう2ヶ月近く、時々思い出しては調べているがなかなか前に進まない。 |
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