名鉄3400系はその姿から"いもむし"の愛称で親しまれており、1937年(昭和12年)に合併によって誕生した名古屋鉄道初の車両として登場しました。東部線(現在の豊橋〜神宮前間)の特急車両として活躍し、西部線の850系"なまず"と共に名鉄を代表する車両として活躍しました。 流線形の車体や前面の曲面ガラスなど最高技術を推移した車両は、当時から異彩を放っていました。その後、車体塗装が3回変更されたり、中間車が増結されたりしたものの、登場時のスタイルが維持されていたことから、1993年(平成5年)に鉄道友の会から"エバーグリーン賞"を受賞しました。その際にグリーンを基調とした登場時の塗装に変更されました。翌年にはサービス向上のため、外観を損なわずに冷房化が実施されています。 その後も、広美線や小牧線での運行や各種イベントにも使用されていましたが、1997年(平成9年)からは定期運用から外れてしまい、車庫で暮らす日々が多くなりました。 動態保存をしていく上で維持費などがかかることは会社にとってはつらいことで、遂に2002年(平成14年)8月31日を最後に引退する発表をしました。 サヨナラ運転は8月の土・日を中心に行なわれ、最後の雄姿を見るために全国から人やメディアが殺到しました。引退後の予定は決まっていないようで、今しばらくは車庫の片隅で暮らす日が続くものと思われます。 |