廃止される駅 〜 名鉄美濃町線、田神線
〜  取材日 2005. 1.22
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名鉄美濃町線は徹明町〜関まで18.8km、田神線は田神〜競輪場前までの1.4kmの路線です。

徹明町は岐阜市の繁華街ですが、岐阜駅とは1kmほど離れており名古屋方面に出るときは乗換が必要でした。そこで、新岐阜駅に直接乗り入れるために新設した路線が田神線です。美濃町線等の電圧が600Vに対して田神〜新岐阜間は1500Vであるため、両方の電圧に対応している複電圧車のみが乗り入れています。

路線は徹明町〜野一色付近、上芥見付近、市ノ坪付近〜競輪場前が併用軌道で、徹明町〜梅林間を除いて全線単線。運転系統は徹明町〜日野橋、新岐阜〜新関、関の2系統で、運転本数を確保するため、徹明町発着の列車と新岐阜発着の列車が競輪場前〜日野橋間で続行運転をしているのが特徴です。

岐阜市内区間は安全地帯が設置されておらず、道路の真ん中で電車を待っていた乗客が跳ねられるという事故が発生したこともあります。また、軌道上への自動車の乗入れが禁止されておらず、特にラッシュ時は右折車が軌道をふさいでしまい定時運転に支障が出ています。

また、昼間は30分間隔で運転されており(徹明町系統は60分間隔)、かつ全線に渡ってバス路線が平行しているため、使い勝手が他都市と比べても極端に悪いです。

そういう理由からか乗客数は年々減少しており、名鉄は地元自治体に廃止を打診。存続したときの経費がかかりすぎるなどの理由により、岐阜市などは存続を断念。2005年(平成17年)3月31日をもって廃止されることになっています。


徹明町駅 (岐阜県岐阜市金園町1丁目、1950年(昭和25年)4月1日開業)

岐阜市の繁華街に位置する駅で、南側の駅舎跡地に切符売り場があります。

金園町4丁目駅 (岐阜県岐阜市金園町4丁目、1950年(昭和25年)9月10日開業)

岐阜駅前〜関方面にはバス路線が並行して走っているため徹明町系統の利用客は少ないです。

梅林駅 (岐阜県岐阜市金園町7丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

徹明町からここまでは美濃町線で唯一の複線区間。

金園町9丁目駅 (岐阜県岐阜市金園町9丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

道路にホームが描かれている駅。岐阜市内の電停に安全地帯はなく、電車が止まるまで道路端で待機しています。

競輪場前駅 (岐阜県岐阜市東興町、1950年(昭和25年)4月1日開業)

美濃町線と田神線の連絡駅で両線の運転拠点地。天気がいい日は金華山の岐阜城が見えます。

北一色駅 (岐阜県岐阜市北一色7丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

2方向へ向かう列車が続行で運転されるため、ホームの長さが2編成分描かれています。

野一色駅 (岐阜県岐阜市野一色8丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

県道から奥に入ったところにあり、昼間の徹明町発着便はここで折り返します。

琴塚駅 (岐阜県岐阜市琴塚1丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

金華山の東にある小高い山に沿ってある駅。

日野橋駅 (岐阜県岐阜市日野南6丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

市内均一料金区間の北端で、朝夕の徹明町発着便との乗り換えはここで行います。

岩田坂駅 (岐阜県岐阜市岩田坂1丁目、1957年(昭和32年)8月11日開業)

その名の通り、坂を登りきったところにある駅。

岩田駅 (岐阜県岐阜市岩田東3丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

国道に沿ったところにある駅。交差する道路とはすべて踏切があり、定時運転が可能。

下芥見駅 (岐阜県岐阜市芥見1丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

駅舎が残る駅。ポイント通過は踏切の関係で時速5kmと歩く速度並み。

上芥見駅 (岐阜県岐阜市上芥見、1911年(明治44年)2月11日開業)

併用軌道に入るか入らないかの所にある駅。待合室が道路をはさんで向かい側にあります。

白金駅 (岐阜県関市下白金、1911年(明治44年)2月11日開業)

津保川を渡り、関市に入って最初の駅。

小屋名駅 (岐阜県関市小屋名、1911年(明治44年)2月11日開業)

かつてはホームとバス停が一体化していた駅。

赤土坂駅 (岐阜県関市小屋名、1911年(明治44年)2月11日開業)

周りに田畑が広がる駅。ここから先は両側を道路に挟まれて走っていきます。

新田駅 (岐阜県関市新田、1911年(明治44年)2月11日開業)

国道248号線と市道にはさまれており、近くを東海北陸道が横切っています。

新関駅 (岐阜県関市栄町1丁目、1911年(明治44年)2月11日開業)

美濃町線で唯一駅員の居る駅で、半数の便はここで折り返してしまいます。

関駅 (岐阜県関市元重町、1999年(平成11年)4月1日開業)

新関〜美濃間廃止の条件として作られた駅で、長良川鉄道関駅の南に位置しています。


新岐阜駅 → 名鉄岐阜駅 (岐阜県岐阜市長住町2丁目、1914年(大正3年)12月26日開業)

各務原線の隣に改札口とホームがあります。

田神駅 (岐阜県岐阜市入舟町1丁目、1926年(大正15年)1月21日開業)

車両寸法違いから、高いホーム(各務原線)と低いホーム(田神・美濃町線)の両方があります。

市ノ坪駅 (岐阜県市ノ坪町1丁目、1970年(昭和45年)6月25日開業)

岐阜600V線区の車両工場が隣接しています。

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