ニュータウンへの足として 〜 桃花台新交通
〜  取材日 2005. 8.12
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桃花台新交通は、名古屋の北部、小牧市にある桃花台ニュータウンへの交通手段として、1991年(平成3年)3月13日に小牧〜桃花台東間7.4kmが開業しました。

「ピーチライナー」という名称は、桃花台線の全体のイメージを表す愛称名として、 開業前に一般公募し選ばれました。

夢と希望をのせて開業したものの、小牧駅で連絡する名鉄小牧線は、上飯田駅で地下鉄と連絡しておらず、都心へは徒歩で隣の地下鉄まで向かわなければならないか、バスに乗り換えるかが必要でした。そのため、桃花台線は利用者数が伸び悩み、毎年赤字続きでした。

その後、2003年(平成15年)3月27日に上飯田連絡線が開業し、地下鉄名城線と連絡できるようになり利便性が向上。桃花台線では利用者増を狙い、赤字続きにもかかわらず運賃値下げという思い切った行動に出ました。

その成果が出たのか、乗客数が僅かながらも伸びているとか。ちなみに初乗り区間は200円→160円に、小牧と桃花台東間は350円→250円に値下げされています。

しかし、今後も乗客数が増える見込みがないとの憶測から、更なる打開策として、新交通システムを廃止してバスシステムへと変換する、というニュースが発表されています。


全駅とも自動券売機と自動改札機が完備されており、「トランパス」対応の自動改札機も備えられています。 ホームはすべてドア付で、電車のドアと連動して開閉します。電車の自動化は行なわれておらず、運転手が乗車しています。
4両編成の小さな電車の先頭車にはもちろん運転席がありますが、後方には運転席がありません。
ピーチライナーは常に進行方向が決まっており、終点に着くと大きなループ線をたどって進行方向を変えているのです。 車内は横3列のシートがすべて進行方向を向いており、座席の向きを変えることはできません。

小牧駅は地下にある名鉄小牧駅の真上にあります。ホームは上下線間にある島式ホームの他に、ラッシュ時用の降車ホームがもう1つあります。けれども、ピーチライナーの乗客数から考えても利用されたことはほとんどないのでは・・・。
小牧を出た電車は、地下から出てきた名鉄小牧線と並走します。次の小牧原駅で右に曲がりつつ名鉄線をオーバークロス。そのまま国道155号線バイパスの中央を東に向かって進みます。
東田中付近は住宅や工場などが続いていますか、上末付近からは田畑や桃畑などが広がってきます。
東田中、上末は国道の真上に駅があり、屋根付きの歩道橋からアクセスします。 上末〜桃花台西間はかなり急な登坂になりますが、ピーチライナーはグングン登っていきます。
桃花台の住宅街が見えてくると国道から逸れて左に曲がります。
桃花台地区の中心駅である桃花台センターは地下駅。地上にはショッピングセンターがあります。
再び地上に顔を出すと、左手に桃花台線の本社と車庫が見えます。 中央自動車道をオーバークロスすると間もなく終点の桃花台東に到着します。
昼間は閑散としている桃花台東駅周辺。ローカル線の雰囲気が漂います。 開業当初はここから高蔵寺ニュータウンを通ってJR高蔵寺駅まで延伸する計画があったのですが・・・。
駅前にはライバルの「あおい交通」のバス停があり、2002年4月から朝夕のみですが、桃花台〜JR春日井駅を結んでいます。 もう一つのライバルが高速バス。中央自動車道には「桃花台」というバス停があり、名古屋まで乗り換えなしで行くことが出来ます。
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