【るりちゃんの初心者オタク語講座5】 るり>ども、お久しぶりの方も初めての方にもよろしくお願いいたします。普段疑問に思っている18禁パソコンゲーム関係の基礎知識を解説する、電脳妖精るりの初心者講座です(ぺこり)。ちなみに好きなものは紅茶で、嫌いなものは干しシイタケです。 ちなみに『Alpha-ROM』の基本的特徴は、 といったところですが……姉さま解説が難しいからといって、聞こえないふりして牛乳振り回しながら隣でヨーグルト作るのはやめてください。
「ゲーム脳の恐怖」(NHK出版)という、チープなオカルト本のようなタイトルの本があります。日大の森昭雄教授による著書で、テレビゲーム(この表現も年代を感じますね)をある程度以上やると、脳の大事な部分が十分に働かなくなり、健全な精神状態が阻害される・・・平たく言うと、子供がゲームをやり過ぎると馬鹿になるというものです。 森教授は移動可能な脳波計を開発して、ゲームをプレイ中の人間の脳波を測定する実験を行いました。 そしてこの脳波計で、ゲーム漬けの人と、そうでない人の脳波の比較測定をしたところ、ゲーム漬けの人は、人が考えているときによく出るβ波がほとんど出ず、痴呆症患者と同じような脳波になっているということを発見したということです。 その実験を踏まえて森教授は、脳の神経回路がほぼできあがる10歳まではテレビゲームをしない方がよい。できれば18歳を過ぎてからすべきだと言っています。 ところで昔のテレビ番組の実験でゲーム好きの人の脳波をプレイ中測定したところ、α波が大量にでていたというものがありました。β波は緊張すればよく出るし、リラックスすればα波が出ることはよく知られています。 常識的に考えてみればゲーム経験が少ない人は緊張するからβ波が多くでるのであって、逆に遊び慣れていればあまり出ないのは当然です。β波が十分に出ないからというだけで、その人の脳機能が痴呆症患者と同じになっていると結論を出すのは少し極論ですし、第一、10歳より前からゲーム漬けになると痴呆症病症と同じような脳になるというならば、そういった実例を一定数、挙げなければいけないはずです。 その努力なしに、あるデータの一面を取り上げ、『ゲームをやり込んでいる人間の脳波』=『痴呆患者と似ている』=『同一』と、あたかもそれが真実であるかのように断言するのはあまりにもアバウトというもので、ほとんど「オナニーやり過ぎると馬鹿になる」と言うのと同程度の無茶な理屈です。 もちろんだからといっていくらゲームをやっても影響が出ないと言っている訳ではありません。幼い子供にとって実体験が大事であるのは経験からも裏付けられています。しかし多少ゲームをやったところで生活全体のバランスが取れていれば問題はないのではないでしょうか、これが世間一般の常識です。 大事なのはそうした健全な常識を信じることだと、わたしは思いますけど。【るりちゃんの初心者オタク語講座3】 ―移植甘いかショッパイか?― 『下積みはまずエロから』と言うことで、あまり知られていませんが、現在一般作品をリリースしている大手ブランドにもいわゆる下積み時代はありました。 例えば80年代の18禁ゲーム黎明期にはコーエーが「団地妻の誘惑」「オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか」などといったタイトルの作品をリリースしましたし、日本ファルコムも「女子大生プライベート」というタイトルの作品を世に送り出しました。工画堂スタジオの「エミー」「ブリーズ」(いずれも発売はアスキーです)などのタイトルは後の出世作を髣髴とさせるものがありますし、エニックスですら「ロリータシンドローム」といったエロゲーを発売したりしました。 まあ、倉○聰氏が昔アニメの脚本を書いていた前歴を隠しているのと同じくらい(「0戦はやと」という作品です)、現在では忘れたい過去であるのは想像に難くないですが(笑)。 実際、当時の作品は今と違ってグラフィックの90%以上が行為シーンのいわゆる「ヌキ系」がメインでした。ビデオや雑誌同様購買層も完全に一部アダルト向けということで、必然的に制作サイドの認識と売上げも「小遣い稼ぎ」程度と軽いものだったのでしょう。 それでも何事もなければ一般ブランド謹製のエロゲーなどというものが生き残っていた可能性もあったのですが、90年代にフェアリーテールの「沙織」がわいせつ物として法的規制の対象になったのを契機にして、自主規制団体として「ソフ倫」(18禁ゲームに付いている銀色のシールを1枚35円で卸している謎の団体)が登場し、それまで曖昧だったアダルト向け作品と一般作との色分けが明確になって以来、そうしたブランド作品は消えてしまいました。(他にも裏の方でドロドロとした駆け引きがあったようですが、とりあえず一般メーカーは「ブランドイメージから」との大義名分で撤退していきました) さて前回、家庭用ゲーム機ソフトの売上にちょっと触れ、とりあえず市場規模から『ヒット作』の販売本数を18禁ゲームソフトの8倍と試算しましたが、某FF]Tの国内売上げが21万本だった現在、どうも全然掛け算する必要なかったようですね。なお、家庭用ゲーム機ソフトの場合、ロールプレイングゲームやアクションゲームなどといった分野に『超大作』といった番外ジャンルが存在しますが――予算がン0億円で採算分岐点(これだけ売れれば採算が取れるという本数)が海外も含めてン00万本とか言う化け物ソフトですけど――18禁ゲームソフトは基本的にアドベンチャーゲームなので、比較対象はあくまでギャルゲー等として、これらは対象から外しました(ちなみに18禁ゲームでの売上本数の最高が30万本くらいで、ギャルゲーでの最高が「ときメモ」の約45万本です。これは現在も破られていません)。 さてロールプレイングゲーム(RPG)やシュミレーションゲーム(SLG)などと違って、アドベンチャーゲーム(ADG)の場合、ぶっちゃけ既存のシステムさえあればシナリオとグラフィックを変更するだけでゲームの制作は済みます(ちなみに18禁ゲームのジャンルで皆無なのはスポーツ系ですが、その理由は簡単、この業界の人間は そんな訳で「ときメモ」以降、アドベンチャーゲームは少ない予算と人員で運営する18禁ゲーム業界でも普く流布することになった訳ですが、その結果現在は本家ギャルゲー以上に多様に変化し、またパソコンソフトの大容量に物を言わせる形で、個々のイベントシーンやストーリー、グラフィックやボイスなど豪華に盛り込まれる形へと進化しました。 ちなみに、現在の主流を大別すれば、イベントシーンとストーリーに主眼を置いての『感動系』作品か、グラフィックやボイスで魅せる『萌え系』などとに分かれるようです(かなり曖昧な区分けですけど)。これらは、黎明期の作品と違い可愛らしい絵柄とソフトな内容で、購買層もギャルゲーとかなり重なっています。(反面、最初の話に戻りますが、こと販売本数に限って言えば、ギャルゲーは伸び悩みから昨年の売上げ上位であった「ときめも3」と、今年のアダルトゲーム売上げ上位の「大悪司」とはほとんど変わらないという結果です) ※ 注)ときめも3・・・日本初のゲームファンド(投資)。参加者は1口1万円(申込は10口以上から)を、「ときめきメモリアル3」と女性向の「ときめきメモリアルGirl’s Side」に投資し、その出荷本数に応じて償還されるというもので、当然出荷本数が少ないと赤字になります(なりました)。特典としては、口数の多さに比例して順にスタッフロールに名前が載るというものがウリです。
上記表は、1口(1万円)当りの売上げに対する原価予想額です。「ときメモ3」「Girl’s
Side」がともに元祖「ときメモ」並みの45万本の売上げがあれば1万6500円(+6500円)の償還だったのですが・・・。ちなみに「ときメモ3」が20万本以下の売上げでした。 そんな訳で現在かなりのタイトルが家庭用ゲーム機へと移植されていますが、18禁ゲームを支える中小ブランドにとって移植は、なかなかハードルが高いようです。 移植に関して、これまで膨大なタイトルを受け持っていたドリームキャストが、セガの失速で先行きが見えましたし、プレステーションは、なにしろレーティング(規制)が鬼のように厳しいソニーです。「To Heart」を唯一の例外として、18禁パソコンソフトでのタイトルをそのまま使用することすら駄目ということで、メーカーはリスクを承知でタイトルを変更するか(マイナーな漫画をアニメ化するのにあたり、タイトルをまったく変えるようなものです)、或いは最近多い例として一旦D.Cへ移植してから再移植するか、企画の段階からPS用として通すしかないということで、スタッフ・資本の充実している会社でなければ土台無理な話でしょう。 ならば他のゲーム機ではどうかと言うと・・・まあ任天堂やマイクロソフトが許可を出すわけがありませんね(笑 【るりちゃんの初心者オタク語講座】 小学生が将来のなりたい職業の1位に公務員と書く日本経済の先行きよりも、そこまで周囲の顔色うかがうものかと社会教育のありかたにそこはかとないゆがみを感じる今日この頃ですが、先進的職業イメージとクリエーターに対する幻想から、ひところ さて一昔前は4〜5人集まってゲーム会社を興そうなどという時には「とりあえずエロから」と言われたものですが、昨今18禁ゲームでありながら10万本以上の販売を収め、興業的にも外れがない(はっきりと旨みがある)業界なのが明瞭になるにつれ、製作会社も安易に当りが出たからと言って一般作へと流れるようなことはなくなりました。 まあアニメ関係者ほどではないとは言えとは(某有名ブランドで初めてプロの声優を頼んだところ、そのギャラの安さに「これで本当に暮らしていけるのか?!」と驚愕したとの逸話があります)いえ「儲からない」「きつい」仕事の代名詞とされる美少女ゲーム制作会社。実際、会社として採算が取れているものなのかどうか、ちょっと検証してみましょう。 ▼ とりあえず、制作に関わる人数を5人として期間は4ヶ月。制作本数は一応のヒットの目安とされる1万本として計算してみました。なお機器購入費など初期費用は含まれていません。 ※明細や費用は一般的なもので、個々のメーカーによって違いや変動があります。実態は各社ごとまちまちです。あくまで参考とお考え下さい。 【ゲーム制作費】 ・人件費 25万円(1ヶ月)×5人×4ヶ月=500万円 ・事務所維持費 20万円(家賃)×4ヶ月=80万円 その他雑費 15万円×4ヶ月=60万円 ・広告宣伝費 雑誌広告費 30万円×3社×3ヶ月=270万円 チラシ作成 50万円 ・製品制作費 パッケージ 500円×10,000枚=500万 CD-ROM 100円×10,000枚=100万 マニュアル 100円×10,000枚=100万 合計 1,660万円 【ゲーム売上】 ・定価 8,800円×50%(掛け率)×10,000=4,400万円 ※ 掛け率はメーカーが問屋に卸す際の価格で、パーセンテージで表します。 これもとりあえず一般的なもので、実際はメーカーによって変動します。 ※ なお、今回の計算では初回特典を含めていませんが、仮に1つあたり100円とした場合、−100万円となります。・・・制作サイドは付けるの嫌でしょうね。 ▲ 以上、単純に計算して、1万本のソフトが完売した場合の純益は、 4,400万円−1,660万円=2,740万円となります。 ・・・わりと儲かるように感じますけど、次回作や借金(ないわけありません)のことを考えるとほとんどぎりぎりですね。 と、ここで比較までに家庭用ゲーム機ソフトの売上を例に出してみましょう。 ▼本数、制作費を同じとした場合の売上ですが、家庭用ゲーム機ソフトの場合、一般的な掛け率は60%となります。 ・ 定価 6,800円×60%(掛け率)×10,000=4,080万円 さらに家庭用機の場合ハードメーカーに支払うロイヤリティ(権利料)が発生します。ソフトメーカーやハードメーカーによって変動しますが、一般的な金額の1本あたり1,000円として計算した場合、 ・ (6,800円×60%−1,000円)×10,000=3,080万円 となり、10,000本での純益は、 ▲3,080万円−1,660万円=1,420万円 ・ ・・ということで、完売しても作品を作るごとに借金は増えるばかりです(^^: ちなみに2000年度の美少女ゲームのマーケットは500億円程度。対して家庭用ゲーム機ソフトの国内シェアが、4,131億円(コンピューターエンターティンメントソフトウェア協会より)なので、規模的には1:8といったところでしょうか。 一般作のヒット数というのが良くわからないので、単純に8倍の8万本として(まあ、往々にして5,000本に届かない作品もありますけど・・・)計算しますと、 (6,800円×60%−1,000円)×80,000=2億4,640万円 −1,660万円で利益は2億2,980万円(!)ですが、少人数で制作するパソコンゲームソフトと違って、多人数が制作に携わる一般作の場合、人件費の問題がありますので製作コストがかなり割高になると思われます。その点、月の給料が3万だったなどという労働基準法違反な話もある美少女ゲーム制作ソフト会社は、変な意味自由が利くかも知れませんね。 結論としては、資本がなく少人数でもある程度コンスタントに作品が売れるようなら美少女ゲームソフトの方が元金の回収率は良いですけど、ある程度の規模と資金が有るようでしたら家庭用ゲーム機ソフトを作る方が遥かにお得だという、割とありがちな答え結論に落ち着きました。 【るりちゃんの初心者オタク語講座】 ―その1・ゲームのコピーについて― さて、ゲームソフトをコピーして中古ソフト店へ売り払うとか、WinMXで複製したイメージファイルを交換するなどという犯罪行為はもちろん論外ですが、いざと言うときに備えて、CD-ROMをバックアップする私的複製は一応、著作権法でも例外的に認められています。(それを譲渡・販売・配付などするのは違法ですけど(^^;;) ですが著作権法の改正でプロテクト(ちなみに著作権法では「技術的保護手段」、不正競争防止法では「技術的制限手段」といいます。なんで言い方が違うのかは謎です)自体が物理的に厳しくなり、さらに故意にプロテクトを外すと違法と言うことで、昨今なかなか気軽にバックアップが出来なくなってしまいました。 そんな訳で今回は美少女ゲーム、ライティングソフトのコピープロテクトについてちょっとだけ解説したいと思います。(内容はあくまで個人的見解ですので保証の限りではありません。単純な間違いの指摘やご意見以外の苦情は受け付けませんので悪しからず)
※ MCはメディアチェックのことで、CD−Rだと起動できません。SafeDiskがあってもコピーしてなおかつ合法という方法はありますが(後でご紹介します)、これがあるとそれすら不可能です。 ・リングプロテクト ★ リングプロテクトを採用した主だったゲームは以下の通りです。
見ましたね? さあ、今後ライティングソフトの能力が上がり、貴方がこれらのソフトを気軽にコピーして「知らなかった」と言い張っても駄目です。即違法ですから。 ・ Audio Track less than four sec.・・・4秒以下のオーディオトラックを作り、ライティングソフトにエラーを引き起こさせる。 ・ CD-Cops・・・EXEファイルを暗号化し、起動時にオリジナルCDとキーコードの入力を求めるもの。 ・ Dummy Files・・・CD-ROMにダミーファイルを混入して、ライティングソフトにエラーを引き起こさせる。 ・ IIIegal TOC・・・CD-ROMのTOCを操作して、ライティングソフトにエラーを引き起こさせる。 ・ Laser Lock・・・CD-ROMに特殊なレーザーで刻印を入れ、それをチェックする。 ・ Over Size・・・CD-ROMに書き込める容量を超えて書き込んでいる。 ・ Read Errors・・・エラーセクターを仕込み、ライティングソフトにエラーを引き起こさせる。 ・ SecuRom・・・サブチャンネルの暗号化したデータをチェックする。また、メディア情報を確認する。 ■ClonyXX ・・・いつの間にか、CloneCDの宣伝のようになってしまいましたけど、とりあえず他意はありません。
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