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ホーバケット差し歯板交換(現場作業)

(2006/8/16(水)掲載)

バケット(差し歯板交換前)
バケット(差し歯板交換前)
差し歯板(交換前)
差し歯板(交換前)
差し歯板(交換後)
差し歯板(交換後)
差し歯板(交換後)横から
差し歯板(交換後)横から
先端部アップ
先端部アップ

これは、当社では「差し歯板」と呼んでおり、先端部を斜めにカットした厚い鉄板を、ホーバケットのポイントに溶接したものです。
(※「ポイント」は耐摩耗用の材質でできており、アダプタの先端にかぶせて使用するものです。) 

この事例では、古い差し歯板が磨耗したため、まずポイントと差し歯板に付着した土砂を取り除いた後に古い差し歯板を(ポイントごと)取り外し、その後にアダプタに新品のポイントを取り付けて、更に交換用差し歯板を溶接しました。

このとき、差し歯板を必要に応じて脱着できるようにするため、交換用差し歯板の裏側に、ポイント固定ピンを脱着するための穴(覗き窓)を加工する必要がありますが、穴の位置は現物に合わせなければならないので、その作業は現場で行うことになります。
(※差し歯板先端の斜めのカットは、あらかじめ当社工場で行っております。)

差し歯板を溶接する場合、(材質の関係で、溶接後にクラックが生じるのを防ぐため)特にポイント側に十分予熱をかけてから行いますが、通常は全てのポイントに溶接を行うことはありません。
それでも、ポイントが差し歯板と接する面は(若干「くの字」型で)平面ではないので差し歯板との隙間が多くなり、また強度を十分保つためもあって、溶接量は多くならざるを得ないので、溶接後に差し歯板に変形が生じるのを避けられません。
そのため、溶接終了後には、差し歯板の溶接部の裏側をバーナーで加熱してやり、(厳密なものではありませんが)歪みとりを行うことが必要になります。

この事例では、作業終了後も若干のひずみが残っています(一番下の写真)が、現場での使用に支障をきたさない程度には収まっていると考えられます。

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