(2001/12/10(月)掲載、2006/12/1(金)一部修正)
仕上がり | アップ |
バケットの先端の、開先が取ってある(斜めにカットしてある)細長い厚めの板を、リップと呼びます。
このリップは掘削物に真っ先に食い込むため、磨耗が激しい部分です。
法面(のりめん)バケットは、河川の護岸工事などで、その底面で斜面や地面をけずり、平らにならす(「法(のり)を切る」という)のに用います。
よって、バケットの底面ができるだけ歪みが少なく、平らであることが必要です。
そのため、このような修理の際には、溶接時の熱で湾曲しやすいリップを、できる限り真直ぐにすることが、要求されます。
鉄は熱を加えると膨張し、冷えると元の大きさより縮む性質があるので、溶接を行う場合はその性質がおよぼす修理物全体の変形を考える必要があります。
特にこの法面バケットのリップのように溶接部が長い場合、変形が大きくなりやすいので、場合によっては溶接後に変形の修正を行います。