股関節・肘関節の検査について
詳しくは、OFAの私的解説ページを見ていただければわかると思います。股関節・肘関節の疾患に対して、飼い主さん自信が、アメリカの検査機関へ依頼して、そして検査を受けるというものです。最近では、日本にも検査してもらえるところができ、同時に出される方も増えてきています。日本遺伝病ネットワーク(JAHD)というところです。大型犬の繁殖を考えている方はぜひやっていもらえたらいいかなという検査です。
股関節の検査というのは、今後の繁殖などを行い血統を残すという面では非常に重要なことであり、出来ればこういったものの普及促進が進むのを祈るばかりです。人気犬種はどうしても過剰な繁殖を繰り返すということが見られます。癲癇発作を遺伝的にもってるような犬種を繁殖させて、平気な顔して犬商売しているようなブリーダーもいます。また、こういった知識がないばかりに、知らない間に股関節の遺伝的な形成不全を持つような血統が広がる恐れもあります。あまり知られていない事ですけど、大型犬では、股関節の危険性と共に、肘関節に対しても、遺伝してしまう形成異常が認められています。バーニーズなどでは40%以上にも認められるという結果を出している論文もあります。安易な繁殖に待った!をかけるために当院では、このような検査を繁殖の際には推奨しています。
遺伝的な素因のある疾患に関しては、繁殖に用いないようにするのが一番です。しかし、股関節の形成不全、異形成に関しては、それが認められても無症状に推移している子が多いというのも事実です。遺伝的にこのような疾患のリスクを持つ子の場合には、繁殖を考える前に、このような検査を行ってあげるのも優しさの一つではないでしょうか?
例えば、これはうちの病院に来た、1歳の犬です。6ヶ月くらいから足をひきずるようなことが認められはじめました。他院で手術前にうちに来られて、セカンドオピニオンを求められた時に、精密な検査をもう一回という飼い主さんの意向で、麻酔下で撮影したものです。明らかに写真で右側の股関節はずれてます。ここまで症状が進むようになった場合には、通常のような保定でレントゲン撮影をおこなうには痛みが強すぎる為に非常に苦労しますので、麻酔下で行うようにしています。また、正確な判断には、やはり一定の条件をも満たしていることが必要とされる為に麻酔、もしくは鎮静剤などの投与を行い撮影を行います。
当院で、OFA送付するためのレントゲン撮影を行う場合には、事前に胸部のレントゲン検査を行い、過剰な興奮などがない場合には血液検査を行い麻酔を行う際にそれに耐えうる能力、代謝する能力、内臓の機能さらには基礎疾患などの排除を行い確認後に鎮静剤、もしくは麻酔薬による鎮静・鎮痛状態でレントゲンの撮影を行います。
全部で数枚の撮影を行う予定です。その中からベストなものを飼い主さんへお渡しし、OFA・JAHDへ各自送付をお願いいたします。また、その他のこと、相談などは気軽に当院へ来院ください。電話での相談では、どうしても見解の相違などがおこりやすいので、できるだけ納得いくまで目を見て話をできたらいいと考えています。
麻酔の関係上麻酔後一時間は、当院でお預かりすることになりますが、基本的には午前中に預からせていただきましたら、夕方にはほぼ麻酔が抜けた状況でお返しできるような麻酔を選択させていただきます。撮影を行う際に、麻酔時間は実質10分程度です。それ以降はなるべく早く麻酔状態から回復させるようにします。撮影は、12時以降の手術時間を使い行いますので、あらかじめ手術時間と重ならないようにする為に事前の予約をお願いします。お返しするのは午後の診察時間帯となっています。
その他の検査につきましては、ご相談いただけましたら、カウンセリングを行った後に当院で可能な範囲で行わせていただきます。ただし、循環器関係の細部の超音波検査などOFAの必要な検査の項目に書かれていたものに対応できないことも若干ございますので、ご了承ください。