院長の独り言2005年 春一番  

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犬や猫の去勢や避妊手術を獣医師はよく依頼されます。
で、本当によく手術をやっています。

まぁ、それはそれでいいんです。

避妊や去勢手術の理由で多いのが「発情が困る」「子供を産んだら困る」そういうものが多いです。

そして発情のストレスや、子供を生ませないので、病気の予防のために・・・。という理由もあります。そのへんは、理解を示して、手術の予約をします。ある意味飼い主さんの判断にゆだねられてしまうところもありますけど、それぞれの動物は、もらわれて行った家族の掟に従うということを考えたら、まぁ、それでいいんじゃないかな?と思うわけです。

それと、安易な繁殖を避けるという意味から、いろんな面でサポートしています。

こちら 

 ↑ こんなこともやったりしてるわけです。

安易な素人繁殖をやめましょうね。

 

さて、人間はどうなのかと言いますと、性犯罪が横行しております。
で、性犯罪の再犯率が高いのです。

性衝動を抑えられないんです。

これってどうでしょ?

いっそ性犯罪の再犯には、「去勢手術を。。。」そう望んでしまうわけです。

モラルもくそもあったもんじゃないです。犯罪者にかける情けなしです。そして被害者のトラウマは、一生続きます。トラウマとは本当に心の傷で、心の傷は一生治らないこともあります。そういうものに対して、ちょっとだけの刑務所生活。それで十分社会的制裁を受けた?そう判断されます。アホみたいでしょ?

人を傷つけておいて、数年間で償えるなら、簡単な復讐手段でしょう。

トラウマになるくらいの言葉による中傷、意味不明な人格攻撃、流言飛語。これらに対しては、たいした罰則はないです。心のケアをきちんと行うなら、そうした面まで、犯罪者の抑制に力を入れてほしいものです。

犬なんてさ、誰かを噛んだらあかんから、去勢されはるんです。

おぁ、お前いいやつなのにかわいそうに・・・。そう思いながら去勢手術をします。せめて、最高級に安全な装備でやってあげることと、痛くないように、痛み止めまできちんとやってあげて、少しでも元気で帰れるようにしてあげる程度しかできません。人間でも、「こいつまた性犯罪を犯すかもしれないから、去勢だ。。」とか、「お前性犯罪者の顔してるから、去勢だ。」とか、そう言われたらいい迷惑です。

本当にいい子の場合には、「こいつの去勢考えてもいんじゃないですか?」なんて、意味不明な反抗をしてしまう、私です。

人間と違って、犬は年間二回の子孫を残すチャンスです。必死になる気持ちもわかります。

その時のストレスは大変なものです。

それの回避のために行われるんだから、やると言われたら反対しちゃダメなのかな?と思うわけです。

もう本当に複雑ですけど、そろそろ春のフィラリア予防の時期が本格化します。(既に検査はスタートしてますけど、、、)そうした際に、去勢避妊の話をされると、色々と悩んでしまいます。

やれと言われたらやります。最大限の注意をして、最高に心配しながら、そして痛くないように、、、、せめてできることはそんなことくらいです。

人間の性犯罪者は、どうでしょ?

犬に罪はないですけど、人間はせめて性犯罪者は、去勢しちゃえ!それには賛成です。

そろそろ本格的に、避妊去勢を黙々とやる時期がきます。
「あぁ、この子の子供なら可愛いのになぁ。。。」

そうブツブツと言いながら、手術したりしてます。
逆に、安易な素人繁殖の相談も受ける機会が増えます。
全力で阻止しようとすると転院されます。

でも、全力で阻止します。

ダップルなんか生ませません!

病気のリスクを知らない繁殖は、ストップです。

悪徳ブリーダー排除です。

そして、犬たちがみんな幸せでありますように!そう願って、田舎獣医の独り言を、終わります。

 

2005年3月 新庄動物病院院長 今本成樹

 

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