新潟、津久井そして岡山

11月は雨が多かった。日記帳で見ると雨または曇りの日が19日、快晴は16日から19日の4日間及び26日となった。尤も2−3日は新潟、20−21日は岡山の天気。

寺山のもみじ、昨年は偶然にも紅葉の真っ盛りに出くわした。今年もよい写真を撮ろうと念じていた。しかし、雨が多かったのと田舎へ帰ったりしたためか、盛りの時に出会えなかった。26日に寺山へ行った時には、既に盛りを過ぎて葉が赤茶色になり、縮み、枯葉一歩手前のような状態になっていた。雨のため紅葉する前に枯れてしまったような具合だった。

 念じても見られないこともあれば、逆に思いがけなく見られることもある。それが人生!



ここ数年、11月3日は新潟というパターン。この写真は、下田村の五十嵐河岸から撮ったもの。朝、靄の出た川岸の向こうにいく層にも山並みが連なって見える。河原は秋のたたずまい。でも雪には未だ間があり草木の彩が美しい。

(2003年11月2日am8:20)

 その昔、むかし、初めて来た夏、八木前から家まで歩いていこうと夕暮れ時にこの山間のこの道に差し掛かったとき、すうーと緑色の光が流れていくのを見た。蛍が飛び交っているのだ。音もない、暗闇の中かすかに白い道がかなたへ伸びて消えていった。ちょうど今見たあの山の重なりに目指す家があった。(当時の日記帳によると1970年8月6日pm6:30八木鼻、7:30頃家に着くとある)

 秋の日はつる落とし、人生のたそがれもまた如り!?

 わが師であり義兄である人を見舞う。

そぼ降る雨の中を古城山に登る。

懐旧、愛惜のない混ぜになった心のままに雨が降る。

古城山に雨が降る。

しんしんと雨が降る。思い出の一葉ひとはが地におちていく。