鬼隠しは圭一の主観全開
綿流しは大石さんが圭一殺しの犯人だとしたら割とすんなり受け入れられる気がするのに対し
どう考えても謎が多い祟殺し編。
これの私的見解を述べていくことにする。


まず大前提である、叔父が本当に帰ってきたか否か。
これは圭一と入江が沙都子の家を訪ねるシーンから事実。
・・とすると本当に圭一が叔父を殺害したのか、も
余程それまでに圭一が妄想全開になってない限り事実。
(というより本当は殺してない、だとしたら祟殺し編の存在意義がないんだけども)

叔父殺害後日の教室での会話で、沙都子の
叔父は生きていて昨日も〜という発言が
昨晩叔父が死んでいたとすると、実際ここで事実をねじ曲げられるのは沙都子しかいない。-α
この場面で圭一も祭りに参加して〜という発言については後述。

と言ったところでこの推理もどきの話をするための私的見解。

1.叔父殺害の犯人は圭一
2.叔父の死体を隠したのは沙都子か魅音、園崎一味
3.監督殺害の犯人は魅音、園崎一味
4.大石失踪の犯人は魅音、園崎一味
5.富竹殺害の犯人は鷹野
6.鷹野殺害の犯人は魅音、園崎一味
7.梨花殺害の犯人は魅音、園崎一味


5,6,7は鬼隠し、あるいは綿流しと共通
推理もする気なし、1は大前提。


2について

殺して埋めたはずの叔父の死体が消えたという事も沙都子なら可能。
予め沙都子が叔父を殺したい、圭一に殺してもらいたいと考えていたとすると
当日までの沙都子の演技、圭一の言動を考慮すれば
少なくとも圭一が叔父殺害をしそうだ、ということは知ることができる。
殺害が行われるということを予め知っておけば
叔父の死体を掘り起こし、どこかへ隠蔽することも
二人に気づかれないように尾行していた・・というのは辛いが
別に叔父に発信器あたりをつけておけば可能だろう。
ついでに圭一に盗聴器あたり仕掛けておけば手っ取り早いことではある。
沙都子のトラップが得意という事に結びつけることは強引かもしれないが、少なくとも文章上では説明がつく。
後日の会話で沙都子が実際には祭りに参加していなかったことからも
祭り当日夜の、沙都子の行動を制限する記述はなかったように思われる。

ただ、叔父殺害前日の魅音と圭一のやりとり
また、殺害前日の魅音と圭一の電話
殺害後日の魅音の、なんで叔父がいないって知ってるの?
といったくだりから、魅音が叔父殺害も何もせず見過ごそうとしていた確率はかなり低いと思われる。
元々、生け贄として叔父が選ばれるのは順当なことからも
園崎一味も叔父を殺害しようとして動いていたと考えるのは普通。
とすると、叔父は圭一が殺してしまうのでどうしようもないが
適当に穴掘って隠しただけのお粗末な死体処理を
その後園崎が処理したとしても自然な気がする。
この場合は、少なくとも園崎が圭一が叔父の死体を隠すまでを
どうやって知ったのか、が疑問になる・・がそれ以外は一番順当だと思われる。
まぁここでも盗聴器やら発信器使われたらどうにでもなるんですが。

3,4は祟殺し独自の物だが
これは園崎が、叔父殺害を嗅ぎつけようとした大石
圭一から知ってしまった監督を口封じのため殺したものだと思われる。
死体の再処理云々に関わらず園崎が、圭一が叔父を殺したというのは分かるだろう。
・・と書いたはいいがこれだと動機はかなり薄い。
この程度で殺してしまったんなら圭一も殺されてしまうそうじゃある。


死体を沙都子が隠してないものだとしても
沙都子が圭一、及び部活の面子に、叔父が生存してるかのように演技する
といった傾向があるのは否定できないところ。(とにかくαの事実が強い)
何故演技しているのか?の理由はおいといて、ここで


祟殺しにおける7の位置

終日の圭一と沙都子の橋でのやりとり。
叔父が死んでいたとすると、圭一が沙都子の家を訪れた時に叔父は当然いない。
ここでの沙都子の目的は、やはり叔父が死んでるということを圭一に気づかせないため
よって圭一を家から遠ざける必要があった・・そこで風呂場での事件を自演。
ただ、圭一を家から遠ざけていた最中梨花の死体を見つけてしまったのは完全に予想外だったと思われる。(3の見解より)
これから先は沙都子が圭一が梨花を殺害したのかと思いもあり、恐らく演技ではない
そのため、圭一の橋落下(落ちていないかもしれないが)までも予定外のことだったと思う。


以上から
圭一の叔父殺害
魅音、園崎の綿流し関連の殺害
沙都子の演技
がそれぞれの思惑で動き、それが組み合わさった事件・・だと推理する。

ここで残っている疑問が

A.ガス災害は人為的なものだったのか?
B.何故沙都子が叔父殺害を隠す必要があったのか
C.圭一が祭りに参加していたのかどうか
D.何故圭一はガス災害にあわず橋の下で無事だったのか


あたりだろう。

まずAに関して
鬼ヶ淵沼の下にガス溜まりがあり、それが漏れて災害になった。
これは前提、そしてそれは起爆剤となるものが存在し
祟殺しでは沼にバイクを捨てる、もしくはそれに類する行為。
実際は、祟殺しの推理においてこの事はあまり関係なく
この事を知っていている人物がいて、かつその人物が起こしたのかどうかが問題となる。
人為的に起こしたものだとすると犯人は完全に絞られる
行方不明者は沙都子、大石(と同僚の刑事)しかいないため
被害者一覧に間違いがなければこの二人となる。
大石は園崎に殺されたという私的見解のため
消去法で、沙都子が少なくともガス災害の事を知っていたことになる。
ただ、バイクを捨てた事が起爆剤となるなら
沙都子が圭一がバイクを沼に処理することまで予想できたとはあまり思えないし
そもそも沙都子が村を全滅させるような理由がない。
しかし作中で語られていないことが起爆剤になっているとも考えにくいし結局謎。


B
隠す理由を明確にすると沙都子が完全に犯人になる必要がある。
ただにーにーの面影がある圭一だけは殺したくなく
後の村の人間はガスでお手軽始末といったもの。
この時必要以上にこじれる理由となる叔父殺害は曖昧にしておき
ガス発生を待つ必要があった。
梨花殺害の発見後の行動から圭一落下、気絶までは予想外だったが
結果的に圭一の気を失わせるシナリオを描けたのでそれを選んだ・・
と、Bを説明しようとするとすこぶる沙都子が悪役になる。
前述したとおり沙都子がガスを発生させる動機がないためこれもただのこじつけに過ぎない。


そして私的一番の謎CとD。

叔父殺害後日の教室での会話。
圭一も祭りに参加し、レナにプレゼントまでした〜
というくだりは、圭一がその時叔父を殺害していたとするなら説明が付かない。
沙都子が演技をしていたのかどうかに関わらず、部活の面子にとどまらずクラスメートほぼ全員に
圭一が祭りに参加していた、という嘘をついてもらわなければいけないためだ。
全員が芝居、もしくは口止めされていたという事を説明することは少なくとも私には出来ない。


で、結局
悟史共犯説
を唱えるしかなくなってくる。

夜中なら圭一と区別が付かないくらい圭一のそっくりさんである悟史が
部活の面子と一緒に祭りを回ったといったおそまつなもの。

しかし、悟史が共犯とするなら
沙都子の叔父の死体を掘り起こしどこかに隠蔽するという事も容易になる。
作中でも圭一が死体を埋める際、叔父の体格が175cm,80kg程度という圭一の主観ながらも記述がある。
流石に沙都子一人で大の大人一人を掘り起こし、少なくとも大石に嗅ぎつけられても
安全な位置まで移動させることが難しいからだ。
悟史は祭り参加後、沙都子と共同、もしくは悟史単独で死体をどこかに隠蔽したことになる。
勿論園崎が処理した可能性もある。

また、Cの説明も一応つく。

橋でのやりとりの後、橋から落ちた(のかどうかは謎だが)
少なくとも圭一は気を失っている。
悟史がいれば、どこかガスが届かないところ(たとえば古手神社)
に移動させ、安全になった後、圭一が目覚める前に元の橋下に戻すということが出来るだろう。
この時、入江殺害前後で睡眠薬の存在が出てくるが
それを併用すれば、圭一の目覚める時間をある程度コントロールすることは可能かと思われる。
入手法は不明、だが睡眠薬の存在自体さえ出していれば後で説明することは出来るだろう。
また、沙都子、もしくは悟史がガス災害の事を予め知っているということも必要となる。
落下地点が実はガスのこない風の流れだった、だとかはこじつけることも
出来るかもしれないがやはり説明に苦しい、作中で、君が寝ていた場所はガスが溜まる〜と述べられていたことからも
あえてそれを覆すような事はないような気がする。
とにかく圭一が気絶〜目覚めるまでガスが届かない位置にいたと考えるのが普通だろう。
沙都子の目の前で落ちた、気絶したので、沙都子が圭一を見捨てない限り他の人間の入る余地もない。

ただ、もし悟史がこのように圭一のそっくりさんという便利人間だとしても
上記のように圭一をガスから守ったとすると
沙都子、悟史自身はガスから身を守れるような装備があったのか、や
逃走経路、祭りで悟史が圭一でないとばれる可能性、などまた新たに説明しなければいけない事が出てくるので
この説が正しい可能性はかなり低いだろう、あくまで自説。
圭一に立ち絵がないのもこのための複線・・と考えるのも都合良く解釈しすぎか。



以上が私的推理。
・・まぁ推理というよりシナリオで述べられていた事の再確認と
ただのこじつけが主な訳ですが。
結局うちのおつむではこれくらいが限界ですよ
というよりよくこんな長文書いたもんだ。