脳の神経の左右交差についていくつか解剖図を紹介します。
1.運動神経の左右交差の図(錐体路)
運動神経は文字通り筋肉を脳が思うとおりに動かすための神経です。脳梗塞の後遺症では片マヒが起き、右の脳に梗塞が起きたら左半身に、左の脳に起きたら右半身にマヒがでます。これは運動神経が左右に交差して体を走っているからです。交差する場所は脳幹部の延髄の錐体という名の部位です。但し、全てが交差するわけではなく一部はそのまま走って脊髄のところで交差するものもあります。
2.視蓋脊髄路
視覚情報を伝える。姿勢の維持や反射運動に関与している。延髄で左右交差している。
3.脊髄小脳路
筋肉内の筋紡錘や関節からの意識されない深部知覚(骨や奥深い筋肉の感覚)を小脳に伝え、身体の平衡を保つ。胸髄で左右交差している。
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