第34話
「びっくりカメラ殺人事件」
●放送日:1979年1月10日(視聴率:9.1%)
●脚本:曽田博久
●監督:竹本弘一

◆ゲスト◆
熊谷康二(役名:緒方伸夫)・映画「青春の門」等にも出演
舟場牡丹(役名:伸雄の母・波子)・「電子戦隊デンジマン(#10)」等にも出演
山岡徹也(役名:富田社長)・「超人バロム1(#8)」等にも出演
近松敏夫(役名:校長)・「海底人8823(#14-#20)」等にも出演
沢柳迪子(役名:春田先生)・「アクマイザー3(#3)」等にも出演
大山豊(役名:刑事)・「好き!好き!魔女先生(#6,#20)」等にも出演
市原健一(役名:伸夫の同級生A)
葺本光秀(役名:伸夫の同級生B)・「戦え!レッドタイガー(#31)」等にも出演

■登場マシーンベム:スクラップマン


嘘つき少年のレッテルを貼られた伸夫は
ふとしたことで殺人現場をカメラに収めてしまう。
必死に訴えるが素知らぬ大人達。
拓也は真実を暴こうと立ち上がる。


(写真・左)
「ひとみさん、これ見て。インチキ写真だと思うんだけど」
伸夫の同級生たちは伸夫が撮ったという“UFO”の写真を
カメラマンであるひとみに見てもらい、事の真相を確かめることにした。
「これは合成写真だわ。よく見てUFOはお皿よ」
それを聞いた同級生たちは騙されていたことに腹を立て、伸夫を袋だたきにし、
さらに「二度とインチキ出来ないようにしてやる!」
とカメラを奪い放り投げて壊してしまった。

(写真・中)
伸夫のことが心配になった拓也とひとみは伸夫の家に行き、
どうしてインチキ写真を作ったりしたのか聞いてみた。

「父さんの形見をみんながオンボロカメラってバカにするんだ。
僕、くやしくってこのカメラでもスゴイのが撮れるってことを見せたかったんだ」
「そうだったの。でもね伸夫君、カメラはスゴイ写真を撮るのが目的じゃなく、
真実を写すものなのよ。カメラのレンズはね、写す人の目と同じよ」
ひとみは伸夫に優しく言うと自分のカメラを貸し与えた。

(写真・右)
早速伸夫はひとみから貸してもらったカメラを持って町に出掛けた。
そしてふと立ち寄ったスクラップ工場で偶然にも殺人現場を目撃し、カメラに収めてしまった。
犯人はこの会社を経営する富田社長だった。殺した相手は会社に入り込んだ産業スパイらしい。





(写真・左)
「社長さんが人を殺したんだ!!」
伸夫少年は必死に訴えるが、
“インチキ写真”により嘘つき少年のレッテルを貼られてしまっていたし、
ましてや町の名士である富田が殺人を犯すなどとは親も警察も信用してはくれなかった。

(写真・中)
殺人現場を写した肝心のフィルムも、
富田と手を組んでいる鉄十字団の策略にはまり、アマゾネスに奪われてしまった。

(写真・右)
富田は、表向きは会社をいくつも経営し、町内会長、PTA会長も務める町の名士だが、
実は金儲けの為なら何でもする強欲な男である。
鉄十字団は富田の経営するスクラップ会社の土地から有毒なガスが吹き出していることに目を付け、
富田を金で手名付け、このガスを元に「スクラップガス」を製造する工場を地下に造った。
鉄十字団は、このスクラップガスを東京中に撒き散らし大混乱に陥れようとした。
名付けて「東京スクラップ化作戦!」





(写真・左)
伸夫を信じ、真実を突きとめるため富田の会社(富田総合製作所)に潜入したスパイダーマンは、
地下の秘密工場に潜む鉄十字団の実態を暴いた。
(スパナで地面を叩いて反響の音で探るスパイダーマン)

(写真・中)
潜入したスパイダーマンに対しアマゾネスは、
マシーンベム「スクラップマン」に攻撃を仕掛けさせた。
スクラップマンが発射する“スクラップガス”は、
あらゆる物体をスクラップ化してしまう。
(このガスはスクラップマンの体から噴射するのではなく、鉄十次団が地下工場で製造したもの)
このガスをあやまって浴びた富田社長は骨だけになってしまった。
(ちなみにニンダーは鉄の塊になった)

(写真・右)
このあとスクラップマンは巨大化するが、
レオパルドンに乗り込んだスパイダーマンはソードビッカーを繰り出し、
スクラップマンは爆発四散した。

世の中の不正、大人の偽善を見抜く子供の眼がある限り鉄十字団には負けない。
この子たちの為にも平和を守らなければならない。戦え、スパイダーマン!



■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
16秒80
《使用した必殺武器》
ソードビッカー

「スクラップマン」はレオパルドンに触れることができたか?→×


〈補記〉
伸夫は「インチキ写真」の一件でひとみに諭されてからは、
ひとみのことを“ひとみ先生”と呼びずっと尊敬していた。
ところが伸雄が無実を証明しようと鉄十字団のアジトへ果敢に潜入しようとした時、
たまたま居合わせたひとみは、「いっしょに行こう」という伸夫に対し、
「ごめんなさい、鉄十字団だけはダメなのよ」
と伸夫をおいて逃げていってしまった。
この態度には、弟子である伸夫もあきれて、
「ちぇっ、やっぱり女はダメだなぁ〜」

モンスター教授はスクラップマンを造る際、恐らく廃材をメインに使用したと思われるが、
右目(タコメーター)の上には可愛らしい小鳥を載せている。
己の私利私欲の為なら如何なるものも破壊することに糸目を付けぬモンスター教授ではあるが、
実は心の奥底には自然を愛する心が宿っているのだろうか?それともただの「お遊び」か。


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