第36話
「タマネギ鉄仮面と少年探偵団」
●放送日:1979年1月31日(視聴率:8.5%)
●脚本:上原正三
●監督:小林義明

◆ゲスト◆
ミッチー・ラブ(役名:ドクター・ミラクル) ・「ジャッカー電撃隊」等にも出演
佐川二郎(役名:刑事A)・「キャプテンウルトラ」等にも出演
木村 修(役名:刑事B)・「仮面ライダーBLACK」等にも出演
森 直樹(役名:刑事C)
遠藤公一(役名:杉田源太)・「連合艦隊」等にも出演
山本広美(役名:マンマン探偵団団員A)
衛藤金治(役名:マンマン探偵団団員B)
我妻光広(役名:マンマン探偵団団員C)

■登場マシーンベム:なし■
※今回登場の「鉄面ドクター・ミラクル」はミラクル星からやって来た異星人


真っ赤な物体が夜空を横切った瞬間、大地は揺れ異常現象が生じた。
謎の怪人とタマネギの山。これを目撃した源太少年。


(写真・左)
真夜中に突然、空から謎の赤い物体が飛来した。
「あっ、UFOだ!!」
偶然にもそれを見た源太少年は、その物体が落ちた現場付近に行き、
宇宙人らしき者が降りてくるのを目撃した。

(写真・中)
「ようこそ、ドクター・ミラクル!」
モンスター教授はスパイダーマンを倒すため、
たっての頼みでやって来た“異星人”ドクター・ミラクルを歓迎した。
赤い物体の正体はドクター・ミラクルが乗って来た宇宙船であった。

(写真・右)
源太は「マンマン少年探偵団」のリーダーである。
次の日、早速源太は探偵団の仲間達とUFOの飛来した現場へ行き調査を開始した。
しばらく辺りを捜査していると、
源太の家からタマネギ(!)を盗んで出てくるドクター・ミラクルを発見。後を付けた。
変幻自在のミラクルは源太達の追跡に気付くと、ゴリラに変身し襲いかかった。
拓也はスパイダー感覚でこれを感知し、現場に急行した。
しかしスパイダーマンはドクター・ミラクルが変身した
「ミラクル・ビー(Bee)」という巨大な蜂に刺され瀕死の重傷を負ってしまった。
命からがら自宅に辿り着いた拓也であったが、全身は麻痺し、関節がキリキリと痛んだ。




(写真・左)
翌日、見舞いに来たひとみは、
「ドクター・ミラクルと名乗る者が大英国秘宝展に出品されている
時価十数億円の宝石、“女王の首飾り”を盗むと予告してきたわ」
と拓也に伝えた。
スパイダーマンの体調はベストではなかったが、
ドクター・ミラクルへの闘志は燃え上がり、大英国秘宝展の会場に向かった。

(写真・中)
宝石の警備に加わったスパイダーマンは、
犯行予告の時間に刑事に変装していたミラクルに再び蜂で攻撃された。

「女王の首飾りは確かに頂いた!スパイダーマンが裏切ったのだ!!」
全身が麻痺したスパイダーマンはミラクルのあやつり人形にされていた。
スパイダーマンは宝石泥棒の汚名をかぶってしまった。

(写真・右)
「スパイダーマンは私の捕虜よ!指一本触らせはしないわ!」
ドクター・ミラクルはアジトに運び込まれたスパイダーマンの
マスクを剥がそうとしたアマゾネスを制止した。
そして自分が近々、鉄十字団の参謀に納まることも暴露した。




(写真・左)
一方、マンマン探偵団はスパイダーマンが本当に悪い仲間かどうか確かめる為、
宇宙怪人(ドクター・ミラクル)の隠れ家を探し回っていた。
すると、
「タマネギの臭いがしないか?」
不審に思いその臭いの元を辿っていくと、そこは鉄十字団のアジトだった。
建物の中の様子を探ろうとした源太達はすぐに見つかり、捕まってしまった。

タマネギの臭いの正体は、
ドクター・ミラクルがタマネギを元に秘薬を調合していたときに出たものであった。
タマネギはドクター・ミラクルの栄養源(変身能力増強)になるらしい。

(写真・中)
「スパイダーマンはこいつらの仲間じゃないよな!?」
鉄十字団に捕らわれた少年達はスパイダーマンに必死に訴えた。
そんな少年達を一刻も早く助け、
自分が鉄十字団の仲間ではないことを分かってもらいたいが、
全身が麻痺して動けないスパイダーマンにはどうすることも出来ない。
「ガリアよ、我に力を〜〜っ!!」
拓也は、ガリアがモンスター教授に毒グモの穴に落としこまれ、
毒グモに刺されているうちに、いつしか抵抗力を身に付けていたことを思い出した。
「そうだ、俺の体内には蜂の毒に対する抵抗力が出来ているはずだ!」
そう思った瞬間、スパイダーマンの身体は動いた!

(写真・右)
スパイダーマンは力を取り戻し、反撃した。
ドクター・ミラクルはアマゾネスに援護を頼むが、
ミラクルが次期参謀になると聞いていたアマゾネスは、
ベラ&リタを引き連れとっとと現場から立ち去ってしまった。

スパイダーマンは少年達をニンダーから奪い返し、
巨大化したドクター・ミラクルをソードビッカーで倒した。

宇宙からの刺客、ドクター・ミラクルも
スパイダーマンの正義のプロテクターを破ることは出来なかった。
少年達の信頼を裏切らずに済んだことが何より嬉しいスパイダーマンであった。



■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
14秒86
《使用した必殺武器》
ソードビッカー


〈補記〉
スパイダーマンは1度毒蜂に刺されていたため、
2度目に刺されたときにはその毒に対して抵抗力が出来ていたというのだが・・・。

実は1度蜂に刺されるとハチ毒の蛋白に対する抗体が身体に出来る。
そして次にまた刺されると、この抗体がハチ毒と結合して激しいアレルギー反応を起こすことがあり、
死に至る場合もあるという・・・。(アナフィラキシーショック症状)
つまり、1度目に刺されたときにアレルギー反応を起こしたスパイダーマンは、
2度目に刺された時はさらに危険な状態になるはずなのだ。


「チタニウム反応が出ている。ということはただの隕石ではなく、一種の合金と見るべきだ」
新子らと赤い物体の調査に行った拓也はそこで採取した隕石を分析してこう呟いた。
普段はバイクに明け暮れ、宇宙考古学のことなど一切関わっていないと思っていたが・・・意外な一面を見た。


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